山田寛英のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不動産の投資について、今頃になって考え始めた。
不動産投資をどう考えたらいいのか?
という視点の欠如が、一番大きな問題だった。
「証券会社は、株を購入するとインサイダーになるけど、
不動産会社は、不動産を自分で買ってもインサイダーにならない。」
情報の非対称をうまく使えるというのがポイント。
資金のある不動産会社は、良い&美味しい物件の情報を仕入れ、
それを自分で買って、高く売りつけるという方法で儲ける。
三為業者の存在が、危険な匂いを発散する。
美味しくない物件については、素人に売りつける。
不動産屋には、その目利きと収穫がいるのである。
不動産投資は、不動産事業であり、
正確な情報がなく資金のないものは、よほどの覚悟がいる。
銀行のローンをよく考えて考慮する必要がある。
不動産投資は、テクニックではなく、本質を掴むべきだ。
「サラリーマンが有利であり、年金代わりにワンルーム。
マンション経営で年収アップ。業者や銀行はあなたの味方。
セミナー会場限定の情報。サブリース契約で空室リスクなし」
「初心者でも失敗しない。自己資金ゼロでも大丈夫。
狙うは、ボロアパート1棟買。買うなら東京都心23区。」
不動産をめぐる甘い言葉が、多く浴びせかけられている。
年金は少なくなり、給料は上がらない。
他の収入を得るためには?
日本の人口減少は、確実に起こり始めている。
住宅は、供給され続け、空室率が増大している。
住宅金利は低下し続けていて、供給は増大して、
パートローンの融資残高は増え続けている。
つまり、不動産投資家が増えているのだ。
スルガ銀行問題、かぼちゃの馬車事件、
サブリース契約の不履行トラブル。
不動産を巡っての事件は、多く噴出している。
供給過剰と空き家率の上昇によって、
新築が、中古を駆逐しながら、
不動産の過剰を過剰で乗り越えようとする。
だとしたら、どんな不動産投資が良いのだろうか? -
Posted by ブクログ
サラリーマンで、フリーランスに興味のある野口君と、フリーランスでコンサル業をやっている渋沢先輩の会話形式で進んでいく本で、たいへん読みやすいのだが、野口君の発言にたびたびイライラさせられ、それより頻度は低いが渋沢先輩もときおりぶっ刺しにくる言い方をするので、なんだかおなかがキリキリする読書だった。それだけ、この架空の二人が 、うわべだけではない突っ込んだやりとりをしてみせてくれたということだろう。
話題は、お金の仕組みから心構えの問題までひととおり。わたしにとって印象深かったのは、渋沢先輩が戦争のたとえを使って、サラリーマン的意識の悪しき部分を批判したところだ。つまり、上が決めたことだからしかたない、と反対意見を述べもせず、組織を離れもせず、納得しないまま従って、酒を飲んでは文句を言うみたいなサラリーマンの姿を、野口君は「大多数がそうだと思いますけど。だからこそつらいんです」と語る。すると渋沢先輩は、戦時中、兵隊にとられないために、わざと食べずに痩せたり醤油をがぶ飲みしたり物理的に遁走したりして逃げ回った人もいたという話をする。そういう人は少数派だろうが、戦地に行きたくなければそうするしかないし、やろうと思えばできることだ、と。そして今ふたたび戦争になったら自分はきっと醤油を飲むと言っていた。このたとえが適切かどうか、という評価はおいておいて、わたしもあるとき会社で起きているバッドな状況について考えていたら、「……こうやって日本も、負けるとわかっている戦争に突き進んでいったのであるか」というところにまで思い至ったことがある。これはこれで病んでいたのかもしれないが、なんだか会社と国家って似ているのか、あのときのわたしの思考とたとえのベクトルが重なるなと感じた。
退職後はだれもがフリーランスという見方も斬新だった。定年退職までどこかの企業で勤め上げ、その後もし100歳近くまで生きるとしたら、その30年ちょっとはある意味フリーランス的人生なのだという考え方だ。サラリーマン期間というのは、いずれやってくる「雇われずに収入を得なければならない」時期のための橋渡し期間なのだ、と。もっと早くに独立を見据えている人であればなおさら、会社で獲得すべきものは何なのか、に意識的であるべきである。これは、グレーバー『ブルシット・ジョブ』で触れられていた、「資本主義以前の社会では、弟子はいつか一人前になったら独立して自分が親方になり、結婚することができた」という話にも通じる。会社が人生そのものみたいに視野が狭くなってしまっているところがあったけれど、あくまで、人生のある時期にたまたま乗っている乗り物でしかないんだな。 -
Posted by ブクログ
フリーランスの目線でサラリーマンとの違い(主に税制)をつらつらと書かれている。
どちらが得か?
の税金面の答えは短期ではフリーランス。
老後を考慮するとサラリーマン。
フリーランスの方が節税出来るイメージだったが、サラリーマンも所得控除や会社負担があるため大きな差になっていないのは意外だった。
それよりも大きく変わるのは自己裁量。
嫌いな人と関わらなくて良いのはメリットだが安定性が低いのがデメリット。
どちらが得か?一概に比較が難しく、結局やってみないとわからないのだろう…
残念だったのは各章のタイトルが無くて小見出ししかないので要点が分かりづらい。
対話形式なので読み進めないと何が言いたいのか分からなかった。
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Posted by ブクログ
不動産投資は誰でも手軽に始められるような今日の風潮に一石を投じる本作
公認会計士の資格を持つ税理士である著者が、実務の中で気づいた現場目線の苦言が散りばめられている
特に
・収入と支出は要素分解して細かく把握すること
・利益の出ない(手残りのない)投資はしないこと
・不動産投資は売り手と買い手に大きな情報の非対称性があり、大家を始める人は圧倒的に不利なゲームなこと
↪︎既存の資産家や業界人が有利。優良物件は一般に出回る前に既得権益層に取られる
を税や法律の観点から語っている
個人的に、普通に勉強してれば当たり前の内容ばかりでがっかりしたが、この本が売れてることを考えると、当たり前すらできていない大家が多いのだろう
浮ついた気持ちで不動産投資に突撃しようとしてるなら、自分に釘を刺したいなら良本かもしれない -
Posted by ブクログ
この本は長年に渡って不動産取引にかかわる税務にかかわってこられた、公認会計士・税理士によってかかれた本です。不動産取引をするときの注意点を、購入者の立場から見て書かれた本です。今までに私が読んだ本は、主に、不動産売買をされている業界の人によって書かれていた本であったので、私としては初めて知った制度も紹介されていて参考になしました。
冒頭部分に書かれていますが、特別な知識を持たずにいると、不動産屋さんをのぞいていて1ストライク、マイホーム購入して2ストライク、売却して三振だそうです。三振でなく、ヒットを打つために必要なこととは、1)情報で負けない、2)自分の頭で常に考える、と記されています。
この本を読むことで、必要な情報を得て、それを更新する仕組みを作ったうえで、常に自分の頭で考える癖をつけることが私には求められていると感じました。
しかし日本の制度はまだ閉鎖的(遅れているというべきか迷います)なので、不動産を買うときは、その場所を好きになって納得して買うのが一番良いと思いました。資産価値は下がっても、住みやすいのは嬉しいことなので。
以下は気になったポイントです。
・不動産との付き合いで大事なのは、1)情報で負けない、2)自分の頭で常に考える(p8)
・この本は、不動産に長けた知識を持つ人たちとある程度対等に渡り合い、一方的にだまされることもなく、価値ある不動産とのお付き合いをしてもらうためのガイドブックとした(p10)
・不動産業の核をなす宅建業法で、契約が成立する前に不動産屋が仲介手数料をもらうことは固く禁じられている(p23)
・住宅ローンを開発したのは、銀行ではなく不動産屋、その実態はあくまで不動産屋が家を効率よく売るために作られたスキームである、これはとても重要なポイント(p44)
・情報においては不動産屋と同じ位置にたつことはできない、業者専門の物件情報網(レインズ)を使うことができる(p63)
・双方代理(両手仲介)が制度上可能なことによって、消費者と不動産屋の利益が一致しにくくなっている(p71)
・畳の大きさは、京間>中京間>江戸間>団地間があり、1.8-1.4m^2も異なる(p81)
・仲介手数料の上限は、物件価格x3%+6万円であり、これ以上とれば罰せられるもの、実際に支払う額はこの限度額内で話し合いで決めるもの、30万円へ向かっているといって間違いない(p89、90)
・日本は海外と比べて中古不動産の流通が少ない、全体の14%程度、アメリカは83%、イギリス87%、フランス68%(p101)
・婚姻期間20年以上であれば、2000万円分(基礎控除含めて2110万円)まで、マイホーム購入資金かマイホーム持ち分を、夫から妻へ渡すことができ、妻のほうは贈与税はかからない(p170)
・木造マイホームは33年償却、鉄筋コンクリートは70年償却となる(p173)
2017年5月7日作成