かつて検事補殺しの裁判で無罪を勝ち取り、今や判事の座に昇りつめたラスティ・サビッチ。彼の妻バーバラが変死した、遺体の発見から通報までに空白の一日があったことに疑惑を抱いた検事局の調べで、サビッチに愛人がいたという事実が浮かび上がった。次々に状況証拠が積みあがる中、かつてサビッチの裁判で屈辱的な敗北を喫した地方検事トミー・モルトは、ついにサビッチを妻殺しで訴追することを決意した。そして因縁の法廷が幕を開ける。サビッチは妻を殺したのか、遺体発見後の空白の時間は何を意味するのか、彼は何を隠しているのか? 嘘と真実と駆け引きが白熱する。そして衝撃の真実はすべてが終わったあとに明かされる。それはあまりに悲しく痛ましく、人間の愛と憎悪を描き出す――。歴史的名作『推定無罪』続編の名に恥じぬ重厚なる傑作!
Posted by ブクログ 2015年09月03日
「推定無罪」の続編。20年後の設定。主人公の判事が妻殺害容疑をかけられ裁かれる話。宿敵の検事から訴追され、法廷での戦いが描かれる。前半は、1年半前~現在に至るまでの登場人物たちの描写と、検事が訴追するまでの経過が交互にそれぞれの視点から語られる。後半は裁判の様子。先が読めない展開で、何度も予想を裏切...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月07日
さて、訴追されたラスティはスターンの助けを得ながら、後輩検事であるトミー・モルトの追求を受けていくことになる。読者としては、ラスティがバーバラを殺していないことを完全には確信できないまま、それでも違うよね、信じていいよねという息子ナットの思いに大いに寄り添いつつスリリングな法廷戦術の記述に、本を置く...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年05月16日
読後に唸るしかなかった。本書は『推定無罪』の続編と言うより、解決編ではないだろうか。
物語はタイトルが既に示す通りの展開を見せるのだが、意外な展開と二転三転するサビッチの運命に最後まで手に汗握りながら読み終えた。
妻を殺害した容疑で法廷に立つサビッチに待ち受けていたのは予想も出来ない新たな事実だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年07月18日
徐々に証拠や事実が明らかにされ、そのたびに状況は二転三転する。そして、最初のシーン(空白の一日)の真実が最後の最後に明かされる。
証拠の提示から、ちらっとは犯人を予想できるが、空白の一日の謎までは全く予想がつかなかった。
家族の有り様、家族の絆が、事件の真相を明らかにする。このあたりは、いかにもア...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月04日
推定無罪の続編が、推定無罪を未読でも十分楽しめる内容だと思う。実際私は推定無罪を読んでいるが、内容は全く思い出せなかった。
いわゆるリーガルサスペンスだが、恰好良くてキレのいい弁護士が登場しないのが本書の特徴といえるだろうか。真実を明かすべきかどうか、ということの難しさが本書のテーマではないかと思う...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月28日
とっても面白かった。舞台は『推定無罪』の20年後。もちろん、主人公はラスティ・サビッチ。前作では、不倫の末不倫相手を殺害した容疑で起訴されてしまった検察官だ。
そして、今作では、妻であるバーバラが突然死んでしまったことから、それがラスティによる殺人容疑として再び起訴されることとなってしまう。
今作...続きを読む
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