紅野謙介のレビュー一覧

  • 国語教育 混迷する改革

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    ネタバレ

     次の時代の高校国語に欠けているものは、結局、「豊かさ」や「深さ」なのだと気づかされた。
     ということは、それを補っていくことが、「現場」の仕事ということになる。

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    2020年04月03日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    共通テストでの入試「改革」での国語の扱いを知り、愕然とする。試されようとしているのは「資料」なるもののスキミング。「読解力」や「思考力」とはほど遠い。

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    2019年01月21日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    共通テストのプレ問題が載っているのだが、それを解きながら読むのが面白い!筆者は教科書採択にも関わっていて、国語教員の作問と採点の苦衷を重々承知している上での問題に対するツッコミが光っている。近年の国語のテストは複合型の設問で、文章の内容というより三種類以上の文章や図表を読みこんで必要な情報を探し出すというものが多いような気がする。そしてその文章も、評論や小説ではなく、契約書や案内文など生活に即した文章。学んだことを実生活で活かすというのは重要なことだが、例えば契約書の穴を探して突くというのは、本当に子どもたちに身につけさせたい思考力、判断力、表現力なのだろうか。筆者は共通テストで測ろうとしてい

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    2024年09月30日
  • 国語教育 混迷する改革

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    「センター試験」から「大学入学共通テスト」へ「改革」された際の混乱は記憶に新しい。結局行われなかったけど、国語や数学の記述式問題の導入や、英語民間試験の利用など。なんであんなことが強行されようとしていたのか。本書では「大学入学共通テスト」の国語プレ試験問題から分かる問題点や、国語教育における「学習指導要領」改訂とその「解説本」をじっくりと読み解くことで、それらを推し進めようとしている人々の考え方や背景に警鐘を鳴らしている。問題は大学入試には留まらないようだ。
    国語や言語は人間の思考にとって大事だとは思うし、「共通テスト」の問題点や学習指導要領の改訂などの問題点は、仰る通りだと感じはする。国語の

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    2022年02月18日
  • 〈戦後文学〉の現在形

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    最新の本。Ⅰ期(1945〜70年),Ⅱ期(1971〜89年),Ⅲ期(1990〜2020年)に分けて,「戦後」というフレームを解体しながら,現在形を創出することを目指した本。そこには戦後のほかに,冷戦の崩壊,同時多発テロ,震災,新型コロナウイルス禍が含まれた上で語られている。

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    2020年12月12日
  • 国語教育 混迷する改革

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    読破後の感想だが、文部科学省は果たして必要な機関なのか.無くても良いのではないかと感じた.教育を間違った方向に進めようとする意図はどこから来ているのか.時の政府に対する忖度なのか、疑問に思った.教育を受ける側のことを配慮していない気がする.

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    2020年10月13日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    国語の教科書編纂に携わった経験のある著者。
    その経験があってこそわかる文章の取り扱いや策問の難しさについてわかりやすく書かれている。
    これから正に行われようとしている共通テストや来年度からの国語教育について不安を覚えると同時に、現場の先生方の苦労も思いやられる。
    一体将来どんな子どもたちが育っていくのだろうか。しっかりと検証し、修正が必要な場合にはそれを求めていくのが大人の役割だろう。

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    2020年09月23日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    「思考力・判断力・表現力」を測るあまり大学入学共通テスト・学習指導要領の内容が大きく変わりすぎているという筆者の主張はその通りである。

    また、筆者が在籍している麻布高校の例を通じて「思考力・判断力・表現力」を身につけることがどれだけ労力を要するかが述べられている。

    これを踏まえ大学入学者選抜試験で国語教育を変えるのではなく、初等・中等教育の内容から変更すべきであると論じている。

    英語でもそうだが、プログラミング教育等の導入もある中で学校教育をこれ以上改善することは困難ではないだろうか。そうであれば入試制度を変革する『上からの改革』が真っ当なものと思われるが、今回の一連の騒動でこれも難しく

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    2020年01月26日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    共通テストに対しての批判をしつつ、国語教育はどうあるべきかを示している。
    国語を教える人には必読の書。

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    2019年03月02日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    去年の今頃、プレテストの分析やったの思い出した。
    言い方は悪いが、最低な問題だと思った。
    今の時点で何かできるかという問いに
    「何もできない」という意見で一致したのが印象的。

    改めてこの本を読んでぞっとした。
    もう教員を続けていけるか不安。
    でも、どうせ5年もすれば元に戻るんだろうとも
    思っているのだけれど。

    変わらなくちゃいけないのは重々承知。
    でも、このやり方ではないと思う。

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    2018年12月23日
  • 検閲と文学

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    文学作品の入れ物について。知っているけどよくはわかっていない「検閲」について、法制度のことから作家や出版社の対応まで丁寧に書かれている。

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    2011年02月18日
  • 国語教育の危機 ──大学入学共通テストと新学習指導要領

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    PISAショック、AIの脅威とも絡めて、読解力低下が起きていると論じられてきたこの十年。
    2021年度からの「大学入学共通テスト」の開始、つまり大学入試改革と、22年度からの高校新指導要領実施を控え、今、大きな転換点を迎えている。
    そういう現状に向けて、新指導要領と、現在公開されている新テスト試行調査で用いられた問題を分析したのが本書である。

    指導要領の分析は、比較的コンパクトにまとめられている。
    テクストを情報と同一視することへの批判は、文学研究者ならではだなあ、と思う。
    ただ、ロラン・バルト流のテクスト概念が、どこまで社会に受け入れられているか疑問に思う。
    一つの意味、一つの主体の意図に

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    2018年11月10日
  • 検閲と文学

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    [ 内容 ]
    関東大震災、治安維持法、普通選挙、拡張するマスメディアと出版界…大正から昭和へと時代が移り変わる激動のさなか、検閲の嵐が文学を直撃する。
    そして謎に満ちた一九二六、二七年の筆禍―。
    当時の総合雑誌ではもっとも頻繁に検閲処分を受けた『改造』を中心に、円本(文学全集)誕生の経緯も交えながら、文学者、編集者、出版社が織り成す苦闘のドラマを活写する。

    [ 目次 ]
    第1章 検閲へのアプローチ
    第2章 出版法と新聞紙法
    第3章 山本實彦と雑誌『改造』創刊
    第4章 「内閲」という慣行
    第5章 二つの戯曲―藤森成吉「犠牲」と倉田百三「赤い霊魂」
    第6章 一九二六年七月のミステリー
    第7章 文

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    2010年06月05日