末國善己のレビュー一覧
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(山本周五郎ファンではなく、少年小説好きの感想です)
表題作「少年間諜X13号」に感じる寒々しさ、一種の凶気は果たして意図的な皮肉なのだろうか。
それとも「"時代の熱狂"」に流されたものなのだろうか。
「少年間諜~」では少年兵たちが自らの命を捨てて戦う。
主人公率いるのは死を厭わない少年兵だけの部隊だ。
「一人残らず死ぬんだ」は主人公が仲間を鼓舞する言葉である。
また後年「特攻」と呼ばれる、捨て身決死の戦術も描かれる。
狂気と熱気。愛国ありきの理不尽と無茶。始終それが続く。
「でも戦前ならそんな感じなのでは…?」と思われるかもしれないが、本作とほぼ同年(昭和9年)に書か -
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「野村胡堂」の連作時代小説『櫛の文字 銭形平次ミステリ傑作選(英題:Letters On a Comb)』を読みました。
ここのところ、時代小説が続いています。
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捕物帳のスーパーヒーロー、謎に立ち向かう!
なぜ、犯人はわざわざ櫛に暗号を彫ったのか?
神田明神下に住む、凄腕の岡っ引「銭形平次」。
投げ銭と卓越した推理力を武器にして、子分の「ガラッ八」と共に、江戸で起こる様々な事件に立ち向かっていく!
暗号が彫られた櫛をきっかけに殺人が起こる『櫛の文字』。
世間を騒がす怪盗・鼬小僧の意外な正体を暴く『鼬小僧の正体』。
383編にも及ぶ捕物帳のス -
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先日読んだ、木枯らし紋次郎シリーズのミステリー傑作選がなかなか良かったので、たまたま見つけたこちらの作品も読んでみた。
初めて読む眠狂四郎シリーズ。
円月殺法くらいしか知らなかったので、どんな男かと思っていたら、紋次郎とは真逆のキャラクター。
編者あとがきによると、作家さんが当時流行っていた正統派時代物ヒーローとは真逆にしようと、眠狂四郎というキャラクターを作り上げたらしい。
水野忠邦の側頭役・武部仙十郎の依頼で様々な事件の解決に取り組むことが多いものの、武部に飼われているというわけでもなく、好奇心のままに事件に首を突っ込むこともある。
何より女好き。気ままに女に情を掛けておいて気を持たせ