金文京のレビュー一覧
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華やかな武将たちの戦場での活躍ばかりに目を奪われがちなこの三国時代だが、著者によればこの時代こそが統一と分裂、正統と異端、同質性と多様性が交錯する中国の国家観を特徴づける時代なのだという。血縁的継承によって形作られた漢の皇帝という立場が禅譲により移動するという事件が、国家の正統性をめぐる議論の噴出に徒ならぬ影響を及ぼした。
中でも著者が注目するのは、三国中最も地味な扱いを受けやすい「呉」の役割だ。呉の孫権の唱えた「二帝並尊」論やこの時代に呉が用いた「黄武」という年号は、理想としての正統論と現実としての統治形態を何とか折り合わせようという試みの現れなのだという。
そしてこの正統論がひろ -
Posted by ブクログ
少年時代だったかNHK人形劇の三国志や、高校生の時に吉川英治の三国志を読み、慣れ親しんできた物語なので楽しく読み切ることができた。
しかし、張飛の娘2人が劉禅に嫁いでいたなんて、人形劇を見ていてあの人形の風貌とせんだみつおの声の張飛からは、どんな娘が産まれたんだ?と想像が膨らみ気になったし、諸葛一族が三国に分かれて活躍していたのも(呉に諸葛瑾が居たのは知っていた)、平安時代に源平一族分かれて相争ってるのと変わらんやんと思って楽しく読ませていただいた。
三国志に馴染みがあるからかすらすらと読めたが、親しんでいない方も楽しめるのではないでしょうか。
曹操の一族が後の世の詩作にも影響を与えたらしいと -
購入済み
ドラマの時代背景を知るのに良い
三国志関連の作品が好きな人におすすめです。
時代背景や作中の思想のベースができて、物語の理解が進みます。
特に、三国の国力の違いや外交、そもそもの統一に対する価値観の違いが目から鱗でした。
また軍師連盟見返そうかな… -
Posted by ブクログ
「中国の歴史」シリーズ4巻目、「三国志演義」を歴史学の側面から検証する本。その方面に関心のある方には、面白いはず。私は「第9章 邪馬台国をめぐる国際関係」のみについて記す。
日本や朝鮮半島の考古学からのみ深掘りしてきた私ではあるが、この時代の中国の文献史学の信頼性は無視出来ない。批判的検証を経てどのように弥生時代末期を描いたか?1番大きな検証は以下。
「卑弥呼は景初2年に洛陽に来たのか?3年に来たのか?」
魏志東夷伝には景初2年(238年)、使者・難升米が6月に朝鮮半島の帯方郡に来て、天使に朝貢したいと申し出たので洛陽に向かわせ、12月に貢ぎ物生口(奴隷)男女10人と班布二匹二丈を献じたと