二宮磬のレビュー一覧

  • 無罪 INNOCENT(下)

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    ネタバレ

    とっても面白かった。舞台は『推定無罪』の20年後。もちろん、主人公はラスティ・サビッチ。前作では、不倫の末不倫相手を殺害した容疑で起訴されてしまった検察官だ。
    そして、今作では、妻であるバーバラが突然死んでしまったことから、それがラスティによる殺人容疑として再び起訴されることとなってしまう。

    今作は、視点がラスティや、ラスティを起訴することに決めた前作でも登場したモルト検事、ラスティの息子であるナットなど様々に描かれており楽しめた。

    また、物語もスピーディーで、読み進めるにつれてラスティが今回は本当に殺してしまったのだろうか、や、懲りずにまた不倫をしているラスティだから、その不倫相手がバー

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    2019年02月28日
  • 無罪 INNOCENT(上)

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    ネタバレ

    とっても面白かった。舞台は『推定無罪』の20年後。もちろん、主人公はラスティ・サビッチ。前作では、不倫の末不倫相手を殺害した容疑で起訴されてしまった検察官だ。
    そして、今作では、妻であるバーバラが突然死んでしまったことから、それがラスティによる殺人容疑として再び起訴されることとなってしまう。

    今作は、視点がラスティや、ラスティを起訴することに決めた前作でも登場したモルト検事、ラスティの息子であるナットなど様々に描かれており楽しめた。

    また、物語もスピーディーで、読み進めるにつれてラスティが今回は本当に殺してしまったのだろうか、や、懲りずにまた不倫をしているラスティだから、その不倫相手がバー

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    2019年02月28日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    「推定無罪」の続編。20年後の設定。主人公の判事が妻殺害容疑をかけられ裁かれる話。宿敵の検事から訴追され、法廷での戦いが描かれる。前半は、1年半前~現在に至るまでの登場人物たちの描写と、検事が訴追するまでの経過が交互にそれぞれの視点から語られる。後半は裁判の様子。先が読めない展開で、何度も予想を裏切られた。構成もわかりやすくて、途中でとめられないくらい夢中になる。墓まで持っていくべき秘密があることの重さを感じた。

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    2015年09月03日
  • 無罪 INNOCENT(上)

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    「推定無罪」の続編。20年後の設定。主人公の判事が妻殺害容疑をかけられ裁かれる話。宿敵の検事から訴追され、法廷での戦いが描かれる。前半は、1年半前~現在に至るまでの登場人物たちの描写と、検事が訴追するまでの経過が交互にそれぞれの視点から語られる。後半は裁判の様子。先が読めない展開で、何度も予想を裏切られた。構成もわかりやすくて、途中でとめられないくらい夢中になる。墓まで持っていくべき秘密があることの重さを感じた。

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    2015年09月03日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    さて、訴追されたラスティはスターンの助けを得ながら、後輩検事であるトミー・モルトの追求を受けていくことになる。読者としては、ラスティがバーバラを殺していないことを完全には確信できないまま、それでも違うよね、信じていいよねという息子ナットの思いに大いに寄り添いつつスリリングな法廷戦術の記述に、本を置くことは不可能というものだ。

    終局、モルトの決断と、ラスティの口から語られる真実に感銘を受けざるを得ない展開となって読者としての私はかなり浅はかだったことを知る羽目となった。
    こんな感じだろ?とわかったような気になる人は最後まで大いに楽しみにしていいだろうと思う。

    さて、本書の中で、とても良いなと

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    2015年06月07日
  • 無罪 INNOCENT(上)

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    推定無罪の続きである。かの主人公ラスティ・サビッチは60歳。それにもかかわらず、また過ちを犯したという書評を読んで久々に読んでみるかと。

    私にとって、サビッチの顔は、映画「推定無罪」で演じたハリソン・フォード。サビッチの表情や、不倫中の映像は頭の中でハリソン・フォードが常に思い浮かぶ。また妻は当然ボニー・ベデニアだし、敏腕弁護士のサンディ・スターンはラウル・ジュリアが思い浮かぶ。ラウルが54歳で急死していたとは先ほど知ってちょっと悲しい。

    さて、今回の話は、妻バーバラの死から始まる。サビッチが24時間も妻の傍でどこにも連絡せずに過ごし、息子のナットに促されるまで警察に連絡しなかったことから

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    2015年06月08日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    読後に唸るしかなかった。本書は『推定無罪』の続編と言うより、解決編ではないだろうか。

    物語はタイトルが既に示す通りの展開を見せるのだが、意外な展開と二転三転するサビッチの運命に最後まで手に汗握りながら読み終えた。

    妻を殺害した容疑で法廷に立つサビッチに待ち受けていたのは予想も出来ない新たな事実だった。そして、最後に明らかになる、あの空白の1日…

    もしかしたら、スコット・トゥローは『推定無罪』の結末に不満を持っていたのかも知れない。だからこそ、23年後に解決編の形で本書を書いたのかも知れない。

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    2015年05月16日
  • 無罪 INNOCENT(上)

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    あの傑作リーガル・サスペンス『推定無罪』の20年後を描いた続編である。全体が二部構成になっており、現在と十八ヶ月前から描かれる過去が複数の登場人物の視点で描かれ、少しずつ現在と過去がオーバーラップする面白い構成になっている。

    60歳になったラスティ・サビッチが再び不倫をし、今度は変死した妻バーバラ殺害の容疑をかけられる…と、簡単にあらすじを書くと前作の焼き直しのように思えるのだが、今回の物語はさらに複雑である。事件にはサビッチの息子のナットが絡み、おまけにバーバラ殺害だけでなく、前作の女性検事補キャロリン殺害容疑まで蒸し返される事になるのだ。

    前作で不倫の恐ろしさを味わったはずのサビッチは

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    2015年05月15日
  • ビッグ・ノーウェア(下)

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    複雑な人間関係と残虐な事件が結末へ一気に集束していく。まとめ方がうまい。全編を貫く鬱屈したアメリカ、腐敗したアメリカの姿は心に残る。

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    2012年04月21日
  • ビッグ・ノーウェア(下)

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    ネタバレ

    「暗黒のLA4部作」の「ブラック・ダリア」に続く2作目。

    読み始めは苦戦したものの、途中からどんどん面白くなり、「ブラック・ダリア」を凌ぐ面白さだった。

    主人公のうち、ダニー・アップショー、マルコム・コンシディーンの二人がうちに秘める自身の弱さと、それが露呈することへの恐怖感が、特に自分には共感できる部分だった。

    そして、チョイ役と思われたバズ・ミークスの漢気(警察などの体制側にはそんな人は出てこない)に涙が出る。生き延びて欲しいと思った。

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    2022年08月22日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    徐々に証拠や事実が明らかにされ、そのたびに状況は二転三転する。そして、最初のシーン(空白の一日)の真実が最後の最後に明かされる。
    証拠の提示から、ちらっとは犯人を予想できるが、空白の一日の謎までは全く予想がつかなかった。

    家族の有り様、家族の絆が、事件の真相を明らかにする。このあたりは、いかにもアメリカ的。

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    2015年07月18日
  • 無罪 INNOCENT(上)

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    「推定無罪」の20年後が描かれる。
    妻を殺した容疑により、かつてサビッチを殺人罪で訴追し、敗訴した検事モルトの手で、再びサビッチは法廷に。
    「推定無罪」と同様に、今回もサビッチの不倫がからみ、20年前をきっちり意識させる。

    と言っても、「推定無罪」をきっちりと読んだ覚えがない。
    しかし、この本を読むのに問題はない。十分楽しめる。

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    2015年07月18日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    推定無罪の続編が、推定無罪を未読でも十分楽しめる内容だと思う。実際私は推定無罪を読んでいるが、内容は全く思い出せなかった。
    いわゆるリーガルサスペンスだが、恰好良くてキレのいい弁護士が登場しないのが本書の特徴といえるだろうか。真実を明かすべきかどうか、ということの難しさが本書のテーマではないかと思う。主人公に感情移入しにくいのが難点だろうか。

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    2015年06月04日
  • ビッグ・ノーウェア(上)

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    エルロイの「暗黒のLA4部作」の2作目。「ブラックダリア」と違い、登場人物が多数おり、人間関係も複雑に絡み合っている。えぐい、痛い描写も多い。

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    2012年04月21日
  • ビッグ・ノーウェア(下)

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    『ロス暗黒史』4部作の第2册目。動物に噛み切られたような跡が残る惨殺事件が続く。事件に執念を燃やすLA保安官事務所のアップショー。ハリウッドにはびこる赤狩りのための特捜チームに加わったLA地方検事局のコンシディーン。LAのギャング、ミッキー・コーエンの元で情報収集家をやる元腐敗警官の“バズ”ミークス。赤狩りと惨殺事件の共通点が明らかになるにつれてLA市警殺人課警部補ダドリー・スミスが動き出す。

    『ブラック・ダリア』よりも複雑でさらに登場人物が多くて大変だった。1940年代のアメリカの人種差別と腐敗が恐ろしい。

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    2010年08月15日
  • ビッグ・ノーウェア(上)

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    『ロス暗黒史』4部作の第2册目。動物に噛み切られたような跡が残る惨殺事件が続く。事件に執念を燃やすLA保安官事務所のアップショー。ハリウッドにはびこる赤狩りのための特捜チームに加わったLA地方検事局のコンシディーン。LAのギャング、ミッキー・コーエンの元で情報収集家をやる元腐敗警官の“バズ”ミークス。赤狩りと惨殺事件の共通点が明らかになるにつれてLA市警殺人課警部補ダドリー・スミスが動き出す。

    『ブラック・ダリア』よりも複雑でさらに登場人物が多くて大変だった。1940年代のアメリカの人種差別と腐敗が恐ろしい。

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    2010年08月15日
  • ビッグ・ノーウェア(上)

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    エルロイ、LA4部作の2作目にあたる作品の上巻
    LA市警と検事局によるハリウッドに広がった共産主義の赤狩りを目的とした大陪審がメインとなり、エルロイお得意のマフィア、市警、保安官事務所、検事局、ハリウッド、共産主義者たちの謀略戦が始まります
    今回の主人公は3人
    LA市警、元風紀課で第2次世界大戦の兵役経験もあるマルコム・コンシディーン、出世と離婚問題を優位に進めたい為、今回の大陪審の捜査チームに参加
    次がバズ・ミークス、映画王と名高いハリウッドの重鎮にして、世界の富の半分を持つ男と呼ばれるハワード・ヒューズのポン引き
    ヒューズの警備主任をやる前は市警の汚職警官、金の為に赤狩りを目的とした大陪審

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    2009年10月04日
  • 無罪 INNOCENT(下)

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    推定無罪がとても面白かったので読んでみたが、やはり過去作には及ばず、と思う。
    登場人物の中で、トミーとブラントのことしか好きになれなかった。

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    2020年03月02日
  • ビッグ・ノーウェア(下)

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    集積回路におけるムーアの法則を思わせるのが、フィクションにおける残酷描写の暴走ぶりです。
    特に映画はVFXの飛躍的な進歩によって、ショッキングシーンの歯止めが無くなった感があります。
    そんなフィクションに親しんでいる我々ですから、今さらいくら暗黒シリーズと言っても、20年以上前の小説に過度の刺激はないだろう、と思ったんですが、なんの。
    後半の盛り上がりぶりは、人間性の奈落に向って、読者の襟首掴んで暴力的に覗かせるような迫力です。

    巧いなあ、と感じたのが、鼬の使い方で、その凶暴な生態の描写が非常に巧み暗喩となって小説全体の基調低音となっている。

    最終章でのアメリカン・ヒーロー物(というかアン

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    2011年10月13日