山本知子のレビュー一覧
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もう増えるの?w
個性豊かな特別班の面々に早くも新たなメンバーが加わります
もちろん既存メンバーに負けない個性を持っています
2作目にしてメンバーが同僚から仲間になっているのが凄い伝わってきてなんだか嬉しくなっちゃいます
また巻末の解説にも言及がありますがこの作品の 魅力はなんといっても否定されない気持ち良さです
様々な個性が警察という組織の中で否定され続け疎外されてきた特別班のメンバーたちもここでは否定されずにそのままの個性を活かし持っている能力を最大限に発揮して活躍します
そしてそれはリーダーの主人公カペスタンが自然体で受け止め、受け入れ、信頼して任せてくれるからに他ならないのです -
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発砲事件により出世の道を閉ざされた停職中の警視正アンヌ・カペスタンをリーダーとする特別班
集められたメンバーは
因縁浅からぬカタブツで警察内の差別に苦しむルブルトン警視
脚本家として大成功をおさめた大金持ちのロジェール警部
相棒となった者が次々と事故にあい“死神“と呼ばれるようになり人嫌いを装うトレズ警部補
アルコール依存症でおしゃべりなサボり屋“鉛筆おじさん“ことメルロ警部
ヴァイオリンの教師から転職した警察官の汚職を暴き続ける垂れ込み屋オルシーニ警部
ギャンブル依存症のブロンド娘エヴラール警部補
パンチドランカーの元ボクサーで元凄腕のサイバー犯罪捜査官ダクス警部補
スピード狂で警察車両を -
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「パリ警視庁迷宮捜査班」シリーズ2作目。
カぺスタン警視率いる、はみ出し者ばかりの特別班が活躍します。
アンヌ・カぺスタンは、優秀な刑事だがある事件の過剰防衛で休職、復帰後に新たな特別班を任されました。
迷宮入りした過去の事件を再捜査するのが専門ですが、今回は起きたばかりの事件の捜査にも加わることに。
なぜなら、被害者がカぺスタンの元夫の父親だったから。
元夫ポールは人気に陰りが見えているコメディアン、その父親というのは警視でした。
とはいえ、他の部署が資料をほぼ独占、特別班にはわずかな情報しか回ってきません。
カぺスタンは元夫に会うのも嫌だったのですが…
この気持ちが当初は暗く描かれてい -
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「パリ警視庁迷宮捜査班」1作目にして、作者のデビュー作。
落ちこぼれ警官が集められ、迷宮入り事件を捜査することに。
これが面白くて~大歓迎!
アンヌ・カぺスタンは、パリ司法警察の警視正。
30代半ばにして出世しているエリートだったが、犯人を射殺した件が過剰防衛とみなされ、半年間の停職になっていました。
局長のビュロンに呼び出され、特別班のリーダーに任命されます。
ところが、職場は警察署内ですらない古ぼけたアパート、捜査員はまだ停職中だったり何かと問題がある人間の寄せ集め。
有能そうなのは、ルブルトンぐらい?
彼はカぺスタンの処分を担当した堅物で、体格のいいハンサムだが、ゲイであることをカミ -
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まさに手作りの警察チームがパリに誕生する。セーヌ川中州シテ島の司法警察局ではなく、古びたアパルトマンの最上階に。ヒロインは、発砲事件で進退を危ぶまれた挙句、半年間の停職処分と離婚の後、警察署の掃き溜めの任命されたリーダーのアンヌ・カペスタン。パリ警察の問題児ばかりをここに集めて世界から隠したい。それがパリ警察の狙い。カペスタンは明確にそう言われる。取り組むのは迷宮入り事件のみだ、とも。未解決事件の段ボール箱が積まれた古く黴臭い部屋。
対象警官は40名だが、ほとんどの者は停職中だから、勝手に集まってくる人間だけで遊ぶなり働くなり、勝手にやってくれ、という指示である。事件の解決など、はなから -
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若年性アルツハイマーと診断され2年の余命宣告をされた青年エミルが、何もかも捨てネットで知り合った女性ジョアンヌと最後の旅に出る。行く先々で人と触れ合いジョアンヌとも心を通わせられるようになり、全て捨てたのに、再び多くの絆を抱えたがために病に怯える。でもそれらが全て優しさ、思いやりに昇華し、読み終わった後は心が揺さぶられ、とても暖かいものに包まれた気持ちになった。エミルはジョアンヌを癒し、ジョアンヌはエミルを癒した。そしてジョアンヌはエミルの家族を癒しエミルの家族はジョアンヌを癒した。率直に相手を思いやる気持ちが繋がっていき、暖かい世界に包まれたんだと思う。
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ネタバレ「読後感」という言葉があるように、物語を読み終えた後には様々な感情が渦を巻く。爽やかさ、悲しみ、怒りなど、感情的な余韻が残ることが多いが、本作品を読み終えた私は、何より「小説っていいな」という気持ちになった。
エミルとジョアンヌの旅は下巻に入っても止まることなく続いていく。新しい土地、新たな出会いを重ねる中で、私も彼らと同じように新鮮な気持ちと高揚感を味わった。しかしそれと同時に、エミルのブラックアウトの回数も増えていく。当初は混乱し、パニックを起こしていた彼も、次第にその現象を受け入れ始める。その姿がとても寂しく、切なく映った。
彼の目で見た風景、肌で感じた温度、ジョアンヌや旅先で出会っ -
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ネタバレ若年性アルツハイマーと診断された26歳の男性エミルと、彼が募集した「人生最後の旅の同行者」であるジョアンヌの旅行記。フランスの雄大な自然と、そこに暮らす人々の温かさに包まれるような物語。
エミルが掲示板に書き込んだ一文をきっかけに出会った二人。余命2年を宣告されたエミルと、口数の少ない謎めいた女性ジョアンヌ。行き先も計画も決めていないまま、互いのことをほとんど知らない二人が、息をのむような自然や文化、人々との出会いを通して、少しずつ心を通わせていく。私はフランスに行ったことはないが、まるで同じ景色を目の前にしているかのような錯覚を覚えた。
旅の始まりは穏やかだったが、やがてエミルにブラック -
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今年の読書体験ベスト1は「両京十五日」かと思っていたが、違った。この本が暫定1位になった。なんと美しく、愛おしい物語だろう。圧倒された。
エミルは26歳。若年生アルツハイマーにかかり、余命2年を宣告されてしまう。
残りの人生を医療機器に繋がれ、家族の負担になって過ごしたくないと考えたエミルは、家族にも告げずキャンピングカーで旅に出て、1年で60年分の経験をしようと決心する。
ただ、自分の身体のことを考え、同行者が必要だと思い、ネット掲示板に「最後の旅」の同行者を求める投稿をする。誰からも反応はないだろうと思っていたところ、ジョアンヌという29歳の女性からそれに応じる旨返事が来る。
エミル -
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この小説『空、はてしない青』は、フランス人作家のメリッサ・ダ・コスタのデビュー作
数ヵ月で1万部を売り上げ、あっという間にフランスで100万部を超えるミリオンセラーとなった作品
どのような物語かというと──
主人公は26歳のエミル
若年性アルツハイマーで医師から余命2年と宣告される
エミルに臨床試験を受けさせて病院にしばりつけようとする家族、同情の目で腫れものに触るようにしか接してこない友達、そんな周囲の人たちから逃れるためにエミルは人生最後の旅に出ることを決意する
そこで、「最後の旅」をいっしょにしてくれる人を探していますとネットの掲示板に投稿をする
意外なことに、その投稿に一通の