今野浩のレビュー一覧

  • 工学部ヒラノ教授

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    ブンジニア(文武両道のエンジニア)を名乗る?理系大学教員の悲喜こもごもを描いたエッセイ。
    大学の運営はこのように行われているんだなあという内部からの視点、一般教養の担当教員がいかに低い立ち位置であるのかだとか、教授職がいかに研究そのもの以外の様々な軋轢と戦うポストであるのかだとかが軽妙洒脱に記されている。
    理系エンジニア教育のなんたるかを読むと、文系大学卒はああもっと勉強しないとなんだなあと思わされる。。。

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    2014年02月21日
  • ヒラノ教授の論文必勝法 教科書が教えてくれない裏事情

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    基本的に工学系が対象になるだろうけど、研究者の心得としては、一般的に使える話がまとめられていると思います。あと、研究者の立ち位置(自分がどのランクの研究者か)は、よく考えることで同意でした。

    大学院生の人は読んでみるといいと思います。

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    2014年01月02日
  • ヒラノ教授の論文必勝法 教科書が教えてくれない裏事情

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    ヒラノならぬ今野先生の本なので、自信をもって購入。
    使い回しのネタは多いのだが、構成、編集の妙できれいに新書分サイズにアレンジしてあって、工学的に美しいと思います。

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    2018年10月14日
  • 工学部ヒラノ教授

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     同期にも教授になったのがちらほら出てきたこともあり、母校ネタもある本書を読んだ。現役時代、全く看過してきた多くの事実を今頃しり、新鮮な驚き、そして指導者の苦労を思う。
     何かにつけアメリカの大学との比較となってしまうのが悲しいが、日本の大学はそれはそれでかなり良い点も多いと本当に思う。しかし、本書で指摘されているように、ほとんど「発信」がないのか気づかれにくいのか、全体像から各研究内容までがなかなか伝わっていない。これについては打開策が出はじめているとのことなので、期待したい。そのようなネタからはじめて、工学部というところを外野から眺めなおすことができた点がよかった。

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    2013年07月17日
  • 工学部ヒラノ教授

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    単行本時から気になってて文庫化で購入。
    もっと小説家とおもいきやエッセイ寄り。笑ってる場合じゃないけど、アカデミズム関係者の自虐って質が高い。ネタ元たる文学部唯野教授も面白いけどこれもまた違った味わい。

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    2013年07月17日
  • 工学部ヒラノ教授

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    2013/7/7 ジュンク堂書店住吉シーア店にて購入。
    2013/7/8〜7/16

    発売当時話題になっており、読んでみたいと思っていたら、文庫化されたので早速購入。年齢的にも私の師匠と同じくらいの先生なので、何だかんだ言っても恵まれておられると思う。現在の大学は、本当に研究の場と言えるのだろうか。

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    2013年07月16日
  • 工学部ヒラノ教授

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    既読だが文庫化に伴い、再購入。私の恩師N教授も、指導の場では必ず「納期に間に合わせることが最も大事である」と繰返しおっしゃっていた。まったく別の大学と時代なのに。

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    2018年10月14日
  • 工学部ヒラノ教授の事件ファイル

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    工学部のなかでも異色の数理計画法や金融工学といった、実験ではなく数学理論の教授がみた、大学内部の実情を暴露した本。
    自分も工学部出身だが、教授と頂点とする階層構造には学生でありながらもほとほとうんざりしていたので、このような階層構造のただ中にいる人物はさぞ大変でしょう。
    なんといっても殺人にまで発展することもあるそうな。
    そんな物騒なものばかりではなく、ちょっとした経費のごまかしなどの軽めのおはなし(軽いと言えるかどうかちょっと疑問であるが)も。

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    2016年03月07日
  • 工学部ヒラノ教授

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    ネタバレ

    東大卒業後、筑波、東工大、中央大学にて工学部教授として歩んできた敏腕エンジニアが語る、理工学部の実態の話。
    かくいう私も大学院までは工学部学生として励んで来ましたが、正直博士課程とその後はどんな感じなのか全く知らなかったので、いい勉強になりました。
    ただ後半は昔は良かった的な話が多いし、ちょっと微妙でした。
    もしアカデミックの世界で生きていきたいと思うなら読むによい本だと思います。

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    2015年05月11日
  • 工学部ヒラノ教授の事件ファイル

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    大学は、研究も教育も枠に嵌められない臨機応変さが要求される職場なのだろう。ここで文部科学省やら財務省などのお役所的事務が行われることにカラ出張や不正経理の温床が有るのであろう。
    また大学という競争環境がデータねつ造や盗作事件を生む。
    お金と競争と教員と学生がマーブル状に渦巻き混沌とした世界 = 大学。

    単位欲しさに教授を誘惑する女学生のエピソードが笑える。

    ガリレオの湯川先生は、事件捜査にかまけて論文を書く暇はあるのだろうか?

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    2015年03月24日
  • 工学部ヒラノ教授の事件ファイル

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    不正が起こると規制が厳しくなる。規制を遵守すると不合理なことが起こる。上手く切り抜けることが肝要だ、と言ってるように思える。2015.3.1

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    2015年03月01日
  • 工学部ヒラノ教授の事件ファイル

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    一般には知られていない工学部の実態を隅から隅まで暴露する。単位略取、違法コピー、大学という超格差社会、研究費の不正使用、論文盗作とデータの捏造、キャンパス殺人事件・・・・・・。タイトルを読んだだけでもそそられる。掉尾を飾るのは「STAP論文事件」。小保方博士がネイチャー誌に投稿した論文は、度重ねて拒絶査定を受けていた。審査をパスするため、竹市センター長の求めにより論文作成に参加させられたのが笹井博士。派手な宣伝活動を行い経験未熟な駆け出し研究者に責任ある地位を与え、論文内容の正しさを確認するプロセスをスキップし、優れた研究者を自殺に追い込んだ理化学研究所は今も健在。研究体制の抜本的改革が求めら

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    2015年03月01日
  • 工学部ヒラノ教授

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    普段なかなかお話を聞くことのない理系学部の教授の本音がわかる。こんなことをやってるのね〜、と気楽に読んでいたら最後に考えさせられる話が。研究費の広範な分野への薄い投資でリスク分散、研究者へ短期成果要求の危険性。この意見は今まで何度か目にしてきたけれど、改めてその重要性を認識しました。日本の政治家はこの問題の重要性をよく考えて欲しい。

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    2015年02月20日
  • 工学部ヒラノ教授

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    工学部の教授職の実情を面白おかしく赤裸々に綴った本書。
    かなりマニアックな分野の話なのだが、著者の語り口調の上手さ面白さにより、最後まで飽きずに読めてしまう。
    教授も大変なのですねえ。

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    2015年02月06日
  • ヒラノ教授の論文必勝法 教科書が教えてくれない裏事情

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    国立工学部教授の論文作成術。天才の仕事を見習うのでは無く自分のちょっと上の仕事を見習うこと。メンターの大切さがわかる。自分より賢い人に初めに見せるなは分かる。くじけてしまいやすい。
    工学部ほどではないけど論文をどんどん出していかなければ幽霊人間になってしまうなぁ。

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    2014年12月10日
  • 工学部ヒラノ教授

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    研究室には、賢くまじめで体力もある学部生・院生をそろえ、一緒に実験しデータをまとめ、ときには、学生の柔軟な発想に驚きつつ、その先生の業績が積まれていくのだなあと思いました。

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    2014年04月12日
  • 工学部ヒラノ教授

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    導入部が正直、詰らない本、買っちゃったかなと思ったが、読み進めると、これが実に面白い。つまり、導入部の自嘲気味に語る老教授の姿より若い頃のそれなりの波瀾万丈の人生の方が具体的で面白いということ。

    民間研究所から出来たばかりの筑波大に戻るが、教育・雑用マシーンと化し、研究から遠ざかる。
    東工大から招聘され、しばらくのリハビリ期間を経て、研究の鉱脈を発見し、学究に邁進。本来、優秀な人なのだろうが、研究者ってこんな極端な運不運に付き纏われるんだろうか。
    研究には金がかかる。コンピュータを使うのも、論文をまとめるのも、その論文を掲載してもらうのも、学会に出るのも、兎も角先立つものがなければ。研究費獲

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    2013年09月04日