マイケル・レイナーのレビュー一覧
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ネタバレイノベーションのジレンマの続編で、ジレンマを解決するための指針をまとめたもの。怖いのは、合理的な計画や判断が自らを破滅させるという前提があるということ。決して間違っていないにも関わらず破滅へ進んでしまう。気になるテーマはいくつもあるが、2点に絞る
1点目は顧客を分析するのではなく「状況」を分析するというもの。顧客で分析すると、同じ属性の顧客をみつけるようになってしまう。本来、顧客が持つ課題を解決するのだが、手段が目的となってしまう。だからクリステンセンは常に顧客の「状況」を分析するように示唆している。実に的確だ
2点目は人材。マネージャを選ぶ際に何を解決してきたではなく、何の問題に取り組んでいたかを取り組むこと、解決できたかどうかよりも、そこで何を得てきたかの方が重要であるということだ。成功者は磨き抜かれた技術を持っているが、次の任務でそれが適応できるかどうかは別問題だからだ。スキルは経験で得なければならない、よって人事役員は重責を負い、それぞれに何を学んでもらうかを考えなければならない・・・とのこと。これが出来ている会社はどれだけいるだろう。ほとんどの会社は短期的視点でしかみていないのではないだろうか
ちなみに、この本は注釈も多いのだが、学生からの服のブランドに対しての意見に対して「我々のしったことか」と切り捨てるなど、クリステンセン先生の独走意見に満ち溢れている。 -
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前作は、なぜイノベーションが起きない(起せない)かについての考察だったのに対して、本作はイノベーションの起し方についての指南を欧米そして日本企業の様々な事例を持ち出して解説する。ソニーのトランジスタラジオがエルビスを聞きたい若者(本書でいうところの無消費者)に売れたとき、販売ルートまで変化していたことに驚きましたが、製品だけではなく販売ルートにもイノベーションがあると納得。
本書を荒っぽく要約すると、無消費者(用件を抱えているものの既存の方法は高すぎる)もしくはローエンドをターゲットとし、現在の事業が十分に収益のあるときから新規事業(イノベーション)を立ち上げる。販売ルートも合わせて既存の方法を見直す。でしょうか、とても勉強になりました。最終解も楽しみです。 -
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前作「イノベーションのジレンマ」の実践編との位置づけ。「ジレンマ」では、合理的な判断を重ねた優良企業が、その合理性ゆえに破壊者に敗北していく様子をドラマチックに描いた非常にユニークな内容であったが、本書では新市場型破壊という陳腐な概念が持ち込まれ、より広い状況に対応する理論となっている。それだけに前作ほどのインパクトが薄れた印象。
独特の用語を用いているので惑わされるが、片付けたい用事=潜在顧客ニーズの解決を優先せよ、製品ライフサイクルの初期には相互依存型アーキテクチャ=内部摺り合わせが有効、など言っていることは至極常識的なことばかりである。
それでも6章以降は経営戦略に必要な考え方が極めて論理的にまとめられており、非常に参考になる。
自社の現在の状況が、悪循環に陥ったかつての優良企業の典型例に恐ろしいくらい合致しているが、経営陣が”経験の学校”で学んでいなかったのが元凶のような気がしてきた。今からでも遅くないので、まずは本書を読んでほしいと切に願う。でも彼らは今さら勉強なんかしないんだろうな。 -
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これまでで最も感銘を受けたビジネス書は?と問われれば、「イノベーションのジレンマ」と答えることにしている。大きな成功をおさめた企業が、その成功のゆえに、リソース配分を成功事業の維持発展につぎ込むという合理的判断をせざるをえず、破壊的新規サービスには自ら乗り出せない。しかし、技術の進歩による破壊的新規サービスの利便性向上と、同時に成功既存事業に対する顧客の満足度が一定レベル以上増加しないことから、やがては破壊的新規サービスが成功既存事業を逆転し、市場を奪う。
本書はこのイノベーションのジレンマを、新規事業者の立場にたって、既存成功事業者に挑む際の具体的な戦略について解説している。内容はもちろん、イノベーションのジレンマに基づいているので、前作ほどの目新しさは感じないものの、各戦略は具体的で理解しやすく、また、前作に対する理解を深めることができる。 -
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クレイトン・クリステンセン、2003年。
人が生活のなかでやり遂げたいと思うことは、基本的なレベルではそう変わらない。
デジタルカメラがなかった頃、まばたきをしたかもしれないから同じポーズで2度撮り、友人に送るために人数分焼き増しした。デジタルカメラはこれらの用事を効率的にやり遂げることを助けた。一方、デジタルカメラがなかった頃、現像した写真は、98%が引き出しにしまわれ、二度と眺められることはなかった。稀に几帳面な人だけがアルバムに張ってきちんと整理した。オンラインアルバムは、顧客が以前やろうともしていなかった用事を簡単に整理して分類できますよ、という提案だから、顧客の優先的な用事を解決するイノベーションではない。
大学の教科書の電子書籍は、高額で重たい教科書を手軽に持ち運び、検索したりできることを提案するが、おそらく成功しないだろうという。 そもそも大学の学生は、法外な値段でばからしい教科書を全く読まずに単位をとるという用事を片付けようとしているからだ。
顧客がそれまで感心を持っていなかった用事を片付けさせようとするアイデアは、成功の見込みが殆どない。新製品が手に入るようになったからといって、用事のほうを変えることは絶対にない。
ソーラー発電は、先進国より南アジアやアフリカで浸透する可能性が高い。先進国では24時間、安価に利用できる電力が既にある。天候に左右されるソーラー発電がこれに対抗するのは、あまりに厳しい。一方、インドやアフリカでは、電気を大量に食う電化製品があふれているわけではないので、夜間に電灯を灯すだけの電力を日中蓄えられればよいし、従来型の発電・配電設備をこれから建設することに比べれば、太陽エネルギーははるかに安価で、政府承認や汚職に頭を悩ませる必要もない。
太陽エネルギーを先進国の電力減にすることを目指す政府出資のプロジェクトではなく、アフリカの無消費者を標的としてシンプルかつ小規模にはじめ、その後上位市場に移行するイノベーションモデルが成功しそうだ。 -
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クリステンセンは、「イノベーションのジレンマ」を読んで、面白かったものの、その後の本は読んでいなかったところ、先日、たまたま「ジョブ理論」を読んで刺激を受けたので、こちらも読んで見た。
「ジョブ理論」については、わたしは面白いと思ったのだが、「新しみがない」という評価も多そう。ということから類推すると、「ジョブ理論」は、「イノベーションへの解」の焼き直しなのかな?と想像していたのだが、そうでもないかな?
「イノベーションのジレンマ」が問題提起編だとすると、こちらは「対応編」。
とは言え、ものすごく新しいことが書いてあるような感じでもないな。
色々な他の研究で言われているようなことをうまくまとめているみたいな印象。
ある意味、ドラッカーのイノベーション論をアップデートした感じ、というと言い過ぎかな?
破壊的イノベーションは、天才のアイディアではなくて、計画的に生み出せるもの。
とは言っても、それを本当にやるためには、通常のマネジメントとは大きく違う思考、判断、プロセスを採用する必要があるので、それを徹底するのは、やはり難しそう。
イノベーションに関して色々な方向から整理されていているのだが、個人的には、一点突破な「ジョブ理論」の方が、好きだな。