岡真理のレビュー一覧

  • ガザ・キッチン パレスチナ料理をめぐる旅

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    写真が美しい。料理とともに、それを教えてくれたひとりひとりの人たちの生活が紹介されている(この人たちは今も生きているのだろうか)。彼らは数字ではない。わたしたちと同じように、少しでも今日が楽しい日になるよう、おいしいごはんを作っている。

    それをずっと忘れないための料理本。

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    2025年11月27日
  • 物語ることの反撃 パレスチナ・ガザ作品集

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     2013年、ガザ・イスラーム大学の教員リフアト・アルアライールと彼の学生たちが、2008年12月~2009年1月にかけて行われたイスラエルの軍事侵攻「キャストレッド作戦」をガザの側から小説として記録した23篇の短篇とショートショートを収める。原著は2014年に米国で刊行、日本語訳は2024年刊行の新版にもとづく。編者のリフアト・アルアライールは2013年12月にイスラエルのミサイル攻撃で殺害され、新版の刊行時では本書の執筆者6名と連絡が取れていないという。
     
     原著の序文でアルアライールは、パレスチナの人々と物語の特別なつながりについて語っている。「物語は、人間その他すべての経験を超えて生

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    2025年09月05日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    イスラエルによって、パレスチナで、ガザで何がなされてきたのか、知らずに過ごしてきてしまった自分自身を、過ごせてしまうこの世界を、これからは、変えていかなければならない。
    何が出来るだろう。とにかく知ること。BDS運動。他には。
    毎日をつつがなく過ごせてしまう世界で、何が出来るかを、問い続けることから始めようと思う。

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    2025年05月25日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    ロシアの残虐な暴力にさらされているウクライナの人々には共感を寄せる僕が、なぜイスラエルの暴虐にさらされているパレスチナの人々には、あまり共感を寄せられないのだろう。
    子供の頃からアメリカ文化を満身に浴びて育って来る中で、いつの間にかイスラムフォビアを植えつけられてしまっているのだろうか?/

    本書は2018年に出版された本なので、本書からの引用は必ずしも現在のガザやパレスチナの状況とは整合していない可能性もあることを、最初にお断りしておく。/


    【パレスチナ人であるがゆえにイラクを追われた彼らは、パレスチナ人であるがゆえにヨルダン入国を拒絶され、夏は気温が摂氏五〇度を超え、冬は零下となる砂漠

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    2025年05月02日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    中東地域に何度も足を運んできた筆者の体験談をふんだんに交えながら、パレスチナ問題について論じた書である。
    ここまで最前線でアラブ世界を見聞し、そこで知り得た現地の声や実情を世に届けようとしている研究者は他にはいないのではないか。
    本書では、故郷を追い出されたパレスチナ人の70年間や、完全封鎖から十年経過したガザのリアルが緻密に描写されている。自爆テロの真意とは如何に。パレスチナ人として生きるとはどういうことか。イスラエルはパレスチナ人から何を奪ってきたのか。そして、絶望に打ちのめされてなお人々が闘い続ける理由とは何か。
    ジャンルとしては評論に属するのだろうが、詩的な表現が随所に散りばめられ、レ

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    2025年01月06日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    2023年10月から始まったハマースとイスラエルの戦争から、もうすぐ1年が経とうとしている。「戦争」とは書いたものの、それは本当に、国と国が対等に争う戦争なのかどうか。

    本書は2018年発行だが、少なくとも本書においてイスラエルとパレスチナの関係は対等ではない。イスラエル軍のジャーゴンで、数年おきに繰り返されるパレスチナへの破壊や殺戮は「芝刈り」と呼ばれているらしい。これだけでもなかなか衝撃的で暗澹たる気持ちになる表現である。

    本書内で、ヨハン・ガルトゥングの定義を引用される形で、暴力を3つの形に分けている。戦争などの直接的暴力、貧困や差別など社会的な構造から生み出される間接的暴力、そして

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    2024年09月01日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    一度読みかけて知らない単語が多すぎて断念したが、『ガザとは何か』を読んだ後、最初からすらすらと読めてしまった。
    一気にとてつもない量の絶望と希望を受け取ってしまい、パンクしそう…
    滔々と、パレスチナの人々の終わらない悲しみとわずかな希望を伝えられた。とても伝わった。
    こんな状態の国で、祖国を取り戻すために希望を持って生きられる人の強さはとてつもないなと思ってしまう。
    日本はやはり大国であり、パレスチナは距離もあるため、意識せずとも生きていけてしまうと思う。ただ、やはりこの問題を皆が理解し、いろんな立場から声をあげる人が増えることはまだまだ可能なのではないかと思った。
    自分も誤解していた部分が多

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    2024年07月09日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    怒りと困惑と悔しさで脳がバグりそう。これは読み切るのにかなりのエネルギーを要した。自分みたいな軟弱者には、途中でライトな本を挟まないと到底読み切ることができなかった。

    ここに書かれていることは、パレスチナ人が国を追放されて以来受けてきた受難の歴史と現実である。(レバノン、ヨルダン川西岸地区、そしてガザ) 文字を追うごとに心が抉られ、セメントについた足跡みたいに深く食い込んだ。
    しかしもっと情けないのは、ここまで感情を掻き乱して漸く関心を向けるようになった自分だ。日々のニュースでショックを受けていなかったわけではないけど、ショック以降の進展がなかったから。

    3週間前に公開された映画『関心領域

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    2024年06月13日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    数年おきに繰り返されるガザに対する殺戮と破壊。2008-09年には、想像を絶するジェノサイドと思われたそれが、5年半のあいだに二度、三度と繰り返されるうちに、いつしかガザのルーティンになってしまった。イスラエル軍はこれを「芝刈り」と呼ぶ。伸びてきた柴が刈られるように、ガザのパレスチナ人は「刈り取られる」のだ。そのたびに何十人、何百人という子ども達が命を奪われる。「ガザ、世界最大の野外監獄、無期懲役時々死刑、罪はパレスチナ人であること。

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    2024年06月03日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    ネタバレ

    YouTubeにて「アラブ、祈りとしての文学」の著者がパレスチナを伝えているーーこの報せが、映像は(感情を揺さぶられすぎるために)見られない私にこの本を手に取らせた。
    先日ネットニュース号外で拾い読んだばかりの、イスラエル側が「ハマスの拠点」と主張して攻撃した病院の名が、文章の中に載っていた。この本が書かれた時点では治療が、資源が払底しながらも行われていた場所だ。同名の病院でなければ、ここがいま爆撃され、襲撃され、侵入されている。
    しかしその地獄は、パレスチナの人びとが1940年代から、残酷度をこれでもかというほど上塗りにされて受けさせられ続けているものだ。
    ひと(いのち)を、想像の天秤におい

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    2023年11月25日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    これまで自分は世界の何を見ていたのか。
    自身の不明を恥じる。
    この悲劇は今現在も続いていて、この瞬間がこれまでで最も悲惨な状況なのだろう。
    ジェノサイドが行われている。世界はそれを知りながら黙って見過ごしている。

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    2023年11月10日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    ネタバレ

    エッセイ、と括っていいのかわからないけれど。感覚的にはエッセイと学術本の間。辛かった、きつかった、それでも読ませる力があってあっという間に読んでしまった。順番は前後するが、『アラブ、祈りとしての文学』を次読もうと思う。

    あまりにも知らないことが多すぎて、読めば読むほど、なぜこんなことが起きているのか?なぜこんなことを終わらせることができないのか?なぜ世界は沈黙しているのか?なぜ私は知らなかったのか?なぜ?という悲しみと怒りが溢れてきて、言葉を失う。

    1948年、パレスチナに「ユダヤ国家」を掲げるイスラエルが建国された。その過程で、この地に住まっていたイスラーム教徒とキリスト教徒のパレスチナ

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    2023年10月21日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    ハマスの急襲と、それに対するイスラエル軍のガザへの地上侵攻という事態の報道に接し、ガザで何が起きているのか、ガザに生きるとは、あるいはパレスチナ難民として生きるとはどういうことなのか、少なくとも自分は何も知らなかったということを思い知らされた。
    一人でも多くの人に読んでほしい。

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    2023年10月21日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    申し訳ない。
    パレスチナに関心はありつつも、心的にも傍に寄り添うでもない、ただの、地獄の傍観者。

    ノーマンとされる、各地のパレスチナ人。
    自国主義。民族主義。
    パレスチナはイスラエルの新兵器の広告塔。

    平和とは。
    地獄とは。

    パレスチナから目を離してはいけない。楽な事、自分の事、ごく身近なことにばかり目を向けて、苦しみから離れてはいけない。

    この本を読んで、今、これから私はどう行動するのか。
    自省。他者が希望を見出せ、生み出せる人間になりたい。

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    2022年11月30日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    世界をきちんと理解するには1次情報に触れることが一番だが、全世界全地域に細やかに足をのばすのは難しい。そして、2次情報で世界を知ったと思いがちである。でも2次情報は誰かの目を通して編集された世界なのである。
    イスラエルとパレスチナ民の攻防は全く認識できていなかった部分が多かったので、衝撃だった。

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    2022年03月13日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    20年以上前にパレスチナ問題について友達が調べていたのを今更ながら思い出しました。その時は全く興味を持てなかった事を反省しながら読み進めました。イスラエルのイメージも変わりました。

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    2021年02月14日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    読み進めるほど飲み込まれてどんどん潜っていった。知らなかったことが多くてとても恥ずかしかった。
    ニュースがいかに偏っているか、彼らに焼身自殺を選ばせるほどの生き地獄とはどんなものなのか、利益をもたらさない「ちっぽけな命」の側には強い国、強い人たちは決して立たない。
    この現状を表現するのに他でもないフランクルの『夜と霧』が引用されているのだ。この本を読んで魂を揺さぶられたはずのあなたが、ガザには目を向けないの?と。

    楽しく生きることが戦い。何度踏みにじられても、そんなことおかまいなしに希望を見つけられることが、生きることそのもの。

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    2020年07月03日
  • ガザに地下鉄が走る日

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    もちろんガザ地区の事は知っていたし、パレスチナ問題だって関心が無いわけでは無かった。TVで流れる映像を見ていたし、中東の問題を書いた本だって読んでいた。
    しかし僕は何も分かっていなかったし、知識としてさらりとなぞっただけで、同じ人間が苦しんでいると受け止めていなかった。
    今ガザで生きている人々は最初から難民としてガザで生まれ、そして死んでいきます。将来に何の希望も無く、死ぬ為に殺される為に生きているような毎日。ようやく生活基盤が出来家族も増えてきた頃に、必ずやってくるイスラエルの大規模な軍事行動。それは戦争ですらなく民間人に向けられた一方的な虐殺でしかないのです。
    彼らに40年間関わり続けた筆

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    2019年07月02日
  • 記憶/物語

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    ホロコースト、戦争、震災・・・<出来事>の他者と共有化は、様々なメディア(小説、映画、ルポ)を通じて常に「リアリティ」が重視された物語として「表象」されようとする。しかし、その「リアリティ」や「リアリズム」への傾斜によって表象される<出来事>の物語が、作り手の目論見通り「リアリティのある物語」として受容されるたびに、それは逆説的にも<出来事>の忘却へと繋がり、<出来事>の表象不可能性を露わにしてしまうというパラドックス。表象とはある出来事の側面を「可視化」をもたらすと同時に、別の側面の不可視化をもたらし忘却させ、総体としての出来事を見えなくしてしまう極めて暴力的な行為なのだ。
    しかし、それでも

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    2012年11月01日
  • 記憶/物語

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    物語を論じた本、ということで手にとってみた。深く考えさせられた。

    虐殺・戦争・災害などの〈出来事〉をどのように伝えられるのか。物語の限界。

    ストンと腑に落ちる物語というのは、あるいは疑ってかかった方がいいのかもしれない。
    「物語」に描写されていないものを読みとらないといけないのだ。

    バルザックの『アデュー』、読んでみたい。

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    2012年01月22日