菅原孝標女のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『日本人なら知っておきたい日本文学』を読んで(こちらでもメガネっ子で描かれている)、物語が好きな菅原孝標女にとても親近感を感じ興味をもったが、20年近く経ってついに初めて全体を通して読むことができた。
お姫様の生まれ変わりだと姉が言う猫は、行成の娘だと知りびっくり。旅先で聞いた都市伝説のようなエピソードもあって面白い。
漫画パートを読んでから巻末の原文(一部略あり)を読むと、すらすら読めてしまう、気分になれた。
ちょっとしたシーンもさらっと絵やセリフで表現していて情報量が多く、原文と併せて読むとまた面白い。
『更級日記』のタイトルの由来を初めて知った。
本作の「胸はしる」もいいなぁ。 -
Posted by ブクログ
平安時代の『源氏物語』オタク、ここに在り。
『光る君へ』の最終回にも出てきましたね、菅原孝標女。
お目々キラキラさせて源氏分析を滔々と語っている姿を見て好感を持ちました。
この漫画はその菅原孝標女が書いた(とされる)『更級日記』を漫画化したもの。
物語に耽溺しすぎて目が悪かっただろう、とのことでメガネを掛けさせたのだそう。
フィクション(『源氏物語』)に沼った夢見がちな娘時代。
その後、自身が何者でもないことに気づいて、苦しむ中年時代。
それでも、『源氏物語』の舞台となった場所に訪れたときの、どうしようもない高揚感。
身につまされます。オタ気質で逃避気質のニンゲンとして。
菅原孝標女が、