村木美涼のレビュー一覧

  • 商店街のジャンクション
    着ぐるみのチョッキ-を巡る掛け合いのズレか面白い。そして滝田と水谷と兵頭、それぞれの考えにはグッとくる。最後のチョッキ-誕生までの物語もよかった。
  • 箱とキツネと、パイナップル
    タイトルと装丁からほんわかとしたかわいらしい雰囲気が漂っていたけど予想外の着地だった。話自体も途中まではそんな感じだった。
    最後の方は深層心理と記憶の話かな。とにかく途中から目が離せなくなった。

    坂出くんと藤井さんと周りの住民たちの関わりの描写が面白い。面白い作家さんに出会った。
  • 窓から見える最初のもの
    心の動きが
    波になって押し寄せてきた。
    ガラスを通った光のような彼の絵を
    一度でいいから見れたらな。
  • 窓から見える最初のもの
     登場人物は4人。相澤ふたばは心療内科に通う短大生。藤倉一博は100年前に早世した画家の作品に魅入られた中小企業の社長。連城美和子は不動産会社の営業、喫茶店を買いたいと言っている長谷部が半年ほど物件を決めきれずその対応をしている。御通川(ミツカワ)進は自動車免許の更新に行くと、妻と小学生の娘と平穏に...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    タイトルに惹かれて読んだ。
    サラッと読めて読後は狐につつまされたようなそうでもないような最後にややミステリーに変わる感じの印象
  • 商店街のジャンクション
    着ぐるみ(チョッキー)に人生の安らぎや居場所を求めた3人の男女。「時計」や「映画館」「こぐま」の主も加わり、更に味わい深いストーリーになっている。細やかな謎が解けてゆく爽快感もあった。
  • 商店街のジャンクション
    人に人生を見直させる不思議な力?を持つ犬の着ぐるみ。

    着ぐるみに入り街角に立つことで匿名性を獲得できるというのはそうだと思う。

    それで人生を取り戻せた人たちのドラマはファンタジーだが、そういうことがあってもいいと思わせる。
  • 箱とキツネと、パイナップル
    坂出和也がカスミ荘に入居して出会う様々な人物とのやり取りをまとめたものだが、出てくるキャラクターが特異で楽しめた.特に和也の友人の藤井が凄い.まず会ったのが103号室の前原翔真、でかい中学生で両親と住んでいる.201号室は新藤紗耶香、部屋には妙な柱が鎮座している.コンビニ店長の梅下は105号室.銀行...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    ミステリといっても、殺人とかのハードなものではなくて、生活や人にまつわる謎なので、楽しめました。
    が、推理は全くできませんでした。
    それでもカスミ荘の人たちの個性的なこと、それぞれの人生が面白くて、十分楽しめました。
    北白川さん、早瀬先生、梅下くんなど、男性たちがとてもユニーク。
    大家さんのまめな回...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    前半部分は、アパートでの新生活に、ほっこりした。
    距離の近い住人との交流や、マメすぎる大家さんなど、現実では絶対に嫌だ。でも、一昔前の隣近所との交流話に何故かノスタルジーを感じるように、読んでいて心地よい。マイナス面が書かれていないので、半目を瞑って良い面だけ味わえるからだろう。
    後半は、主人公坂出...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    独特の世界観がいいな。初めて読んだけど。
    カバーのイラストをみて、内容を思い出したり。
    これだけ面倒見のいい大家さんなら安心して住めそうだが、住民同士の距離が近い、近すぎるかも。
  • 商店街のジャンクション
    着ぐるみに入ってみたいという気持ちはわかる。
    実際は重労働だろうけれども、匿名というか自分の姿を見せずにいられるという意味では魅力的。
    VTuberも似たようなものかもしれない。
  • 箱とキツネと、パイナップル
    大学を卒業したばかりの坂出和也の新居は、一見普通のアパート・カスミ荘101号室。103号室には、中学一年生の一人息子・翔真がいる前川家、105号室にはコンビニ勤めの梅下、201号室にはアルバイトの進藤、203号室には高校の化学教師・早瀬、205号室には銀行員の北白川が住んでいるが、隣室の102号室に...続きを読む
  • 冷蔵庫のように孤独に
    家がなくなった宅地の真ん中に捨てられた緑色の冷蔵庫が、この小説では大きな焦点だった。主人公の看護師の美咲が、ピアノに固執していた理由、由貴奈先生が抱えていたもの、照明コンサルタントの森本の思い、写真家の中野の過去の恐怖など、登場人物すべての気持ちはとてもよくわかった。でもなぜか少し物足りなさを感じた...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    独特。ミステリーと言うより、日常で出くわす小さな謎を寄せ集めたほのぼの日常系という感じ。怖さのかわりに不思議さを集めたオムニバスホラー小説みたいな発想。個人的にはミステリと呼ばれるからには一つの大きな謎を解き明かすカタルシスはほしく、その意味では少し消化不良。
    それと、この方、意図してか意図せずか、...続きを読む
  • 窓から見える最初のもの
    131ことなるストーリーが並行して進みながら、最後に収斂して行くという手法はほんとうに苦手で、しかも時系列が飛ぶと一回だけでは理解できない。ただ登場する主役級の人々が心繊細な優しさに溢れているのが救いです。チャンネルが少し変わったら行きやすいこともあるのかもしれないね。
  • 箱とキツネと、パイナップル
    新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。

    「回覧板とバスケットシューズ」「コンビニとハイヒール」「立て札と目玉焼き」

    「桃と玄関チャイム」「分電盤とジョギングと、パイナップル」
    5話収録の連作短編集。

    主人公は大学を卒業し郊外型の広大なショッピングモール内にあるスポーツショップへ就職した坂出。

    ...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル
    気になるワードが沢山でてくるし
    不思議な現象や謎もあり
    気になるから読み進めるけども…

    最後のオチがいまいち…

    狐憑きは睡眠障害やったということ?
    鈴木さんは箱仲間の数人やったん?
    大家さんの旦那さん、ホントに死因=箱なん?
    大家さん最後までメールだけなんかーいっ

    うーん
    ファンタジーではない...続きを読む
  • 箱とキツネと、パイナップル

    意外な展開

    社会人1年生の青年・坂出が、寂れた住宅街のアパートに引っ越す。変わり者揃いの住人たちが次々と接触してくる中、初めは戸惑いがちだった坂出も彼らとの交流を深めていく。学生時代の仲間・藤井との関係も次第に変わり始め…。

    作品紹介を読んだ時の印象とは全く異なる話だったことに驚き。ある種、坂出の自分探し...続きを読む
  • 商店街のジャンクション
    今自分自身が気持ちを解放できる場所、自分の居場所を求めているせいか、チョッキーに入りたいと強く思ってしまった。