あらすじ
彼女はもうジャナ研に来ないかもしれない。
彼女はもう、ジャナ研に来ないかもしれない――。新鋭が書く、爽やかで切ない日常系ミステリー第4弾。
写真部から、金賞を獲得した被写体の金魚が盗まれた。居合わせたジャナ研の面々は、真犯人を見つけようとする。(「金魚はどこだ?」)
介護施設で、とある老人の部屋が荒らされた。啓介は手がかりを探るうちに、あまりにも切ない真実にたどりつき……。事実の公表を巡って真冬と意見が分かれるが、互いにどうしても引けず、そのままぎくしゃくしてしまう。(「スウィート・マイ・ホーム」)
真冬がジャナ研の部室に姿を見せなくなってから1か月以上が経った。交通事故に遭ったユリもしばらく学校を休んでいる。そんなとき、啓介はA棟の空き教室で「女の幽霊を見た」と後輩から助けを求められる。 (「ジュリエットの亡霊」)
身のほどを気にして、傷つかない道を選ぶのは間違っているのか? 綺麗なだけではない真実を暴くのは、正しいことなのだろうか?
真冬の卒業を数か月後に控え、人間関係が大きく動く第4弾!
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
4巻故基本構造は割愛。
シリーズも進み、キャラクター間のドラマも展開され始めると、ライトノベルじゃなくてもミステリ要素が薄まりがちな展開を見せがちではあるが、ガンガン本格な推理を展開し、あちこちにに張られた伏線も気持ちよく回収される。
しっかりした本格作品なだけに、基本構造が借りものなのが勿体なく思えてしまう。
学校を舞台のミステリで、破天荒な設定が厳しいとなれば似すぎも似た内か。
日常の謎寄りの独立した短編3本を軸に、名探偵の陥りがちな悩みな部分だったり、ほんのりと青春譚が見え隠れしたり。