村木美涼のレビュー一覧

  • 箱とキツネと、パイナップル

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    新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。

    「回覧板とバスケットシューズ」「コンビニとハイヒール」「立て札と目玉焼き」

    「桃と玄関チャイム」「分電盤とジョギングと、パイナップル」
    5話収録の連作短編集。

    主人公は大学を卒業し郊外型の広大なショッピングモール内にあるスポーツショップへ就職した坂出。

    通勤の便を考えて入居したのは色気のない「カスミ壮」

    どこにでもいそうな素朴な青年と個性豊かなカスミ壮の住人達との触れあいを今では珍しく感じ、ちょっと羨ましくなる。

    ほのぼの系かと思えば不穏な要素も入り込みキツネにつままれた様な読後感。

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    2023年02月15日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    ネタバレ

    気になるワードが沢山でてくるし
    不思議な現象や謎もあり
    気になるから読み進めるけども…

    最後のオチがいまいち…

    狐憑きは睡眠障害やったということ?
    鈴木さんは箱仲間の数人やったん?
    大家さんの旦那さん、ホントに死因=箱なん?
    大家さん最後までメールだけなんかーいっ

    うーん
    ファンタジーではないし
    かといってリアルなミステリーでもなく
    面白くない事はないけど
    面白かったとも言い難い本やったわ

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    2022年12月07日
  • 箱とキツネと、パイナップル

    ネタバレ 購入済み

    意外な展開

    社会人1年生の青年・坂出が、寂れた住宅街のアパートに引っ越す。変わり者揃いの住人たちが次々と接触してくる中、初めは戸惑いがちだった坂出も彼らとの交流を深めていく。学生時代の仲間・藤井との関係も次第に変わり始め…。

    作品紹介を読んだ時の印象とは全く異なる話だったことに驚き。ある種、坂出の自分探しの物語とも言える。後半、藤井の説明台詞が多すぎたのは少々興醒め。

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    2022年11月17日
  • 商店街のジャンクション

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    今自分自身が気持ちを解放できる場所、自分の居場所を求めているせいか、チョッキーに入りたいと強く思ってしまった。

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    2022年06月18日
  • 窓から見える最初のもの

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    4人が物語の主として話は始まります

    診療内科に通い始めた短大生の相沢ふたば
    一人の早世な画家の絵に魅入られた藤倉一博
    客に寄り添い不動産売買する連城美和子
    運転免許更新で、突然失踪人だと言われる御通川進

    四人の悩みや日常生活、事件が場所を異にして
    並行して進む中、話は思わぬ点で絡み始める
    前後左右に行きつ戻りつしながら核心へ。
    最後まで読んで終着駅へ辿り着きましょう

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    2021年06月29日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    ネタバレ

    帯の紹介どおり、なんだか不思議な話だった。ファンタジーかと思いきや、リアルな睡眠障害?が原因だったり。坂出と藤井の関係性は良かった。

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    2021年05月01日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    皆さんのレビューで初めてミステリー大賞作品だと知った。
    タイトルだけでは内容が分からない。読み始めると私の好きな、小さなアパートの住民同士の交流の話で興味を引かれた。主人公の社会人一年生・坂出も地味だが真面目で穏やかで好感持てる。

    しかし読み進めると様々な違和感を感じる。
    全く姿を現さないが『回覧板』なるメールで些細なことでもマメに送信する大家。それだけでなく坂出が入居する日も坂出の名前も住民全員に知らせている。
    新たな入居者である坂出の勤務先まで大家に問い合わせ、勤務先に押し掛ける住民一家。
    有無を言わせず部屋に押し掛け食事を振る舞う女性住民に、彼女に誘われ一緒に食事を食べに来る住民。

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    2021年04月24日
  • 窓から見える最初のもの

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    岬の心療内科似通うふたばは、クリニックのテラスで出会った湯本守をもっと知りたいと思った。しかしクリニックの看護師たちは、クリニックにはその名前の人はいないと言う。
    会社社長の藤倉は長い間探していた幻の絵画がみつかったと聞き色めき立つ。
    店舗を中心に紹介している不動産屋の連城美和子は、喫茶店を開業したい長谷部に最適な物件を紹介する。
    免許更新に行った営業マンの御通川は、自分に行方不明人捜索願いが出されていることを知らされ驚く。
    全く関係のなかった4人が、少しずつ繋がっていく。最後まで4人が直接かかわり合うことはないのだが、一人の青年を軸にした謎が解き明かされていく。一人の人間が殺され、詐欺でそれ

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    2021年03月02日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    坂出は、就職を機に職場に近いカスミ荘に引っ越しをした。こまめに回覧板(パソコンにメールで)を出す大家さん、個性豊かな住人たち、大学院で心理学を学んでいる大学時代の友人の藤井らと共に新しい生活が始まる。
    前半は、住人たちと坂出とのユニークな日々とプチ謎解き。後半は、坂出の人生に関わる大きな謎解き。狐付きについての研究をしたいという藤井の謎解きが圧巻です。

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    2021年02月25日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    大学を卒業後、あるスポーツショップに就職。配属先は、この春完成したショッピングモール内。住む場所はその近くにあるアパートにした。そこの住民は、個性的な人達だらけで、良い意味でお節介である。最初は普通だった生活が、次々と起きる不思議な現象にじわりじわりと不穏な雰囲気を纏っていく。

    「箱とキツネと、パイナップル」という謎の題名でしたが、読み終わってみると重要な鍵を握っていて、不思議な感覚がありました。はっきりとした答えがないまま終わったので、モヤモヤ感満載でした。
    中盤までは、ミステリー?と思うくらい、ちょっとお節介な住民と共にハートウォーミングな生活を送っているのですが、ある出来事を境に雰囲気

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    2021年02月17日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    大学を卒業し、郊外型ショッピングモール内にあるスポーツショップで働くことになった主人公が住むのは、築五年の二階建てアパートのカスミ荘。個性豊かな住人たちとの暮らし
    のなかで、さまざまなことが起こる。ミステリーとしては少し物足りなさは残るが、愉しく読ませてもらった。

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    2021年01月17日
  • 窓から見える最初のもの

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    誰も悪くない
    むしろチョットはらはらする人たち
    どういう風に繋がるのか・・・
    最後に彼の言葉で終わってよかった

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    2020年09月29日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    前半は、ミステリーを読んでいる感覚は全然無い。アパートの住人との交流に、仕事、少しのロマンス。社会人1年目の主人公が初々しくて素敵だな。と思っている内に、徐々にミステリー色が強くなってきて、すんなり読みやすかった。
    爽やかな気持ちのまま読み終われる小説でした。

    新潮ミステリー大賞、という帯を見てから読み出したので、色々勘ぐってしまった。予想外の展開でした。全体的に物足りない気持ちも少しある。

    藤井があっさりしていて可愛い。友達になりたい。 

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    2021年01月31日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    アパートの住人とのやりとりは微笑ましいし、ちょっとしたズレや疑問が後から「なるほどそういうことか」と理解できるのは面白かった。
    けど、終始淡々と進むので少し物足りなく感じてしまった。
    住人自体は個性的な人ばかりなので、もっと坂出くんとのやりとりを見てみたかった。

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    2020年05月24日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    ネタバレ

    アパートの住人たちとの交流を描いた物語と思い読み進めていくうちにミステリー色が濃くなっていった。その移り変わりが自然で引き込まれた。
    キツネ憑き、人の心の安定のためにあるのかな?
    主人公がどう乗り越えるのかまで描かれると思いきや、フワッとしたかんじで終わってしまったのでなんとなく消化不良なかんじ。

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    2020年05月11日
  • 箱とキツネと、パイナップル

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    大学を卒業後、職場近くのレトロなアパートに引っ越した坂出。そのアパートでは、大家さんがまめに回覧板メールを送信してきたり、住人も個性的な方ばかり。アパート前の空き地に出現するキツネの噂。大家さんのご主人の亡くなり方。坂出の亡くなった弟の話。アパートの日常そして坂出の周りに起こる不思議なこと。すべては解決するのか。新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。
    タイトルだけでは想像もつかない内容だった。確かに箱もキツネもパイナップルも出てくるんだけれど。坂出の過去にまつわることが原因だけれど、全体的に重くならず、独特なふわふわ(?)空気感。そのふわふわが絶妙か。でも嫌いではない。

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    2020年04月13日
  • 窓から見える最初のもの

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    心療内科に通う短大生の相沢ふたばは、治療所で大学生の湯本守に出会う。守をもっと知りたいと思うふたば。が、彼は姿を消した。看護師に守の行方を訊くが、「そんな名前の患者は知らない」との答えが…/壁紙販売会社の社長藤倉一博は、数年来探し求めていた幻の油絵、〈六本の腕のある女〉をようやく見つけ出す。だがまもなくそれが贋作ではとの可能性が浮上し…/

    四人の視点で代わる代わる話が進むので、どうしても進行はゆっくりに。それが作品全体のさらさらした手触りに繋がっているのかもしれないけど、ちょっと焦れた。物語が繋がっていくのも良かったんだけど、重なったところで鮮やかに景色が変わる、というのではなくただどこかで

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    2019年03月06日
  • 窓から見える最初のもの

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    短大生のふたばが通院先で出会った絵に天賦の才のある謎の青年、探し求めた幻の油絵「六本の腕のある女」の贋作疑惑と経営者、喫茶店の為の物件を紹介する不動産屋女性と拘りの珈琲、警察から同名人物の行方不明人捜索願が出ていると知らされた父親、の錯綜。遠景を眺めるような読み心地。心療内科描写が期待程なくて残念。

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    2018年10月14日
  • 窓から見える最初のもの

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    4つの話がどう繋がるのか期待しながら読むが、大した仕掛けもなくがっかり。自販機のミステリーはどんな話なのだろう。

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    2018年05月07日
  • 窓から見える最初のもの

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    第7回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。
    クリスティー賞とは相性が悪く、今までの受賞作を面白いと思えなかったのだが、この作品はなかなか良かった。
    4つの物語が章ごとに平行して進む。それらが最終的にどう重なるかが焦点となる(前書きに書いてあるのでネタバレでは無い筈)。まあ、良く見る構成ではある。
    4つの物語が全く関連が無く見えるのと、文章が手慣れていて読み易いのが良かった。キーワードが一つだけなのが弱いかな? もう少し、「あれっ? これってもしかして?」と思わせる伏線が欲しかったね。

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    2018年02月27日