樋口恭介のレビュー一覧

  • 異常論文

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    色々あってプチ炎上した企画本
    (詳しく知らない人は調べなくていい。もしかしたら好きな作家が嫌いになったりする可能性がある)

    論文とついているが専門性を高くしたアンソロジーSF短編集
    たくさんの作家が各々好き放題書いており、あまり一貫性もない
    ワクワクする話もあれば一休さんのようなポクポクもあるし壮大な楽屋ネタもある
    読み応えはとてもあるけれど…
    小川哲「SF作家の倒し方」はやりすぎでは
    僕は雑食なのでにこやかに楽しめました

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    2025年09月06日
  • 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉

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    2024.12.04 作者のSFおよびSFプロトタイピングに対する思いや考え方が書かれた本。どつすれば良いかはあまり詳しくは書かれてない。そもそも無いのかもしれない。

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    2024年12月04日
  • 異常論文

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    小川哲さんの「SF作家の倒し方」がくだらなすきて面白い。人気SF作家の人となりが伺える、
    ・柴田勝家さんは巨漢のいい人らしい。
    ・樋口恭介さんは空気読まない系らしい。
    ・藤井太洋さんは腕を失った場合を想定して片手タイピング練習しているらしい。
    ・高山羽根子さんとのビブリオバトル悪口に笑う。
    ・宮内悠介さんはガチの分析家研究家らしい。

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    2023年10月26日
  • 異常論文

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    異常論文は批評・解釈を拒絶する。異常論文はこの世界のこれまでとこれからを論じる。異常論文は疑問や課題を解き明かす。異常論文は新たなる問題を提起する。異常論文は何の役にも立たない、どーでもいい論文集である。

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    2023年07月23日
  • 構造素子

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    「面白い構成」だけど長い。

    読み始めがとても詩的で…
    「SFでも(この言葉自体好きではないが)厨二病っぽいのあるんだな…」
    と言う印象を持つ。

    階層構造で現実(L8)と物語の世界(L7)と自動増殖するその他の階層を用意して展開する話は好物で、あらすじを読み期待をしていた。

    AIが出力したログのような物語のコードとして記述された文章が難解さだけを上げていき、陶酔するための文章のような印象を受ける。

    スラスラと描写が入ってくる文章もあるため難解な箇所は自分の理解力の問題と、作者の意図したモノでありモノでないのであろう。
    どうもこの「○○であり、○○で無い」と言う表現が多く出てきて読み解くの

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    2022年08月05日
  • 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉

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    「イノベーション」が、予期せぬ「発明」ではなく、既存資源からの「開発」になってしまった。私たちは、既存の制約事項により思考を狭められている。逃れられるのはSFだけ。ここではないどこか、常にオルタナティブを思考/志向すること。

    人を動かせるのは、現状分析結果の数字ではなく、質の良いストーリーだという指摘に、なるほどと思いました。

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    2022年07月24日
  • 異常論文

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    ネタバレ

    「SFマガジン」で異常論文と題した特集が掲載されて一部の界隈で話題となり、書き下ろし作も追加して満を持して刊行された分厚い作品集。
    編者の樋口恭介氏が語る「異常論文とは、生命そのものである。」のフレーズが帯に踊る、賑々しい一冊です。どんだけスゴいのか!?と、期待に満ち満ちて読み進めました。

    ・・・まぁ、論文ではない作品が、多いですね・・・(^_^;

    当然ながら「論文」をどう定義づけるか、にもよりますが、鴨の印象では論文:凝った構成の小説:小説=2:5:3ぐらい。語弊を恐れずにいえば、衒学的なタームを次々と繰り出して読者を煙に巻く、または自己陶酔に酔いしれる、独りよがりな作品が少なくないと感

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    2022年02月02日
  • 異常論文

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    2022-01-23
    異常論文という先鋭的な宣言に呼応しただけあって、ドレもなかなか尖っている。が、玉石混交の印象は否めない。論文形式の(意外と)普通のSF、ほぼアイデアのままの素描、言語実験をリアルタイムに推し進めるもの、などなど。
    こういう運動は絶えず起こって欲しいものです。

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    2022年01月23日
  • 異常論文

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    ネタバレ

    円城塔「決定論的自由意志利用改変攻撃について」★★★
    青島もうじき「空間把握能力の欠如による次元拡張レウム語の再解釈およびその完全な言語的対称性」★★★
    陸秋槎「インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ」★★★
    松崎有理「掃除と掃除用具の人類史」★★★
    草野原々「世界の真理を表す五枚のスライドとその解説、および注釈」★★★
    木澤佐登志「INTERNET2」★★
    柞刈湯葉「裏アカシック・レコード」★★★
    高野史緒「フランス革命最初期における大恐怖と緑の人々問題について」★★★
    難波優輝「『多元宇宙的絶滅主義』と絶滅の遅延」★★★★
    久我宗綱「『アブデエル記』断片」★★★
    柴田勝家「火星環

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    2022年01月12日
  • 構造素子

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    階層構造の設定や作中作のダニエル描く物語は面白かった。ライジーアが消滅していく過程は作家の作り直し(伝えたいことを伝えられなかったから消す)を示唆している、という解説もなるほどと思った。
    L9は果たして必要だったのか?というのが引っかかった。L8で終わったほうがメッセージが伝わりやすかった気がするけど、自分が理解できてないだけか?
    何度も同じような意味の言葉を反復したり言い換えをしていて、冗長な文を嫌う人は苦手かも。
    全体通して読み終わってみるとなるほど、良かったかも?と思えた。そんな作品。

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    2021年10月29日
  • 未来は予測するものではなく創造するものである ――考える自由を取り戻すための〈SF思考〉

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    SFプロトタイピングについての解説書兼入門書。まえがきがかっこいい。SFプロトタイピングの進め方だけでなく、具体的なアウトプットとしてケーススタディも書かれていてわかりやすい内容だった。著者の強く影響を与えたフィリップ・K・ディックの小説を改めて読みたくなった。


    p.42
    本書を通して、わたしはあなたに語りかけている。

    過去から未来へ。
    過去のわたしのうちにある、想像上の未来から、現実のあなたのうちにある、実在する未来に向かって。

    いま、過去と未来が交錯する場所で、わたしたちの未来を〈再起動〉するために。

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    2021年07月24日
  • 構造素子

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    亡くなったSF作家の父が残したのはAIと異世界人の荒廃した世界を舞台にした古臭い小説だった。滅んだ世界でAIは自我を量産していき、それぞれの世界を分岐していくお話がいくつも入れ子構造になっており、読者は自分が今どこの階層にいるのかを確認しながら読み進めていく必要がある。

    全く新しい読書体験だった。
    今どこのファイルを自分がアクセスしてるのか意識しながら読まないと理解が追いつかないかもしれない。各階層事に資本主義、数学、人類史、SFなどのテーマが異なっており、作者が「今までの自分の知識と経験をふんだんに入れました」との話がうなずける。

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    2021年05月28日