無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
登場人物は4人。相澤ふたばは心療内科に通う短大生。藤倉一博は100年前に早世した画家の作品に魅入られた中小企業の社長。連城美和子は不動産会社の営業、喫茶店を買いたいと言っている長谷部が半年ほど物件を決めきれずその対応をしている。御通川(ミツカワ)進は自動車免許の更新に行くと、妻と小学生の娘と平穏に暮らしている自分に家出人捜索願が出されていると言われ、その後警察署へ出頭。
この4人の話が7つのシーンとなって次から次へと場面が変わりながら彼らの置かれた状況が変化して行きます。4人の置かれている年齢、立場に何ら共通点の無いまま、30年前の大雪そしてその事を思い出させるかのような数日前の大雪、この事がトリガーとなり一気に4人が抱える「謎」が一点に集中しながらあっという間に解き明かされて行くような感覚を覚えた作品でした。
色々なミステリー小説を読んでいく中で、どんな仕掛けが用意されているのか、そしてどんな風に謎解きがなされて行くのか?ただ受け身で読むのではなく、自分なりにこんな展開になるのではと予想しながら読み進め、「大雪」と言うキーワードを見た時、「来た!」と思いましたが、そんな簡単に謎解きの答えにたどり着ける訳もなく(笑)、作者の掌の上で弄ばれておりました。
余談ではありますが、御通川(ミツカワ)進がミステリ好きの妻が熱心にミステリ小説を読みふけっている姿を見て「読書とは究極の現実逃避」と思う件は、熱心にこの作品を読んでいる自分と重なり、ニヤリとしてしまいました。
Posted by ブクログ
岬の心療内科似通うふたばは、クリニックのテラスで出会った湯本守をもっと知りたいと思った。しかしクリニックの看護師たちは、クリニックにはその名前の人はいないと言う。
会社社長の藤倉は長い間探していた幻の絵画がみつかったと聞き色めき立つ。
店舗を中心に紹介している不動産屋の連城美和子は、喫茶店を開業したい長谷部に最適な物件を紹介する。
免許更新に行った営業マンの御通川は、自分に行方不明人捜索願いが出されていることを知らされ驚く。
全く関係のなかった4人が、少しずつ繋がっていく。最後まで4人が直接かかわり合うことはないのだが、一人の青年を軸にした謎が解き明かされていく。一人の人間が殺され、詐欺でそれなりの大金か動いたりしているのだが、最後はほんのりと優しい気持ちになれた。
Posted by ブクログ
心療内科に通う短大生の相沢ふたばは、治療所で大学生の湯本守に出会う。守をもっと知りたいと思うふたば。が、彼は姿を消した。看護師に守の行方を訊くが、「そんな名前の患者は知らない」との答えが…/壁紙販売会社の社長藤倉一博は、数年来探し求めていた幻の油絵、〈六本の腕のある女〉をようやく見つけ出す。だがまもなくそれが贋作ではとの可能性が浮上し…/
四人の視点で代わる代わる話が進むので、どうしても進行はゆっくりに。それが作品全体のさらさらした手触りに繋がっているのかもしれないけど、ちょっと焦れた。物語が繋がっていくのも良かったんだけど、重なったところで鮮やかに景色が変わる、というのではなくただどこかで交差していた、に終わってしまったので全体的に地味な印象になってしまったのかなって。不穏感が必要だったのかもだけど、家出人の件は省いてもよかったような。アガサクリスティー賞大賞作。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。