野口晃菜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障害当事者、特に学生が学校生活の中で試して上手くいったアイデアを集めた、いわゆる「ソリューションバンク」のようなもの。
ここに載っているアイデアをそのまま真似して上手くいくかどうかは微妙だが、「楽になる方法があるかも」「できることは試してみよう」と思えること自体が治療・成長なので、こういう本は必要だと思う。
当事者や保護者へのインタビューや、支援者・当事者からのメッセージもあり、あくまで当事者に近い目線で勇気づけたいという心意気を感じた。
「当事者目線」という性質上、支援者向けの専門知識や医学的な説明はないので、そこを知りたい人には物足りないかも。また、あくまで「こうしたら上手くいった」と -
Posted by ブクログ
『LDの子が見つけたこんな勉強法』では、学習障害(LD)をもつ子どもたちが実際に使ってきた勉強法を、40例以上にわたって第1章で紹介している。第2章では、当事者やその家族へのインタビューを通じて、リアルな体験と工夫が語られており、第3章では編者である野口晃菜氏と田中裕一氏による対談が掲載されている。
本書を通じて、「学び方はひとつじゃない」というメッセージが強く伝わってきた。同時に、合理的配慮を実現する上での日本の教育システムの課題も浮き彫りになっている。国連から日本に対して合理的配慮の不十分さを指摘された背景には、「特別支援教育」が、実質的に排除の構造を内包している現実がある。
たとえ合 -
Posted by ブクログ
この本は、「好きなもの」「性別」「好きになる性」「身体的な障害」「人種」「家族構成」「過ごしやすさ」「学びやすさ」といった多様性を、子どもにも理解できる平易な言葉と豊富なイラストで紹介している図鑑である。
教室という身近な空間を舞台に、それぞれの「ちがい」に気づき、互いを尊重する大切さを伝えている。
「みんなちがって、みんないい」という価値観を、押しつけではなく自然と感じ取れる構成になっており、多様な背景を持つ友達と出会ったときに、相手を理解しようとする第一歩を後押ししてくれる内容だと感じた。
子どもたちの心に寄り添いながら、多様性を学ぶきっかけとなる一冊である。 -
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Posted by ブクログ
ADHD当事者でもある著者の生い立ちや、著者が代表取締役に就任した株式会社LITALICOの活動について、また著者の理念など、事例を踏まえながら説明してくれる一冊です。
私はADHDではなくHSP(非常に敏感な人々)という気質を持っているようで、一時期はADHDを疑って医師の診察を受けましたが、スクリーニングテストではネガティブでした(グレーゾーン?)。私のようにADHDだと思っていたら実はHSPだったという方は意外といるようです。
それでもやはり本書は多くの共感とともに読めました。「障害は人ではなく、社会の側にある」という考え方や「障害のない社会をつくりたい」という目標には特に賛同しま -
Posted by ブクログ
LITALICO社長の著者がその活動について書かれてある
内容。少々会社の宣伝の要素があって、その部分は
白けてしまうところはありますが。
著者の熱意や理想、その想いや活動について素直に
感じるところがあります。
LITALICOの理想や著者の熱意や考え方については、
100%同意します。
発達障害はスペクトラムというように、いろいろな
特性があり一概には言えませんが、私の息子も十分に
ユニークで可能性がある、わたしにはない強みを持った
特性があると思います。その特性にあった環境を
できるだけ与えてあげることで、立派な人間、
自分なんかはるかに超えていく大人になっていくのだと
思っています。