モー・ヘイダーのレビュー一覧
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英国の警察には潜水捜索隊というものがあるのか。エイボン・アンド・サマセット警察の潜水捜索隊長である女性刑事フリー・マーリーは、そのクール・ビューティぶりで、どこかキャロル・オコンネルの印象的なシリーズ・ヒロインであるマロリーを想起させる。そしてその陰の部分の深さでさらに印象を深める。まずこの作品を分厚いものにしているのは、多くの脇役たちのキャラクター造形なのだが、このフリーという女性にはとても惹かれるものがある。ザイルをセットして独りケイビング捜査に果敢に挑戦する捨て身の冒険シーンなどは血湧き肉踊るスリルの基本形みたいで、喝采を送りたくなる。
一方で、動というより静のイメージが強いシリー -
Posted by ブクログ
読み応えのあるスリリングなミステリ。
車が強盗され、後ろの席には11歳の少女が乗ったまま。
カージャックが目当てなら、足手まといになる子供はどこかにおいていかれ、まもなく発見されると思われたが‥?
子供は見つからず、緊迫した展開に。
キャフェリー警部シリーズ5作目だそう。
評価が高いので、初めて読んでみました。
この作品からでも読めます。
ブリストルのジャック・キャフェリー警部は、重大犯罪捜査隊の指揮を執っている。
スーパーの駐車場で、車が奪われた現場の緊迫した様子から、一気に引き込まれます。
フリー・マーリー巡査部長が、キャフェリーがロンドンから赴任する前に、似た事件があったことを指摘 -
Posted by ブクログ
久し振りにドキドキするようなサスペンスフルなミステリーを読んだ。『死を啼く鳥』『悪鬼の檻』に続いて翻訳されたキャフェリー警部シリーズ。前二作よりもはるかに出来が良い。さすがエドガー賞最優秀長篇賞受賞作。しかも、東野圭吾の傑作『容疑者Xの献身』を破っての受賞らしい。
『タルタロスの査問官』『七匹の蛾が鳴く』のフランク・ティリエの作品のような趣きの作品。大好物だな。
『死を啼く鳥』『悪鬼の檻』も連続殺人鬼を扱った作品だが、今回も…
また、サイコ物、シリアル・キラー物が流行り出すのだろうか。
この作品はシリーズ第五作とのこと。間の三、四作も翻訳してくれないかな。多少、順番が狂ってもガマンする -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「モー・ヘイダー」の長篇ミステリ作品『喪失(原題:Gone)』を読みました。
ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。
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【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞受賞! 】
当初は単純な窃盗と思われたカージャック事件。
だが強奪された車の後部座席に乗っていたはずの少女はいっこうに発見されない。
捜査の指揮を執る「キャフェリー警部」の胸中に不安の雲が湧きだしたとき、今回とよく似た手口の事件が過去にも発生していたことが判明した。
犯人の狙いは車ではなく、少女だったのか!
事件の様相は一変し、捜査に総力が注がれる