東根ユミのレビュー一覧

  • 書くインタビュー 2

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    小説家の心情を丁寧にご本人がインタビューを受けながら告白しているような書籍。佐藤正午氏が『鳩の撃退法』を連載中から単行本になったころに受けているインタビューなので、『鳩の撃退法』を読みたくなります。この本を放り投げて、『鳩の撃退法』(以下、鳩撃と表記します)を読むべきなのですが、本書も面白くて手放せませんでした。鳩撃は映画でしかみておらずまだ小説を読んでいません。映画もうろ覚えなままこのインタビューを読んでいるので、映画も小説も初見のような新鮮さで楽しめるはずなので、後日、鳩撃祭りをする日を作って盛大に楽しみたいと思います。

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    2025年02月22日
  • 書くインタビュー 1

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    作家である佐藤正午氏と、メールを使ったインタビューです。インタビューというと対面で行われるものですが、これはメールを使ってのやり取りをしています。
    最初の方は、どうなってしまうのか心配になる程、やさぐれたやり取りが続きました。途中から、健全なキャッチボールがとなってきて、良い形に収まってきますので、これから本書を読む人は安心して読み続けてください。
    作家が作品を生み出すアプローチに関する様々な手法はとても興味深いものがあります。さらに、続きを読みたいと思っています。

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    2024年03月10日
  • 書くインタビュー 1

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    すべてメールでやり取りされるインタビュー集。
    相手は現役バリバリの作家、性格は偏屈な気性。
    表情が読み取れないから、
    聞き手は正しく理解される以前に
    誤解を生まない文章に仕立てなければならない。

    そう、普通はそう考える。
    一巻目に登場する聞き手の伊藤ことこ嬢は、豈図らんや、
    大胆というか、分をわきまえないというか、
    無知の知を逆手に取ったかのように
    のっけからトンチンカンな質問を繰り出し
    早々にして作家を激怒させてしまう。

    佐藤正午は3回目の返信にあたり、
    「件名:喧嘩うってるのか」と回答。
    激怒を通り越し呆れたのか、
    「ここからは編集部にむけて書きます」
    「……こんなことをへいきでやる人

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    2018年04月06日
  • 書くインタビュー 1

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    作家佐藤正午にメールでインタビューをするという連載もの。メール返信ということとにどんなことを考えるものかが垣間見えて面白い。最初にインタビュアーとして登場したライターはハチャメチャで作家を怒らせてしまうが、それがかなり面白かった。突然の交代は予定通り?そのままいったらどうだったんだろう。次のライターはかなり気を使いながら質問でこれもまたまったく違う雰囲気で面白かった。

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    2016年04月10日
  • 書くインタビュー 1

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    佐藤正午に二人のライターがメールによるインタビューを試みるという企画。
    数年にもわたるこの企画が書籍化されたのがこの本。

    ものすごく面白かった。なんど顔がにやけてしまったか。
    でも基本的には人にはお勧めしない。
    正直、佐藤正午ファンではないければ全く面白くない。
    彼の本を読んだことがなければちんぷんかんぷんだろうし。
    逆を返せば、佐藤正午ファンは間違いなく楽しめる。
    「ほえ」って使うんだ、リアルで。
    津田伸一ってやはりまんま佐藤正午!?
    もうこの「ほえ」だけでツボ。

    でもね、多分みんな疑ってると思うんだけど、この二人のライターは本当に存在しているのか?
    佐藤正午がでっちあげたライターに、ま

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    2015年10月07日
  • 書くインタビュー 1

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    インタビュアーの、雑で無礼な質問が続き、回答する小説家のインタビュアーに対する揚げ足取りや皮肉が続き、しまいには怒らせ罵倒されている文章を読むのは、精神的に辛かった。
    佐藤正午は、神経質なほど言葉に厳しい。だからこそ、読者である私は本を楽しめるのだけれども。

    小説の書き方が書かれているところはとても興味深く、「小説」とは推敲を重ね、言葉に敏感でなければなぁと思った。
    職業としての小説家は、やっぱり凄い。

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    2019年11月26日
  • 書くインタビュー 1

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    「た」止めについてのやりとりを読んでいるうちに、数年間抱いていたある作家Xの文章に対する疑問が解消しました。他の作家の本を読んでいて「Xの文章に似ている」と感じることがたびたびあり、そういえばそういう場合は全て「た」止めでした。文章があまりに似ているので、Xは文章アプリのようなものを使って書いていて、他の作家が忙しいときなどに秘密ルートでそのアプリを借り書いているのかもしれない…などと考えていました。「た」止めだったのですね。さすが佐藤さんです。佐藤さんが書かれた「た」止め縛りの文章が、Xの文章には全然似ていないのもさすがです。

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    2015年07月28日