あらすじ
一地方官の娘として育った作者が,父につれられ京へ上る時の紀行から始まり,『源氏物語』を手にして「后の位も何にかはせむ」と,几帳の蔭で読み耽った夢みがちの少女時代,そして恋愛,結婚,夫との死別,五十代の侘しい一人住いを綴って日記は終る.平安時代が次第に翳りをおびてくる,そうした社会に生きた一人の女性の記録.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ
少女の見る、美しくも哀れな世界。
少女は、姫君の生まれ変わりたる猫と遊ぶ。
少女の姉は月明かりの夜更け、縁に出でて、「ただ今ゆくえなく飛び失せなばいかが思うべき」と問う。
翌年猫の姫君は火事で死に、姉も子を産みて死ぬ。
Posted by ブクログ
高校の時に授業で習ってから興味を持っていた古典です。筆者が「源氏物語読みたい読みたい!」と言っていたり嬉しさのあまり「皇后の位なんてどうでもいい」と言っているシーンは1000年経っても人間は変わらないんだなあと思えてきます。完全に理解はできませんでしたが、読んでよかったです。
Posted by ブクログ
私が、2つ目に通読した文語文学(始めて通読したのは土佐日記)。
源氏物語の世界に憧れ、上京(もちろん東京じゃなくて京都!)を望む少女時代は、
NHKの連続テレビ小説で描かれる現代っ子の心理にも通じる。
姉が月を眺めながら「私が今死んでしまったら.....」と話すシーンが、なぜか印象に残っている。