あらすじ
子どもたちを困らせている「ふつう」を見直してバリアを取り除く発想や実践法が満載!
「“ふつう”じゃないに気づくこと。それは同時に、可能性に気づくことだと思う。」――松田崇弥さん(ヘラルボニー代表取締役)推薦!
あなたの身近にいる「困った」行動をする子。でも、身の回りの「ふつう」や「当たり前」を見直してみると、「困った行動」はその子からのメッセージで、その子こそが「困っている」のかもしれません。
「45分間静かに座っていなきゃダメ?」「協調性ってそんなに大事?」「学校に行かないと教育は受けられない?」――そんな声に答えながら、《学校での生活に困っている子どもがいる保護者》《子どもたちの多様性に合わせた学級運営のやり方に悩んでいる先生》《クラスの中に「困っている」友だちがいる子どもの保護者》、そんな人などに本書はお勧めです。
授業中座り続けるのが苦手な子、イベントや行事が苦手な子、周りにあわせた行動が苦手な子など多様な子どもたちがいる学校における「ふつう」の数々。でもそれは、マジョリティを中心につくられた「ふつう」かもしれません。
発達障害の子どもたちもそうでない子どもたちも困ることなく学校生活を過ごせるために、さまざまな子どもにとってのバリアになっている身の回りの「ふつう」をアップデートし、バリアを取り除くためのアイデアや実践のヒントを、学校現場での経験や知見が豊富な著者たちが事例満載に紹介。ケーススタディをマンガなどで取り上げながらわかりやすく伝える、保護者や学校の先生にお勧めの実践的な1冊!
※座談会:伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)×きゃりーぱみゅぱみゅ×安井政樹×野口晃菜「“ふつう”ってなんだろう?」は、電子書籍版には収載しておりません。
【内容】
第1部 学校の「ふつう」をアップデートする〔野口晃菜〕
第1章 学校で「ふつうじゃない」と言われる子どもたち
第2章 学校や身の回りの「ふつう」を見直そう
第3章 子どもの思いを大切にするかかわり方は?
第4章 子どもも大人も「ふつう」にとらわれないために
Column アップデートの必要性にどう気づく?
第2部 一人一人のバリアを取り除くために〔安井政樹〕
第5章 「困った子」は「困っている子」
第6章 生きづらさの原因は身の回りにたくさんある
第7章 協調性と多様性の間の溝を埋めるには
第8章 さまざまなバリアや無意識のバイアスに気づこう!
Column 駅のホームの風景からバリアを考える
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
利他的動機づけや"お世話"ではなく互恵的で対等な関係を作ることの大切さなど、漠然と頭の中にあったイメージを言語化してくださっていてするする読めた。
"困った子は困っている子"というフレーズは最近よく耳にするけれど、だからどうしたらいいの…という閉塞感を感じていた。
p184には、上記に続いて"そして、子どもからしたら「自分も困っている子」が多いので共感的に捉えることが多くある"と書かれてあり、知りたかった向こう側の世界を切り拓いてもらった気持ちになった。
子どもの可塑性を信じて、相手を慮るための少しのヒントを与えられる大人でいたいな。
職業柄、マジョリティのアンコンシャスバイアスに傷ついた子どもをサポートすることが多く
ずっとその残酷さに苦しんでいたので
"ふつう"について熟考することの大切さ、"よかれとおもって"という暴力、多様性を想像する教養についてたくさん想いを巡らせながら読むことができた。
Posted by ブクログ
すっごく上手に書いてるなあと感心してしまいました。
自分の脳みそを整理してもらった感じです。
「それってホント?」と問い直すことの大切さ。
誰がすることなのかの役割分担で、整理される部分もあることなど。
今までのやり方では、どんな人にとってもどこかの面では生きづらさがあるように改めて思いました。
そしてこれからはどんどん人手と金がなくなるんだよなあと思うと、、、。
個人としては、近くにいる人と話して行く、具体的に少しずつ改善していく。
ことがまずすぐ出来ることだなと感じています。