あらすじ
学校でしんどいとき、うまくいかないときにできる工夫37
学校の勉強でうまくいかないときは発達障害のある子の学校での多様な学び方・大公開!
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Posted by ブクログ
実際の困りごとを、どのように解決したのかが、具体的に載っていた。
一見これで解決?という、困りごとと工夫が繋がってないないような気がするものもあるけど、それだけ大小限らず困りごとはあって、解決するためのツールは工夫次第なのだと思った。
他の本に比べて、工夫が具体的で簡潔に(短く、イラストを添えて)書かれているので、読んでいて頭に入りやすかった。
Posted by ブクログ
手に取ってから田中裕一さんの著作であることに気づく。なるほどね。
さまざまなケースの本人や周囲の努力したことが書かれており、通級や特別支援学級…いや実は管理職以下職員室みんなで読みたい一冊。
これを読むと結局は、周囲の大人がどれだけ才能を伸ばすことに敏感か…それが問われていると思う。
うんうん、不器用やな、覚えられへんな、じゃあしなくていいわ
では、せっかくの伸びるチャンスを大人がつぶしてる。
Posted by ブクログ
発達障害当事者、特に学生が学校生活の中で試して上手くいったアイデアを集めた、いわゆる「ソリューションバンク」のようなもの。
ここに載っているアイデアをそのまま真似して上手くいくかどうかは微妙だが、「楽になる方法があるかも」「できることは試してみよう」と思えること自体が治療・成長なので、こういう本は必要だと思う。
当事者や保護者へのインタビューや、支援者・当事者からのメッセージもあり、あくまで当事者に近い目線で勇気づけたいという心意気を感じた。
「当事者目線」という性質上、支援者向けの専門知識や医学的な説明はないので、そこを知りたい人には物足りないかも。また、あくまで「こうしたら上手くいった」という経験則を集めたものなので、科学的・統計的な根拠を求める人には向かないかも。そういうものと割り切って読むのがいい。
イラスト・ふりがな付きで、一つのトピックにつきて見開き1ページ完結するようになっているなど、読みやすくするための配慮もあった。肩肘張らず読めると思う。
タイトルにはLDとあるが、ASDやADHDなど他の発達障害の事例も多く、特にLD向けということはない。
Posted by ブクログ
『LDの子が見つけたこんな勉強法』では、学習障害(LD)をもつ子どもたちが実際に使ってきた勉強法を、40例以上にわたって第1章で紹介している。第2章では、当事者やその家族へのインタビューを通じて、リアルな体験と工夫が語られており、第3章では編者である野口晃菜氏と田中裕一氏による対談が掲載されている。
本書を通じて、「学び方はひとつじゃない」というメッセージが強く伝わってきた。同時に、合理的配慮を実現する上での日本の教育システムの課題も浮き彫りになっている。国連から日本に対して合理的配慮の不十分さを指摘された背景には、「特別支援教育」が、実質的に排除の構造を内包している現実がある。
たとえ合理的配慮が法的に義務付けられていたとしても、通常学級の担任一人の力では限界がある。目的別加配の配置や、校区指定、集団登校といった、明治時代から続く教育制度そのものの見直しが求められている。合理的配慮を本当に機能させるためには、教育現場の構造的な変革が必要だと強く感じた。