山本知子のレビュー一覧
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読み始めは、日本の小説?って思った。
文章が翻訳っぽくなくて。今の本屋大賞はすごく読みやすい文章が多くて。難しい漢字も言い回しもなくて。
ただ読めば全てが分かるというか。考えなくていい。
だから、海外文学もそういうふうに変化してるのかなって思ったら、2019年の作品なのね。
もとから読みやすい文体なのか、翻訳が変えているのか。私は原本を読まないから。気になる。
旅はしているけど、風景の描写は少ない。2人のやりとりが淡々と書かれて進んでいく印象。
私はあまり風景の描写好きじゃないからいいんだけど、それが今っぽさを出しているのかなぁと。全部を説明してくれているというか。
読み始めはローラ可哀 -
Posted by ブクログ
本屋大賞の翻訳部門グランプリ作品ということで、今まで未開拓の翻訳部門に手を取ってみたのだが。。まず最初に触れたいのは、翻訳者の有能さが際立った作品だと感じた。よくぞここまで丁寧で優しさに包まれた翻訳をしてくれたなととても感心しました。
で、物語そのものについては。すぐには言葉が出ない。それくらい素晴らしい一冊でした。とにかくとても深い。死と向き合ったときに芽生える生きることの意味、みたいな切り口での高評価コメントが多いようだが、もちろんそれも素敵な切り口だと思うが、私はそこに至るまでの深さに魅了された。
苦しみ、悲しみ、喜び、希望それぞれの深さから生まれる、その決断の意味、意思そして説得力 -
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記憶が、さらさらと砂のようにこぼれ落ちていくとしたら。
大切な人が、大切な場所が、大切な過去が、
少しずつ思い出せなくなっていくとしたら。
自分は最後まで小さな記憶をたぐり寄せてあがくだろうか。
それとも、すべてをあきらめて忘却に身をゆだねるだろうか。
たぶん、正しい答えなんてない。
けれど、人生の終わりにこんな旅ができたなら、
きっとすべてが上書きされるくらい、
最高の人生だったと胸を張って言えるのではないだろうか。
『空、はてしない青(上)』メリッサ・ダ・コスタ
若年性アルツハイマー。
最初は正直あまりピンとこなかった。
どこか、自分とは遠い世界の話のような気がしていて、
話題 -
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ネタバレ若年性アルツハイマーを患ったエミルが掲示板で募集したジョアンヌと共に旅に出る物語。
死に向かう旅の中でエミルとジョアンヌは過去に向き合い新たな人生観を見つけていく。
2人の距離はどんどん縮まっていきこれまでに感じたことない幸せを感じていく一方、エミルの病状は悪化していき、2人の旅は終わりに近づいていく。
掲示板での偶然と思えるような出会いは必然であり、奇跡的である。
ジョアンヌの辛い過去とエミルの絶たれた未来。そして2人が過ごす現在。それらが入り混じった旅から私自身の人生をどう生きていくかを考えさせられる一冊だった。
今日エミルらどんな動きをしているのか?
はてしない青を見上げながらそんな -
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本書『立ち上がる時』は、2026年本屋大賞の翻訳小説部門で第1位を受賞しました『空、はてしない青』の著者メリッサ・ダ・コスタの作品です
『空、はてしない青』は、若年性アルツハイマーと診断され余命2年を宣告された青年が最後の旅に出る感動作です
死に向かっていくなかで描かれている感情や描写、その美しい静けさが印象的でした
一方、『立ち上がる時』は荒々しい感情が感じられる一冊です
パリ代表する舞台俳優としてキャリアの絶頂にいたフランソワ
美術系の学生で、劇団を愛し、劇場の案内係をしているエレオノール
激しい恋に落ちたふたりは肉欲に溺れ、周囲の心配をよそに、フランソワは妻と離婚してエレオノー -
Posted by ブクログ
ネタバレ産後だったこともあり育児の合間をみながら、約2ヶ月かけてゆっくりゆっくり読み進めた。
美しい景色と、美しいことばたちと一緒に旅が進んでいく。若年生アルツハイマーを患ったエミル、小柄ながらも過去の悲しみを背負いながら生きる意味を見つけるジョアンヌ。そんな2人は亡きジョアンヌの父ジョセフが天国から仕組んだ、出会うべくして出会った運命の相手だった。毎日が切なく、明日が来るのが怖くて、不安で仕方なかっただろうに、今この時を味わい、楽しみ、生と死を感じながら自然に戻っていく2人の様子に目が離せなかった。
p74のジョアンヌがエミルに瞑想を教える。大雨の中ふたりで大笑いする場面は本書上下の中でも読んでい -
Posted by ブクログ
ネタバレフランソワが舞台上でセリフを語るシーンで、自然と涙がこぼれてきました。このシーンにたどり着くまでが本当に長かった…衝突を繰り返してゆく2人の行く末が気が気じゃなくて…。『旅行中に流産してしまうのでは』とか、『レオが出て行ってしまうんじゃないか』とか、物語が悪い方向に進むかもと思うと怖くなって、本を閉じて離れる時間が必要でした。
それもこれも、作者が言う通り、文章中に最大限のディテールを盛り込んでくれたから。頭の中で映像化され、しっかりのめり込むことができました。
フランソワのために赤ちゃんをつくると決めたレオに、『え!?妊娠したらもう戻れないよ!?』と、イザベルと同じように、私もレオをたし -
Posted by ブクログ
少し自分と重ねた。
稀な病気や余命宣告された時に強く生きられるだろうか。ただ、エミルと同じように臨床試験に付き合う生き方はしたくないと思うと思う。
ジョアンヌはとても素敵な女性で、本文に出てきたように全てが詩的。決して目に見えている上部だけに目を向けるのではなく、見せない部分に隠れた優しさや人間性も大事にしていたい。願うなら現実世界で会ってみたい女性だと思った。
沈黙を言葉で埋めようとせずに、楽しむことができる。本当の意味でそれが実践できているかは分からないから、今後はもっと深く味わいたいと思う。
今のところ美しい景色、コミュニケーション、表現。心が洗われるような物語。文句なしの高評価! -
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Posted by ブクログ
ネタバレとてもよかった。
エミル(若年性アルツハイマーになった青年)とジョアンヌ(一緒に旅をする女性)の物語。
Tout le bleu du ciel
病気の診断があったエミルが残り2年の人生を旅する。旅する中でこれまでの人生を振り返る。ローラ(元カノ)との日々。どう考えて生きてきたか。そしてローラとは正反対の女性、ジョアンヌとの旅を通して様々な発見を得る。
「真の旅の発見とは新しい景色を求めることではない。新しい目を持つことだ」プルースト
「最も偉大な旅人とは自分自身を見つめ直すことができた旅人だ」孔子
これが正しいかは分からないが段々とジョアンヌに惹かれていってるのではないかと思ってる。だけど -
Posted by ブクログ
ヨーロッパの美しい山々とその土地の風景が浮かぶ。大自然ほど贅沢なものはないように思った。
エミルとジョアンヌの旅はとても静かだけど、新しい発見に満ちている。
モノの見方を変える・変わるには、思い切った行動が必要なのかも。いつもと違うを重ねていく中で、いつもの中にあった普遍の幸せや愛情に気がつけるのかも。
自分だったら、こんな旅に出たらインスタに投稿せずにはいられないだろうな。逐一どこにいるか、自分がどんな素晴らしい体験をしたか、どれだけ出会った人に優しくしてもらえたかを発表したくて堪らないと思う。
あわよくばバズってお金になるかも?とか考えちゃったりして。
こんな自分が嫌だな。笑
2人の