ティム・ハーフォードのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分は数字で騙されやすいと思っているので、そのリスクを避ける手がかりになりそうな本でした。
以下の3つが個人的に心に残りました。
特定のデータ解釈へと読み手を差し向け、その他の結論には至らせないという点で、このローズ・ダイアグラムは驚くほどに巧みだ。
ジョージ・ギャラップは、大きなサンプルを用意することよりも、サンプリングバイアスを避けることのほうがはるかに重要だと知っていた。
世の中について統計で語る主張に出会って、ソーシャルメディアで共有しようと思ったり、怒りを込めた反論を書き込もうと思ったときは、そうする前に自分に問いかけてほしい。「いま、このことで私はどう感じている?」
統計を見せられたときは、感情、バイアス、表現について一旦整理してから数値を眺めていく訓練をしていこうと決めました。 -
Posted by ブクログ
220312 イノベーションうんちく集、秀逸 超見識
天声人語に通じるものがあるがレベルが違う
町の床屋談義と世界の教養、この差異はなんだ 英国の見識
外岡秀俊さんに尋ねたかったところ
1.生産性のパラドックス=イノベーションは経営改革
ロバート・ソロー「コンピュータは生産性を改善していない」(1987)→経営改革・社会改革が必要(138)
2.貨幣とは債務 信頼と交換のシステム 「情報」
3.複式簿記と管理会計
①業績を測定②ベンチマーク活用③目標を設定
④計画を策定⑤遂行状況の管理
⇒組織のVISIONを実現するための道具
不正対策 透明性と説明責任
→マッキンゼー戦略経営コンサルタント
4.有限責任株式会社
巨額の資本調達 大航海時代 鉄道・鉄鋼・電力
直接責任のない経営者には「不正の誘惑」
→国家が損失を埋める時代
exリーマンショック 日本のバブル崩壊
資本主義経済の宿命 ダウンサイドリスクの負担
5.所有権オーナーシップ
1978鄧小平アップサイドリターンを許容=疑似所有権
収穫量は大増産 モチベーション!
資産 所有している有用なモノ
資本 金融システムが認識している資産
ex不動産登記システム→Digital化 透明性とスピード
6.保険システム 賭博か科学かビジネスか
人数 殺人 戦争の英雄 -
Posted by ブクログ
マット・リグレーの「繁栄」の冒頭で50万年前のハンドアックスと現代のコードレスマウスの写真を並べていたことを思い出しました。そこで人類の進化は交易を通じて一人じゃ出来ないことを積み重ねて成し遂げられてきたことを語っていました。この本の50のテップス(?)も人と人の交わりを活性化させるモノが多かったような気がします。本書で語られるのはモノそのものじゃなくて、そのモノが作り出した暮らしとか社会システムとかについてです。そして、そのそれぞれはお互いに絡み合いながら、現在に至るイノベーションの歴史を作っていくのです。取り上げられているトピックを備忘的にメモすると、蓄音機、有刺鉄線、セラーフィードバック、グーグル検索、パスポート、ロボット、福祉国家、育児用粉ミルク、冷凍食品、ピル、ビデオゲーム、マーケットリサーチ、空調、デパート、発電機、輸送用コンテナ、バーコード、コールドチェーン、取引できる債務とタリースティック、ビリーブックケース、エレベーター、楔形文字、公開鍵暗号方式、複式簿記、有限責任株式会社、経営コンサルティング、知的財産、コンパイラ、iPhone、ディーゼルエンジン、時計、ハーバー=ボッシュ法、レーダー、電池、プラスティック、銀行、カミソリと替え刃、タックスヘイブン、有鉛ガソリン、農業用抗生物質、モバイル送金、不動産登記、紙、インデックス・ファンド、S字トラップ、紙幣、コンクリート、保険、そして電球。この50のありとあらゆる雑多な事象がいかに経済というものを作り上げてきたのか、経済史というのはイノベーション史であり、人類の生活史なんだな、と感じました。そして、いまグローバルに蔓延するポピュリズムと言われるものはグローバル時代、デジタル時代の「ラッダイト運動」なんだ、と思い知りました。だから、これは過去の話じゃなくて現在進行形の話なんですよね。作者のスパイスもキリリと効いていて気軽な読み物ですが、考えさせることは大。スティーブン・ジョンソンの「世界をつくった6つの革命の物語」の経済版でもあります。
-
Posted by ブクログ
「統計でウソをつく法」ダレル・ハフ著
という、ちょっと有名な一般向け統計的発想の啓蒙書があって、その本のことは名著として褒めてはいるが、この本に対し、いや、統計ってのはちゃんと扱えば強力なツールになるのだ、ただ、誤謬が入ることもあるし、わざと誤誘導しにくることもあるから騙されないようにこういうところに気をつけよう!
的な本。
「この本に対し」も何も、同じことを違う言い方してるような気もするんだが。
本としては、散文的で事例がむやみに多く、同じことの繰り返しで、だれる。
結局のところ、落ち着け、冷静に分析しようと、最後にまとめてくれてはいる。
だが、心構え的なところはなかなか身につくもんではないよな。
普段からきちんとした訓練をしておかないと、難しい。
少なくとも、日本の教育にもっと確率統計をきちんと教えるカリキュラムは必要だと思っている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1,感情の反応によって騙される
気に入らないエビデンスは無視しやすい=オーストリッチ効果。相場が下がっているときは株価のチェックをしない。議論の両論のエビデンスがたくさん出るほど、中立から離れてムキになりやすい
2,統計的な見地の鳥の目と、個人的な体験の虫の目を組み合わせる。
3,データの意味がほんとうにわかるか。
何を数えたデータか各印する。ニュースは前週のものだけ読む。
4,全体像のなかで眺める
5、統計の背景にも目を向ける
キックスターターで巨額を集めるプロジェクトがあって話題になるが、40%は一円も集められない。
選択肢が多いと購買意欲がそがれる、という論文は出版バイアスで出版されるが、反対の結論の論文は出版されない。
検証するデータは多いほどいいのだが、少しずつ増やしていって、結論が都合よく出たところでやめるのは、統計的手法として正当ではない。
結果を知った後に仮説を立てるなら、立てた後にそのための検証を行うべき。
出版バイアスと、ルーズな研究観光で、統計的事故がおきる。
エクセレントカンパニーに出た会社の3割は2年で業績が傾いた。
6、除外されている存在はないか
TIKTOKのユーザーのアンケートは全体を代表しない。全ツイートを調査しても、すべてではない。ビッグデータはたいてい幻想を含んでいる。
7、アルコリズムには検証が必要。
Googleは検索語からインフルエンザの患者数をAIで推定した。しかしアルコリズムは検証不可能で、間違ったこともある。夏のインフルエンザは予想できない。
雪が映っているハスキー犬はオオカミと判断した。アルコリズムはパターンを見つけるだけ。Googleは入社試験に導入して、女性を差別する結果になった。
しかし人間の判断もぶれやすい。同じ事例でも判決は分かれる。AIだったら同じになるはず。どちらがいいか、ケースバイケース。
8,公的統計を大事にする
CBOの仕事ぶりには、共和党も民主党もケチをつける。後進国では、大統領が求める数字でないと公的統計は認められない。公的統計にケチをつけることを許さないのも、不正が正されない可能性がある。国家権力が情報不足による誤認識をそのまま政策にしやすい。とはいえ、公的統計は基盤になり得る。
9,美しいグラフやチャートに騙されない
どのように見せようとしているか、作り手の意図を推察する心構えを持つ。
10、自分のミスの可能性を常に考える。
フィッシャーとケインズ派ともに専門家で統計に詳しかった。しかし、暴落時の運命は正反対になった。