【感想・ネタバレ】箱とキツネと、パイナップルのレビュー

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ネタバレ

タイトルと装丁からほんわかとしたかわいらしい雰囲気が漂っていたけど予想外の着地だった。話自体も途中まではそんな感じだった。
最後の方は深層心理と記憶の話かな。とにかく途中から目が離せなくなった。

坂出くんと藤井さんと周りの住民たちの関わりの描写が面白い。面白い作家さんに出会った。

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2023年05月21日

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ネタバレ

タイトルに惹かれて読んだ。
サラッと読めて読後は狐につつまされたようなそうでもないような最後にややミステリーに変わる感じの印象

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2022年05月28日

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坂出和也がカスミ荘に入居して出会う様々な人物とのやり取りをまとめたものだが、出てくるキャラクターが特異で楽しめた.特に和也の友人の藤井が凄い.まず会ったのが103号室の前原翔真、でかい中学生で両親と住んでいる.201号室は新藤紗耶香、部屋には妙な柱が鎮座している.コンビニ店長の梅下は105号室.銀行員の北白川は205号室.203号室の早瀬は化学の高校教師で紗耶香は教え子.第二週の紗耶香の悲鳴の件、第3週のキツネ注意報の件、第4週の梅下の盗聴の件はそれぞれ面白かったが、和也の内面を藤井が解き明かす第5週が最高.弟の智也の失踪に絡む和也の心の問題.翔真の出自の話.面白い話がてんこ盛りの一冊です.

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2021年02月21日

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ミステリといっても、殺人とかのハードなものではなくて、生活や人にまつわる謎なので、楽しめました。
が、推理は全くできませんでした。
それでもカスミ荘の人たちの個性的なこと、それぞれの人生が面白くて、十分楽しめました。
北白川さん、早瀬先生、梅下くんなど、男性たちがとてもユニーク。
大家さんのまめな回覧板の文章とか、主に推理する、冷静な藤井が、彼女じゃないって言わないなら・・・という可愛いことを言うところがすごく気に入っています。本筋と関係ないところにハマってすみません。最後にはちゃんと、えっ?!そうだったのか!!と思いましたから許してください。
他の作品もぜひ読みたくなりました。

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2020年06月15日

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前半部分は、アパートでの新生活に、ほっこりした。
距離の近い住人との交流や、マメすぎる大家さんなど、現実では絶対に嫌だ。でも、一昔前の隣近所との交流話に何故かノスタルジーを感じるように、読んでいて心地よい。マイナス面が書かれていないので、半目を瞑って良い面だけ味わえるからだろう。
後半は、主人公坂出にフォーカスがあたり、応援したくなった。ただ、いろんな説明の量が多くなる割りに、その周りの話が少なくて少し残念だった。

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2020年05月17日

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独特の世界観がいいな。初めて読んだけど。
カバーのイラストをみて、内容を思い出したり。
これだけ面倒見のいい大家さんなら安心して住めそうだが、住民同士の距離が近い、近すぎるかも。

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2020年04月16日

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独特。ミステリーと言うより、日常で出くわす小さな謎を寄せ集めたほのぼの日常系という感じ。怖さのかわりに不思議さを集めたオムニバスホラー小説みたいな発想。個人的にはミステリと呼ばれるからには一つの大きな謎を解き明かすカタルシスはほしく、その意味では少し消化不良。
それと、この方、意図してか意図せずか、場面変遷が唐突なのでふとついていけなくなる瞬間がすごく多い。セリフの話者がわからなくなる瞬間が何度もあった。寝落ち寸前の思考のような朧げさが全編を覆っており、それが主人公のキャラと関係しているのかとも思ったけど……終わり方的に偶然っぽい。

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2024年05月10日

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新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。

「回覧板とバスケットシューズ」「コンビニとハイヒール」「立て札と目玉焼き」

「桃と玄関チャイム」「分電盤とジョギングと、パイナップル」
5話収録の連作短編集。

主人公は大学を卒業し郊外型の広大なショッピングモール内にあるスポーツショップへ就職した坂出。

勤の便を考えて入居したのは色気のない「カスミ壮」

どこにでもいそうな素朴な青年と個性豊かなカスミ壮の住人達との触れあいを今では珍しく感じ、ちょっと羨ましくなる。

ほのぼの系かと思えば不穏な要素も入り込みキツネにつままれた様な読後感。

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2023年02月15日

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ネタバレ

気になるワードが沢山でてくるし
不思議な現象や謎もあり
気になるから読み進めるけども…

最後のオチがいまいち…

狐憑きは睡眠障害やったということ?
鈴木さんは箱仲間の数人やったん?
大家さんの旦那さん、ホントに死因=箱なん?
大家さん最後までメールだけなんかーいっ

うーん
ファンタジーではない
かといってリアルなミステリーでもなく
面白くない事はないけど
面白かったとも言い難い本やったわ

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2022年12月07日

ネタバレ 購入済み

意外な展開

社会人1年生の青年・坂出が、寂れた住宅街のアパートに引っ越す。変わり者揃いの住人たちが次々と接触してくる中、初めは戸惑いがちだった坂出も彼らとの交流を深めていく。学生時代の仲間・藤井との関係も次第に変わり始め…。

作品紹介を読んだ時の印象とは全く異なる話だったことに驚き。ある種、坂出の自分探しの物語とも言える。後半、藤井の説明台詞が多すぎたのは少々興醒め。

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2022年11月17日

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ネタバレ

帯の紹介どおり、なんだか不思議な話だった。ファンタジーかと思いきや、リアルな睡眠障害?が原因だったり。坂出と藤井の関係性は良かった。

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2021年05月01日

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皆さんのレビューで初めてミステリー大賞作品だと知った。
タイトルだけでは内容が分からない。読み始めると私の好きな、小さなアパートの住民同士の交流の話で興味を引かれた。主人公の社会人一年生・坂出も地味だが真面目で穏やかで好感持てる。

しかし読み進めると様々な違和感を感じる。
全く姿を現さないが『回覧板』なるメールで些細なことでもマメに送信する大家。それだけでなく坂出が入居する日も坂出の名前も住民全員に知らせている。
新たな入居者である坂出の勤務先まで大家に問い合わせ、勤務先に押し掛ける住民一家。
有無を言わせず部屋に押し掛け食事を振る舞う女性住民に、彼女に誘われ一緒に食事を食べに来る住民。
大家や住民たちの距離感に戸惑ってしまう。

それぞれの住民のキャラクターは個性的で、それぞれの背景も興味深いものがあってドラマとしては面白い。
不動産屋のオバサンと電気工事のオジサンとのやりとりも楽しい。
坂出と大学時代の同級生・藤井とのさっぱりした、進まなそうで進んでいる恋愛関係も良い。

しかしそうした一見フワフワほのぼのした雰囲気に惑わされて見逃してしまいそうな、小さな違和感は次第に膨らんでいく。
鳴ったり鳴らなかったりするインターフォン。誰も見たことがないという坂出の隣人。キツネの祟りを理由に草刈りを拒否する隣の空き地の地主。その草むらと化した空き地に時折建てられる『キツネ警報』なる木札…などなど。

更に坂出の勤務先を問い合わせた住民には、子供が幼い頃に一時行方不明になったことが明かされたり、坂出自身にも幼い頃に弟が行方不明になりそのまま今に至っていることが分かったり、何とも不穏な雰囲気に。

タイトルの『キツネ』と『パイナップル』はすぐに出てきたが、『箱』はなかなか出てこない。アパートのことを『箱』に例えているのかと思ったら終盤に出てきた。まさかの『箱男』だったとは。

結局のところ解決したのは『キツネ憑き』の部分だけ。大部分は曖昧なまま。正体不明なもの、真相が分からないものが大半だ。
住民たちの距離感や大家の細やかさも変わりそうにない。
個人的には不気味な印象しか受けなかったが皆が仲良く楽しそうにしているなら良いのか。
藤井が坂出を支えそばにいてくれることが救いだった。

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2021年04月24日

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坂出は、就職を機に職場に近いカスミ荘に引っ越しをした。こまめに回覧板(パソコンにメールで)を出す大家さん、個性豊かな住人たち、大学院で心理学を学んでいる大学時代の友人の藤井らと共に新しい生活が始まる。
前半は、住人たちと坂出とのユニークな日々とプチ謎解き。後半は、坂出の人生に関わる大きな謎解き。狐付きについての研究をしたいという藤井の謎解きが圧巻です。

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2021年02月25日

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大学を卒業後、あるスポーツショップに就職。配属先は、この春完成したショッピングモール内。住む場所はその近くにあるアパートにした。そこの住民は、個性的な人達だらけで、良い意味でお節介である。最初は普通だった生活が、次々と起きる不思議な現象にじわりじわりと不穏な雰囲気を纏っていく。

「箱とキツネと、パイナップル」という謎の題名でしたが、読み終わってみると重要な鍵を握っていて、不思議な感覚がありました。はっきりとした答えがないまま終わったので、モヤモヤ感満載でした。
中盤までは、ミステリー?と思うくらい、ちょっとお節介な住民と共にハートウォーミングな生活を送っているのですが、ある出来事を境に雰囲気が変わっていきます。
グイグイと自分のテリトリーに入っていく住民には、現実にいたら恐怖を感じますが、文章から察するに愛らしさは伝わるので、心地よくも感じました。

中盤からは、弟の死の謎やキツネ注意報といったミステリー色が加わり、その世界観により引き込まれました。
主人公を中心に過去の経験と今の状況が、前半の明るさとは違った不穏さがあり、その落差が面白かったです。

色々伏線なのでは?と思ったところはちらほら書いているのですが、明確に提示したわけではなく、結果的にはあまり回収されていない印象がありました。

最終的には、主人公のこれからも大変なので、ぜひ克服してほしいと思いました。その他の謎が、モヤっとしていて、もう少し拡げて欲しかったなと思いました。

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2021年02月17日

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大学を卒業し、郊外型ショッピングモール内にあるスポーツショップで働くことになった主人公が住むのは、築五年の二階建てアパートのカスミ荘。個性豊かな住人たちとの暮らし
のなかで、さまざまなことが起こる。ミステリーとしては少し物足りなさは残るが、愉しく読ませてもらった。

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2021年01月17日

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前半は、ミステリーを読んでいる感覚は全然無い。アパートの住人との交流に、仕事、少しのロマンス。社会人1年目の主人公が初々しくて素敵だな。と思っている内に、徐々にミステリー色が強くなってきて、すんなり読みやすかった。
爽やかな気持ちのまま読み終われる小説でした。

新潮ミステリー大賞、という帯を見てから読み出したので、色々勘ぐってしまった。予想外の展開でした。全体的に物足りない気持ちも少しある。

藤井があっさりしていて可愛い。友達になりたい。 

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2021年01月31日

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アパートの住人とのやりとりは微笑ましいし、ちょっとしたズレや疑問が後から「なるほどそういうことか」と理解できるのは面白かった。
けど、終始淡々と進むので少し物足りなく感じてしまった。
住人自体は個性的な人ばかりなので、もっと坂出くんとのやりとりを見てみたかった。

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2020年05月24日

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ネタバレ

アパートの住人たちとの交流を描いた物語と思い読み進めていくうちにミステリー色が濃くなっていった。その移り変わりが自然で引き込まれた。
キツネ憑き、人の心の安定のためにあるのかな?
主人公がどう乗り越えるのかまで描かれると思いきや、フワッとしたかんじで終わってしまったのでなんとなく消化不良なかんじ。

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2020年05月11日

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大学を卒業後、職場近くのレトロなアパートに引っ越した坂出。そのアパートでは、大家さんがまめに回覧板メールを送信してきたり、住人も個性的な方ばかり。アパート前の空き地に出現するキツネの噂。大家さんのご主人の亡くなり方。坂出の亡くなった弟の話。アパートの日常そして坂出の周りに起こる不思議なこと。すべては解決するのか。新潮ミステリー大賞優秀賞受賞作品。
タイトルだけでは想像もつかない内容だった。確かに箱もキツネもパイナップルも出てくるんだけれど。坂出の過去にまつわることが原因だけれど、全体的に重くならず、独特なふわふわ(?)空気感。そのふわふわが絶妙か。でも嫌いではない。

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2020年04月13日

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