【感想・ネタバレ】PITCH LEVEL 例えば攻撃がうまくいかないとき改善する方法のレビュー

あらすじ

「反転する」サッカーの見え方――
ピッチレベルの視点が与える衝撃
選手、メディアがうなった
現役サッカー選手が書き下ろした渾身の一冊

・例えば攻撃がうまくいかないとき
どこから修正すべきだろうか。パスの質? シュートの精度? はたまたメンタルの持って行き方?
・勝負強さはどうやって生まれるのか
3連覇を果たした鹿島アントラーズ、プレーオフ決勝進出のファジアーノ岡山、カップ戦を制覇したタイプレミアリーグ…
数々の「勝負所」を経験し、見つけた「勝負強い選手」である方法論

国立大学を卒業し、数学の教師免許を持つ異色の経歴、元日本代表DF岩政大樹がサッカーにおける7つの論点を39の考察で紐解いていく。
サッカーの本質、ピッチレベルの熱量、そして夢、目標を実現するための提言に納得し、心が熱くなること間違いなし。

内田篤人選手、推薦!
「岩政さんの存在は、僕のサッカー人生に欠かせません。教えてもらった、人に教えたくない秘密が詰まっています。」

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Posted by ブクログ

サッカー選手の書いた本部門では、今迄読んだ中で一番面白かった。サッカーの色んな局面での考え方や身の振り方を自身の経験を交えて語る、あまり類のない本。「自分たちのサッカー」についての話などはファンでも読んだらグサッと来る。
岩政さんは自分の中のことも外のことも言葉にするのが上手い。これだけの大選手が言い訳や負け惜しみを自覚しつつも表に出せてしまうと、妙にチャーミングに感じられる…フフッてなる…。
そんな岩政さんも現役を引退され、今季からは北海道コンサドーレ札幌の監督。岩政さんの下でJ2降格クラブがどう復活するか楽しみですね

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2025年01月21日

Posted by ブクログ

この本読むまで岩政ってあんまり好きじゃなかったんだよね。TVでの解説が。だけど読んだらなぜか好きになる。これからは岩政先生って呼びます。

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2022年12月16日

Posted by ブクログ

元鹿島アントラーズ、ファジアーノ岡山、そして数学免許取得の岩政大樹氏の連載をまとめた本。

サッカー本大賞2018、「大賞」と「読者賞」を頂いた歩運だそうで、ど田舎で育った著者が劣等感をもちながら、論理的思考を持ち合わせつつ、サッカー選手として登りつめていく岩政氏の人生そのものや、人生観がわかる良い本であった。

内容は、1.サッカーと言葉、2.勝敗の分かれ目、3.判断と創造力、4.戦略と対応、5.技術と心構え、6.成長の仕方、7.持つべき思考 の7章に分かれているがそれぞれが密接にかかわっているのですべてが絡んでいると思う。

岩政氏の考えがすべて正しいとは思わないが実直そのものであるということが書籍から伝わってくる本であった。

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2018年06月22日

Posted by ブクログ

とても読みやすくて分かりやすい内容なので、すっと理解できました。
サッカーのゲームの見方が変わります。というか、サッカー選手という職業に対して、考え方が変わるかもしれません。奥深いサッカーの魅力に触れて、応援するチームや選手に対してさらに愛情が深まります。

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2018年03月29日

Posted by ブクログ

 現役でサッカーを続けている岩政大樹選手による、サッカーをピッチからの視点で解釈し、語ったコラム集である。
 どうも元はネットでの連載だったようだが、そちらに大幅な加筆を加えて書籍化した本書は、各章ごとにテーマを設け、それぞれの話題について詳述した大変興味深い一冊である。
 例えば、考察1の「「崩された失点ではない」に潜む選手の心理」などは試合後の選手のコメントについてメスを入れたものであるが、サッカー界で使われている単語や考え方にメスを入れるコラムが本当に多かった。
 また、自身の鹿島での、タイでの、岡山での経験を踏まえた意見にせよ、あるいはサッカー選手としての視点で見たピッチ上での現象(考察15では16-17シーズンのCLのハイライトだろうバルサ×PSGの大逆転劇に触れている)にせよ、選手ならではの意見が多く見られたのも特徴的である。

 総じて、大変興味深いコラム集であった。岩政さんのロジカルな思考は、読者のサッカーへの視点を一段高く引き上げてくれるような教導の巧みさがある。
 文句なしに星五つで評価したい。サッカーファンならばぜひにとお勧めしたい一冊である。

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2017年10月24日

Posted by ブクログ

岩政選手の考え方、視点が今までのサッカー本にはない内容。「自分たちのサッカー」というマジックワード、「崩された失点ではない」に潜む選手の心理など、日頃使う言葉を深く掘り下げていて興味深い。文章も読みやすく引き込まれた。

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2017年09月23日

Posted by ブクログ

こんな先輩やコーチがいたら、自分の成長が加速されてたんだろうなと思わされる。

思考がサッカー選手の多くとは異なるタイプであることがこの本の良さだと思うし、内容にも、ポジション取りに拘り、「自分だからこそ」を大切にしてるとあるだけにその通りだなと。

サッカーで具体的に実践できることも多々盛り込まれているが、誰にでも転用可能な重要なメッセージとしては、

・よく言われる言葉の解像度を高めてみる
(例: 崩された失点、ラインが高い、自分たちのサッカー)
・日常の習慣や隙が大切なところに出る
・選択肢を複数持って、相手を見て、判断する
・経験で差はつかず、経験の解釈が差になる
・頂上が明確でなければ判断基準を持つ
(「〇〇だからこそできること」を選ぶ)

このあたり。特に、「崩された失点ではない(運が悪かった)」意識は、成長を止めてしまう。その注意喚起の価値は大きい。本にも書いてあるように、岩政さんが元々、プロになれるなんて思ってなかったとのことで、身体は大きかったとはいえ、真似ることが可能なマインドセットの部分が大きいように思えるだけに、サッカーだけでなく、人間として成長したいと思ってる人にも推せる良書。


以下、個人的読み返し用メモ↓

◎そもそも「崩された失点」がどれくらいあるかに疑問。事故のような形の失点がはるかに多く、「崩された失点」は実は少ない。

・隙を与えてくれないなら、常識を逆手に取ればチャンスはある。

・ほんの少しの隙が事故を起こす。

・ラインが高い(低い)と一概に言い切ることに違和感。状況によって判断が変わる。

・身体能力のない選手は受動的では負ける。判断を先回りする。

・90分の中で1人の選手がボールを持つ時間はたったの3分程度。

・デュエルは、ヨーイドンで始まるわけではない。スタート場所もタイミングも自分で決めれる。

・ボールが来る前にポールポジション(優位)をとり、適切な判断をする。

・「自分たちのサッカー」はマジックワード。守秘義務は守れる。勝つという目的のための手段であるが、自分たちのサッカーをする為のプレーになってしまうことがある。

・流れで勝敗が決まるわけではない。ラインが高く、ボールをキープし、相手を押し込むことがてきているときは、肝に銘じる。

◎ほんのちょっとの日常の隙が勝負を分ける。勝負の神様は日常に在る。

◎相手に一度主導権を渡しながら、徐々に勝ち筋を見つけていくスタイル。自分たちの良い時のスタイルに固執しない潔さがあった。

◎「自分たちのスタイル」と呼べるものに、「表」と「裏」を用意しておくことが大切。

・多様性を持たせておくと、理想的な展開にならないときでも、慌てることなく勝ち筋を見つけることができる。

・勝負強くあるためには、戦い方にプライドを持つことより、勝つことこそがプライドであることが大事。

・そことき体が反応するのは、自分が取り組んできた日常。いつも可能性を信じてこぼれ球に詰め続ける習慣を身につける。

・自分が試合に出ることをチームメイトたちが納得しなくてはいけない。それを示すのは練習。

◎レベルの高い選手は頭の中をアニメのように回し続けているのに対し、低い人は漫画のように捉えてしまっている。「スピードが違う」とはこのこと。

◎「サッカーを知っている」とは「相手を知っている」と置き換えれる。味方に限らず、相手の動きや心理までも。つまり、相手が嫌がることができる。

◎判断(複数の選択肢)を持って選択されたプレーなら、どんなプレーも間違いにはならない。

・相反するように見えるものが処方箋になる。「攻撃のために守備を」「メンタルのためにフィジカルを」「サッカーのために勉強を」という感覚が適切。

・予兆がない方が奇跡は起こりやすい。情熱の中に、冷静が同居しているとき。

・「大柄で経験豊富な選手に体を当ててはいけない」。ブレないし、位置を感じ取らせるだけで、逆にプレーしやすくさせてしまう。

・ゴール前はシュートを打つだけの時間と空間を作ればいい。それは、フィジカルに頼らずとも、わかっていても止められない動きを想像することからも作れる。

・ゴール前の一瞬に妥協を許さない。

・シュート相手に対して、キーパーとビジョンを共有する。不運で片付けないような役割分担をする。

・攻撃は思い切りよく、守備は緻密に。

・「危険察知能力」とは「いつも危険に備える能力」。いつも愚直さを試されている。

・少ないタッチでシュートを打つ意識。キックフェイントは相手を見て判断を変えているだけ。ストライカーは一番ゴールの確率が高い判断をまず選択し、その上で相手を見てプレーを変えている。

・大怪我の回避は、危ないと思った瞬間に踏ん張らずに力を抜くこと。

・怪我は怪我をした箇所に問題があるのではなく、本当の問題は違うところにある。

・「選ばれない」という経験も1つの経験。

・何を経験するかではなく、その経験をどのように生かすかが大切。

・「崩された失点ではない」を不運と受け流すこともできる。

◎同じ経験をしたとしても、そこから何を考えるかによって、その後の選手像は大きく変わる。「経験したもの」では差は生まれない。経験をあらゆる角度から考えてみることが大切。

◎頂上が明確でなければ、方位磁針(自分なりの判断基準)が必要。
①「〇〇だからこそできること」を選ぶ。(自分。今。ある出来事が起こった。)
②「めんどくさいこと」を選ぶ。
③「人のためになること」を選ぶ。
⇨行動に移すときのスタート地点には注意。例えば、叱るとき、自分の感情をぶつけたくなってないか。

・変わるとすれば、「変える」のではなく、彼らが「変わる」。自分の姿勢は崩さず、そこにフォロワーが1人でもいると、全体に伝わる可能性が高まる。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

アントラーズ岩政選手が現場レベルでのチームサッカーを語ったもの。常識を疑うとか、事実を真正面から捉えるとか、ビジネスの世界でも出来ていて当然で実際には出来ていないことが語られています。

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2019年10月22日

Posted by ブクログ

タイトル通り“PICTH LEVEL”から見える岩政さんの視点でサッカーが描かれた一冊。
選手だからこそ書ける視点、岩政さんだからこそ書ける視点。
この本を読んでサッカーを観るのがさらに楽しくなった。

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2018年03月24日

Posted by ブクログ

岩政さんのサッカーへの考え方がわかる本。
自分たちのサッカーやラインを高くなど、簡単に流通されがちな言葉の意味を改めて考え直し
岩政さんなりの定義を著した。

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

タイトル通り、今後サッカー選手になりたい人に一番刺さる本。
経験が大事なのではなく、経験をどう生かすかが大事という言葉が印象に残りました。
ただ、脚注が多すぎて見辛いなと思うので私が編集者なら無くすかな。
多分、多くの方がサッカー選手というカテゴリーに抱く印象とは違い、筆者はとても合理的で文才があり、言葉で表現するのが巧みです。
今後はクラブのフロントや経営も経験してピッチ外のサッカークラブの哲学や経営についての本も期待したいです。

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2017年11月05日

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