鴇澤亜妃子のレビュー一覧

  • 宝石鳥

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    死んだ妻の魂を追い求める音楽家、消息を絶った恋人を探す少女の物語を二本の柱に、神の子である女王の継承の儀を主軸として、様々なエピソードが縺れ絡み合い、最後にするりと心地よく解けていく。まさしく宝石の羽根をまとう鳥のような、美しい小説でした。
    「ジェオウド」はジオード(晶洞)のもじりなのかな。だとすると双子である意味、魂の結合というあたりがとてもしっくりくる。ジェオウドと青鷺の関係は、十二国記の王と麒麟の関係を思い出しました。

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    2017年10月10日
  • 宝石鳥

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    芳醇なファンタジーの世界、たっぷり堪能しました。
    絵描き、音楽家、歴史学者、島の人々、伝説。
    それぞれの世界がどっしりしてるから、絡み合う楽しさが引き立つ。
    読んでよかった。

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    2025年06月11日
  • 白き女神の肖像

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    あまりにも美しい表紙と耽美な装丁に吸い寄せられて手に取った。

    「あなたは、誰?」

    この一文でこの幻想譚は始まる。
    1800年代後半から1900年代前半まで活躍した画家(もちろん架空の人物であろう)ショーンは、妻のディアーナをモデルに描いた「東方ノ乙女」という肖像画で、一躍時代の嬰児となった。ショーンの画風は見たままを見たまま描くといったもので、作中では「天使派」と呼ばれている。
    そんなショーンの作品を見ようと、1970年に今は古びた無人の赤煉瓦の屋敷…かつてはショーンの自宅兼アトリエであった屋敷・通称「夢幻の館」に、美術研究家カーライルが足を踏み入れた。
    そこで見つけた未完の肖像。
    その肖

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    2022年06月27日
  • 白き女神の肖像

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    結末も詳細もよくわからなかったがストーリーは面白かった!表紙が綺麗!
    この世で最も美しい赤は文字で書いた赤→言葉一つにあらゆる赤が内装されていて、そのイメージは尽きることがない。
    これは分かるけど文字で書いた赤は赤なのか??

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    2022年02月24日
  • 飢え渇く神の地

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    不思議な信仰。願いを叶える石。家族を探す青年。
    途中でわけがわからなくなり、戻って読み返すことたくさん。それでも、こんな感じ?程度にしか分からないのは読み方がせっかちだからかな。

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    2019年06月07日
  • 宝石鳥

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    ネタバレ

    第2回創元ファンタジイ新人賞受賞作。現代とよく似た世界を舞台にした、喪失と再生の物語。説明過多な部分もあったけれど、作り込まれた設定と、幻想小説を思わせるような雰囲気が良かった。本自体の装丁も美しい。

    同新人賞の優秀賞を受賞した『ぬばたまおろち、しらたまおろち』もどのような作品か気になる。

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    2018年03月20日
  • 宝石鳥

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    色んな視点から宝石鳥の伝説が紐解かれて行くお話、本当にどこかの島に伝わっていそうな物語で面白かったです。

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    2025年05月29日
  • 宝石鳥

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    現実とファンタジーの融合が面白かったです。
    シーンがかなり変わるし、登場人物もそれなりにいるのですが、とてもわかりやすく感じました。

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    2024年06月29日
  • 飢え渇く神の地

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    現代風の設定とファンタジーの融合が珍しく、楽しく読めました。キャラの血縁関係の把握が難しかったです。

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    2024年04月04日
  • 飢え渇く神の地

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    ネタバレ

    車やカメラがある時代のファンタジー。世界観的には19世紀ぐらいの印象だが、技術レベルはそれ以上な感じもする。

    私としてはかなり珍しいのだが、途中までは感想も書けないくらいで、評価が難しい。「面白い(?)んだけど・・なんだろう?」という感じで途中までは3点、最後まで読んで3.5点の作品。
    作者の2作目ということで、賞を取った最初の作品も読んでみるつもりではある。今後も手に取るかはその処女作の出来次第。今の読後感だとかつて宮部みゆき作品達で感じた位置づけ(まあまあ面白いんだけど、他の作品を読みたくなるわけじゃないし、熱中もしない2.5〜3.5の作品群)になってしまうかも。

    国が絡んでいるのに人

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    2024年03月23日
  • 白き女神の肖像

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    美しき絵は、人を呑み込む。
    それはまるで、我が子を喰らうサトゥルヌスのように。
    凝った造りの装丁に胸がときめく。
    絵画と画家と、モデルたちの物語は、ファンタジーそのものだ。
    「天使派」と呼ばれる芸術家集団たちは、目に見えるものを、美の神の使者として、キャンバスに描く。
    しかし、その絵に描かれたのは、モデルであってモデルでない。
    現在から過去へ戻り、また現在に戻ってくる物語の構造はオペラ座の怪人のようだ。
    美に取り憑かれ、しかしてその美は神なのか、それとも悪魔なのか、画家にも、見るものにも分からない。
    もしかしたら、ただ1人だけその正体に気づいていたかもしれないが。

    よく言えば余韻の残る、悪く

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    2023年04月16日
  • 白き女神の肖像

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    初読みの作家さん。東京創元社からのメールマガジンでタイトルと紹介文を読み、「これはおもしろそうだ」とサイン本(^o^)を予約した。うーん、一気に読んでしまったし、おもしろかったのだけれど、期待していたものとは違っていた。雰囲気で読ませるタイプの幻想譚、だろうか。結局なんだったのか、もやもやとした感じが拭えない。でも好きなタイプの作家さんだったので、他の著作も読んでみよう。

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    2020年12月27日
  • 飢え渇く神の地

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    どういう文明、文化、時代なのか、自分自身いまいち固定できなくて、読んでて不安定でした。車あるの?とか、でんわなの携帯なのとか?

    読み進めていくと、いろいろな人物が交差してて面白かったです。実は血の繋がりがあっとか、同一人物だったとか、伏線を拾い集めていくのも面白かったです。

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    2019年09月14日
  • 宝石鳥

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    ネタバレ

    話者の視点がわかりにくいこともあったが(意図的?)、予断を許さないストーリー展開に引き込まれた。文章も切れがあって好みです。時代を越え国を越えて物語が収斂していくのは気持ちよかった。

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    2018年11月04日
  • 宝石鳥

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    音と色に溢れたお話だと思う。場面や視点がよく変わるので、入り込むまで少し時間がかかった。ファンタジー新人賞というのでどんなファンタジーかと思ったけれど、案外現代的て、古事記や聖書のような、伝承のお話。
    2018/2/19

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    2018年02月19日