山本知子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
7割苦しかった…
お互いがお互いを想いつつも、辛い現状に見苦しいまでに絡めて取れて逃れられない。
傷つけ合って、罵り合って、損ない合って。
読者のこちらまで陰鬱な気持ちになりますし、身勝手過ぎやしないか?とイライラさせられました。
それでもフランソワとレオが、周りの力を借りながらも、少しずつ立ち上がっていく姿には、夢中にならずにはいられませんでした。
ブルゴーニュに移ってからの生活は、何度も心惹かれるシーンがありました。
あれほどまでに闇落ちしたふたりの最後は、もうできすぎくんです!
キレイすぎるエンディングだけど、フランソワにはやはり舞台しかなかったでしょうし、私も立ち上がった先の光景は、舞台であってほしかったです。
「立ち上がる時」、タイトルもよかったですね。
苦手分野の内容でしたが、2作ともしっかりとした読み応えで、大満足の読書となりました!
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Posted by ブクログ
ネタバレ絶望と希望の塩梅が絶妙すぎて、大興奮。
ただ暗い話なわけでも、無理に希望を抱かせようとする話でもなく、とても現実的な暗さがありつつ、再生していく光に満ちた作品。
もう立ち上がれないんじゃないかと思うほど深く沈んでいってしまう2人に、自分を重ねる。私はフランソワの元に残るだろうか、彼の暴言やひどい態度に私は何を思うだろうか、相手の怒りの後ろに隠れている恐怖や不安を理解してあげることができるのだろうか。少なくとも読者としては、だいぶフランソワの感情に振り回された。
まだ言語化が追いつかないけど、出産後のエレオノールも強烈だったな。
2人は必ずしも本音を打ち明けるわけではないことが読んでいてわかるけど、思っていることをそのまま伝えたら、拗らせずに済むのになと思った。と同時に、これが他者とのコミュニケーションにおいてよく起きていることなのだろうなと思った。すれ違わないために、本音を言葉にすることの大切さを感じた。
不慮の事故によって、自分のメンタルだけでなく、恋人の人生も巻き込んで、片方が落ちていくこともあれば、2人で絶望感を感じる時もある。それでも2人の人生が見事に再生していったのは、お互いへの愛があったからこそなのかなと思った。それともちろん、ライアン、エルザ、イザベル、エレオノールの家族。
タイトルの意味が「立ち上がり続ける」という意味なのも、しびれた。いやー、二人ともよく頑張った!
メリッサ・ダ・コスタの次作がすでに楽しみ! -
Posted by ブクログ
本書『立ち上がる時』は、2026年本屋大賞の翻訳小説部門で第1位を受賞しました『空、はてしない青』の著者メリッサ・ダ・コスタの作品です
『空、はてしない青』は、若年性アルツハイマーと診断され余命2年を宣告された青年が最後の旅に出る感動作です
死に向かっていくなかで描かれている感情や描写、その美しい静けさが印象的でした
一方、『立ち上がる時』は荒々しい感情が感じられる一冊です
パリ代表する舞台俳優としてキャリアの絶頂にいたフランソワ
美術系の学生で、劇団を愛し、劇場の案内係をしているエレオノール
激しい恋に落ちたふたりは肉欲に溺れ、周囲の心配をよそに、フランソワは妻と離婚してエレオノールと暮らすことになる
その矢先、フランソワはバスにはねられ下半身不随になってしまう──
そこからはふたりが再生していくまでの出来事が描かれています
それは美化された物語ではありせん
下半身が麻痺している感覚、仰向けに寝たままの病院生活、過酷なリハビリ、一変する性生活、車椅子に適合していない環境、他者への依存、連絡が途絶えていく友人たち…
その中で、苦しさに耐えられず現れてくる暴力的な感情、激しい怒りの数々、相手のことを思えば思うほど生まれる気持ちのすれ違い
この辛さに私自身、何度本を閉じようかと思ったことでしょうか
しかし、読む手が止められませんでした
ふたりの再生に向かって、「よっこらしょ」と立ち上がる時もないままに上巻364ページ、下巻357ページを一気読みです
きっとメリッサ・ダ・コスタは伝えたかったのだろうと思います
立ち上がる時は「よっこらしょ」のかけ声も大事だが、誇り高く、美しく、凛として立ち上がりなさい
病気や障がい、さまざまな困難にぶつかっても信じた相手とともに立ち上がりつづけなさい
と -
Posted by ブクログ
ネタバレフランソワが舞台上でセリフを語るシーンで、自然と涙がこぼれてきました。このシーンにたどり着くまでが本当に長かった…衝突を繰り返してゆく2人の行く末が気が気じゃなくて…。『旅行中に流産してしまうのでは』とか、『レオが出て行ってしまうんじゃないか』とか、物語が悪い方向に進むかもと思うと怖くなって、本を閉じて離れる時間が必要でした。
それもこれも、作者が言う通り、文章中に最大限のディテールを盛り込んでくれたから。頭の中で映像化され、しっかりのめり込むことができました。
フランソワのために赤ちゃんをつくると決めたレオに、『え!?妊娠したらもう戻れないよ!?』と、イザベルと同じように、私もレオをたしなめてました。
赤ちゃんができると浮き足立つフランソワにたいして『そんな呑気にして!レオの気持ちも考えてよ!』と腹が立つこともありました。
上巻では激情的なフランソワが下巻では穏やかになったのに、今度はレオが激情的な態度を取ったりして…このカップルに振り回されて少し疲れたこともありました笑
そんな2人を見守ってきたからでしょうか。
最終章の舞台シーンではレオとイザベルの隣に座り、椅子に座るフランソワを私も観ていました。観客が息をのむ音や、暗転する照明を感じて、涙があふれてきました。
『再生(レジリエンス)』文学の作者メリッサ・ダ・コスタ。「空、はてしない青」に次ぐ感動作品でした!
訳者あとがきによると、フランスではもっと作品を出していて本作が8作目だそう。日本で訳されていないだけで他にも出されていたんですね…要チェック!
人生で一番好きな作家さんです。
あともしかして本作この表紙にしたのって、『読者であるあなたたちも数ある窓のひとつで、孤独を感じるなら窓開け放して語り合おう』ってことなんでしょうか…!考えられているなぁ〜!!
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Posted by ブクログ
いつまでも後悔しないよう一気に読みました。自分の命が短いからといって、病気を治すためだけに病院や医療にかかるのが当たり前だと思っていたけれど、それが全てじゃないんだなと思いました。自分の延命と、自分がやりたかったこと、そして家族や友人、それぞれを天秤にかけてみて、どれをどう生きるのかというのがまた自分の考えなんだということがわかりました。その中で、人生は一度きりなんだから、自分がやりたいことを大切にするのが重要なのかなということも改めて思いました。そして、今自分がやりたいことは何なのかということも、改めて感じさせてくれる本でした。
下巻にまとめて感想書きます! -
Posted by ブクログ
借りたもの。
西洋哲学とその歴史を分かりやすく、児童文学にした名著のバンドデジネ……コミカライズ版!30年越しの……
日本語訳版の、高橋 常政氏が描いた知性と神秘性を滲ませた少女の表紙絵のイメージとかけ離れた、普通の少女の姿。
原作小説の冒頭では、ソフィーは友人と「人間とロボットの違い」について話し合っていたが、こちらでは環境問題について議論していた。……時代の移り変わりを感じさせた。
そしてアルベルトからの手紙による無料の哲学通信講座は、ソフィーのくしゃみによって、ソフィーの世界に展開されるという、コミックの絵と文章を同時読み出来る特性?漫画ならではの演出になり、読み手を哲学の不思議と歴史と驚きの世界に引きずり込んでゆく。
上巻は自然哲学からバロックまで。
原作ではあまりイメージができず、「そういうものなんだ」くらいに読み流してしまった、中世ヨーロッパ……後世に暗黒とも言われた時代の哲学…停滞ともいえるその時代だが、ヴィジュアルを伴い雰囲気が理解できた。
コマを縦横無尽に動き回るソフィー。
原作でもキモになるメタ発言。
「この先もまだまだ驚きがいっぱいよ!」 -
購入済み
原子力潜水艦の名前にも
能力あるSF作家は未来の技術の予言者になりうる、という格言があるがそれの代表とも言えるジュール・ヴェルヌの作品である。本作品の潜水艦の名前が、アメリカ海軍が最初に作った原子力潜水艦の名前にも採用されているも宜なるかなと思わせる傑作である。
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Posted by ブクログ
もう増えるの?w
個性豊かな特別班の面々に早くも新たなメンバーが加わります
もちろん既存メンバーに負けない個性を持っています
2作目にしてメンバーが同僚から仲間になっているのが凄い伝わってきてなんだか嬉しくなっちゃいます
また巻末の解説にも言及がありますがこの作品の 魅力はなんといっても否定されない気持ち良さです
様々な個性が警察という組織の中で否定され続け疎外されてきた特別班のメンバーたちもここでは否定されずにそのままの個性を活かし持っている能力を最大限に発揮して活躍します
そしてそれはリーダーの主人公カペスタンが自然体で受け止め、受け入れ、信頼して任せてくれるからに他ならないのです
カペスタンは絶対に否定しません
そのままでいいんだと全身全霊で伝えてくれます
もちろんそれは特別班のメンバーだけでなく読み手にも向けられてる気がするのです
「あなたはあなたのままでいいんだ」と
自分を信じてくれるカペスタンを信じて今日もありのままの自分で生きていくぜ! -
Posted by ブクログ
発砲事件により出世の道を閉ざされた停職中の警視正アンヌ・カペスタンをリーダーとする特別班
集められたメンバーは
因縁浅からぬカタブツで警察内の差別に苦しむルブルトン警視
脚本家として大成功をおさめた大金持ちのロジェール警部
相棒となった者が次々と事故にあい“死神“と呼ばれるようになり人嫌いを装うトレズ警部補
アルコール依存症でおしゃべりなサボり屋“鉛筆おじさん“ことメルロ警部
ヴァイオリンの教師から転職した警察官の汚職を暴き続ける垂れ込み屋オルシーニ警部
ギャンブル依存症のブロンド娘エヴラール警部補
パンチドランカーの元ボクサーで元凄腕のサイバー犯罪捜査官ダクス警部補
スピード狂で警察車両を次々と破壊するレヴィッツ
巡査部長
そしてそしてロジェールの飼い犬ピルー(彼だけは辞令なし)
はい、もう面白い〜!
こんなんもう面白いに決まってるじゃん!
あとはもう作者が余計なことはせずに特別班の面々に自由にやらせるだけで至極のコミカル・サスペンスの出来上がり!というあんばいです
実際作者のソフィー・エナフの絶妙な舵取りでそれぞれに得意分野を活かして迷宮入り事件を追って行きます
もうね〜こういうの大好きです
★5じゃ足りない面白さ!!
出会いに感謝!