酒井田寛太郎のレビュー一覧

  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 4
     4巻故基本構造は割愛。
     シリーズも進み、キャラクター間のドラマも展開され始めると、ライトノベルじゃなくてもミステリ要素が薄まりがちな展開を見せがちではあるが、ガンガン本格な推理を展開し、あちこちにに張られた伏線も気持ちよく回収される。
     しっかりした本格作品なだけに、基本構造が借りものなのが勿体...続きを読む
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 3
     3巻故基本構造は割愛。
     安定した面白さなので、敢えてわたしが「もやもや」した所の揚げ足取り。
     小田原駅からバスで十分。
     そこから徒歩十分の宿からバスで二十分の所に小田原の二つ手前のバス停ってどんなトコ?
     小田原がよく登場する印象で小田原系の人間としても嬉しい。
     著者が小田原の方なのかなと...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    ターミネータとあだ名される、強面のボクサーと、気取り屋で皮肉屋の演劇部長。見た目も性格も正反対だが、重い過去を抱えていることでは共通する二人がいがみ合いながら、バディになっていく過程を描く青春連作ミステリ。
    謎は解けでも、事件そのものは少しも解決していない、重苦しさはミステリと言うより青春ものだなあ...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    さて、高校生のお話である。
    一番の嘘つきはいったい誰か?

    それなりにクセの強い登場人物。
    最後はほろっと。
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 3

    本領発揮

    舞台設定が終了し、これから本格的に始まる感じて続いてくれるのを望む楽しさです。
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿
    最初に正直なところ。
    古典部シリーズと小市民シリーズを彷彿とさせる登場人物が出て、それからジャーナリズムときたら米澤穂信を連想しないのは無理がある。

    でも一話目を読んだら丁寧な伏線と推理に好感が持てた。
    最初に想定されていた動機が実は……という部分や、真相の推理の前に主人公が犯人に決定的な言葉を突...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    僕はミステリ小説読むの結構好きなんですけど、誰かが死んで、犯人を探すというのが定番ですよね。この小説は日常の謎というか、殺人のない謎解きで、こういうミステリ個人的には大好きです。トラウマを抱えた登場人物たちによるストーリーも魅力的です。読み終わったあとにタイトルを見返すと、なるほどまさに!というタイ...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    ページ数もライトに読みやすく。
    主要登場人物の性格付けが好ましく、青春高校小説としても。
    初めこう言うキャラなんだなと捉えていた登場人物が次第に別の顔を見せ始め、色合いを変えて行く。
    それは裏切られたと言うよりも、さらに各人を深く印象付けていて好ましく思うかは人によるかもしれないが複雑な学校世代の心...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    何一つすっきりしない青春ミステリらしきもの。学生探偵に究明はできても解決には至らないという感触は小市民シリーズで味わったことがあるが、あちらのように放り出されるというよりはただ単にカタルシスがない。しかし「ワンラウンド・カフェ」という映像作品の仕掛けなど、面白い発想がいくつか見られたのと、「プロボク...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
    ある理由で英印高校に転校した蔵元修は、ボクシング部に所属している。ある時、怪我をしてしまい、その間休むことに。そんな時、幼馴染の麻琴から、部活同士のトラブル解決などを担う部活連絡会の手伝いをしてくれないかと誘われる。
    相談してくる様々な不可解な出来事。高校生たちの隠された真実。暗い過去を背負いながら...続きを読む
  • 放課後の嘘つきたち
     生徒が五千人もいる寂れた地方都市の私立高校が舞台となる。部活連絡会に所属するボクシングと演劇の特待生、そして良い人キャラの優等生の三人が主人公の青春ミステリー。突っ込みどころが満載だが、「青春」の部分を見るとなかなか面白い。
     
     題名にある「嘘つき」とは、もちろん作中の「犯人」たちのことを指して...続きを読む
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 5
    最終巻。「ロシアン・ウイスキー・ホーリーナイト」「消えた恋人」「ジャナ研の憂鬱な事件簿」の3作。前作での真冬とのすれ違いは割とあっさり解消。トリック自体は割合単純。むしろ主人公の内面の成長が主眼。「消えた恋人」の良太郎は痛々しかった。あと、件の先輩は結局フェードアウトかしら?きれいに終わって何より。...続きを読む
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 4
    季節は秋。とある事件の真相をめぐって工藤啓介と白鳥真冬が対立する。また芸能人を目指している宮内ユリも大きな岐路に差し掛かって。。。そろそろ件の先輩が出てくるかと思いましたが、ここへ来てまさかの三角関係に!?いずれにしても次巻が待ち遠しいです。
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 3
    3巻目。中編が3つ。件の前編集長は依然登場せず。代わりに主人公の姉が活躍。謎自体はシンプル。前2作に比べ、主人公が徐々に過去と決別し、前へ進み始める感じ。次巻が楽しみ。
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 2
    二話目と三話目の真相が、誇張でも何でもなく真っ先に思いつきやすい答えなのに登場人物たちによる様々な可能性の検討で上がってこず、わざわざ少し捻った推理をして遠回りしているようにすら思えた(特に二話目)。
    意外性が全てではないとは言え、物語を転がす中心となる謎の答えである以上、さすがにもうちょい意外性が...続きを読む
  • ジャナ研の憂鬱な事件簿 2
    前巻が好評だったのか続巻が無事に刊行。第1巻で指し示されていた主人公のトラウマとなった謎が明かされる。トリック自体は割りと簡単。犯人の動機や解決の仕方のやるせなさといった作品構造的には古典部ですが、主人公の行動原理、周囲の登場人物らが異なっていて、そこがオリジナリティになっている感じかな。ただ各話に...続きを読む