伊藤毅志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
羽生善治の将棋的世界観を
認知科学(伊藤)と人工知能(松原)から
科学的にアプローチする。
コンピュータはニンゲンの知的行動を模倣する。
ニンゲンの臨機応変な対応。
的確な判断を直感的にくだす。
経験的な知識を用いて常識的に考える。
羽生善治の『頭脳の回転の速さ』『泰然とした余裕』
的確に、わかりやすく応える。
自分の思考力を極めて客観的にとらえる能力。
→メタ認識。
それを包みかくさず理路整然と説明する能力。
→自己説明能力。
超エキスパートの形成
ステップがある。
『友達から教わる』『興味』『どんどん指す』『道場に通う』
『さらに専門書などを読んで自分で勉強する』
『自分を見つめるメタ認識』
『自分なりの学習スタイル』
『反射思考』『熟考する』
『パターンで理解する』『理解する』
『10代で将棋の骨格が決まる』
『センス』『継続力』『飽くなき情熱』
『熟達化すると言うことは、無意識で処理できる』
コンピュータには、ニンゲンの直感や常識の扱い方がわからない。
考えることは、『新しい課題をみつけつづけること』
→『問題発見能力』
『序盤戦研究』『知識の体系化』『手で覚える知識』
→絶対将棋感。
羽生善治は、どんな将棋でも指しこなす。
『将棋を理論的にとらえることを定着させたのは羽生善治』
それ以前は 対戦相手との駆け引き。
『指運』『勝負勘』
『できるだけ可能性を残す』
『この手を指すぐらいだったら、むしろ指さない方がいい』
『将棋とは 対応する手を見つけるゲーム』
『形勢判断は流れから』
『時間配分とメタ思考』
『発見と創造ーそれがモチベーション』
熟達者の思考プロセス
局面→良さそうな手→先読み→確認→一手。
コンピュータは 膨大に読む。
網羅的検索 ー 直線的検索。
静的評価関数 ー 大局観。
膨大な検査により評価値の高いものを選択 ー 経験に基づく直観
『情報の集約力』
問題局面→局面理解→候補手生成→先読み→評価→次の一手
『流れ形勢判断をする』
『棋は対話なり』
→相手によって指し手は変えない。
『棋風』
『内的な要因と外的な要因』
『負けから学ぶこと』『言語化の重要性』
トッププロの記憶力。
コンピュータの思考方法とトッププロとの思考方法が
まったく違う。
思考方法が どう追いつくかになってくるのか?
思考方法が 変えないと行けないのか
確かに 羽生善治によって
将棋そのものの闘い方が 大きく変化している。
その変化に対して、一番良く見えているのが
羽生善治なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
「自分は選択の幅をたくさん残しながら、相手の手は限定されるように指していって、ゲームが進むにつれて、最終的に相手には戦略的に有効な手がないという場面だすのが、理想的な指し方となるのです」
これはあらゆるゲーム(囲碁・チェス・戦争・外交・経営・政治等々)について言える、まさに究極的な考え方ではないかと思う。あらゆるゲームの手段、戦略は相手がどういう手を使っても、それに対して互角か勝つ状態を作ることを方向として持っている。
またそれはゲーム内における戦略オプションをいかに豊富に持つかということだけでなく、時にはルールさえも変更することをも考慮に入れるべきものである。
ゲームに弱いプレイヤーとはつまるところ下手に動いて、自ら戦略オプションを減少させることをいう。つまり、ゲームにおいて考えることは、
・自分の戦略オプションが増えるように行動すること
・相手の戦略オプションが減るように行動すること
のいずれかでしかない。
ほとんどのゲームにおいて、詰めろの局面までが読めない段階では「防御は最大の攻撃」である。相手の出すカードを見てから、自分の出すカードを選ぶ方が有利になるからだ。例外と言えるのは、ゲームの構造上、戦略オプションを獲得できる地点(ポジション)が明らかな場合は先制攻撃が有利になる。いわゆる天王山である。
問題はそのポジションが定点なのか動点なのかということである。つまりポジションが明示的、限定的であるならば先制攻撃はクリティカルヒットになる。しかし、それが暗示的、発生的であるならば後手が有利になる。発生条件が後手で決定することが多いからである。そのためにはゲームのルールとルールの可変性を見極めることが決定的に重要である。 -
Posted by ブクログ
将棋を取り上げていますが、内容は脳科学よりだと思います。
なぜ、将棋でコンピュータ相手に人間が勝てるのか不思議に思って買いました。
だって、コンピュータが全パターン予想すれば人間が勝てるわけないでしょ?
本書を読めば、人間の不思議、特に脳の不思議に興味を持つのではないでしょうか。
脳科学的に重要だと思ったのは下記1点のみでした。
「人間はある事柄を理解するとき、その事柄を自分がすでに持っている知識に照らし合わして、なんらかのマッチングをとって解釈している」
この点は非常に重要だと思います。
上記のように、すでに持っている知識に照らし合わせるのであれば、すでに持っている知識が多いと照らし合わせる数が増えます。そして、照らし合わすことができた数だけ記憶に残る可能性が高くなると思うのです。したがって、大人になったからといって記憶力が低下するという見解はこの側面からは考えにくいです。なんせ、人間の脳の容量は無限に近いと言われていますから。
このように考えると、大人になってからの勉強の仕方を変えたりしなければいけないのかとも考えさせられます。 -
Posted by ブクログ
羽生さんと脳科学者お二人の共著。羽生さんが自身の将棋観、子供のころからのトレーニングなどについて語り、それを科学的な視野から二人の科学者が解説していく。
将棋における序盤、中盤、終盤の考え方、他のボードゲームと将棋の違い、大局観の重要性、コンピュータの発想と人間の指す将棋の発想の違いなど興味深い話が満載で、ビジネスにも生活にも非常に参考になる。中でも、羽生さんが他の著作でも強調されている大局観の重要性については、あらためて共感しました。
将棋好きにはたまらない1冊ですが、そうでなくても十分に参考になる。それは、第一人者の羽生さんがここまで自分の思考をオープンにし、研究材料として提供する姿勢があればこそ。羽生さんという極めて稀な人材を得た将棋界のなんと幸せなことか。