思わず、「おっしゃー」とガッツポーズを決めたくなってしまう
きっと、家で一回目を読んでいたら、部屋の中で喜びに悶え転がっていただろう
ちょっと予感がして、外で読んで良かった。まぁ、それでも、グッと来すぎて、「よしっ」と声が出て、机の下で拳は握っちゃったんだけど
食漫画としてはともかく、恋愛漫画として
...続きを読むは、相当に質が高い
表紙からも伝わってくるけど、平瀬と萩野さんが一緒に取る食事の時間に対し、言葉に出来ない、している時間も惜しい、と思うほどの幸せを感じているんだよな
好きな人と美味しい物を食べられるのは、幸せだ、そんな当たり前すぎて、つい、忘れがちになっている「普通」を、ここまでストレートに描いて、読み手の心を揺さぶる、揚立先生の実力は高い
ライバルの登場と言った、恋愛漫画としてお約束の波乱が、ここぞってタイミングで起きて、これまた、イイ流れのままで解決するってのが、あまり、ドロドロした内容が得意じゃない私としては嬉しいっつーか、ありがたい
お約束を使えるってのは、力がなきゃ無理だからな
また、自分を好いてくれる人に、同じ気持ちを返せず、自分の気持ちに正直になる為に、自分も相手も傷つけるのも承知でフラなきゃならない辛さの表現も、これまた、揚立先生らしい
前々から思っていたけど、揚立先生の絵柄って微妙にエロいんだよな
絵柄から漂っている、微かな色気が、ストーリーに張りを作っているんだろう
やっと、気持ちが通じ合った平瀬と荻野さん、果たして、二人の関係はどう変わり、変わらずに行くのか
二人の今後も気になるが、周りの人間の感情が奏でる物語も楽しみだ
きっと、次巻も、自制心を働かせるためにも、外で読んだ方が良いんだろうな
どの回もグッと来るけど、ズバ抜けているのは、やはり、21杯目だ
何歳になっても、両片思いの二人が恋人になる瞬間を見ると、頬がにやけちまう
この台詞を引用に選んだのは、かっこいいじゃねぇの、と悔しさ半分で拍手したくなったので
人柄が良い平瀬の親友だけあって、良い事をストレートに言ってくれる
心の中は、誰にも見えない。だから、人は言葉を使う。もちろん、秘めておくべき、隠しておくべき感情や考えはあるにしろ、「好き」は伝えなきゃ、後悔しか生じない
好きなら、それは言葉で伝えなきゃ、相手に届かない。ビビってるだけじゃ。何も変えられない
骨を拾ってくれる親友がいるなら、余計に躊躇っている事はない。青春は、ぶつかって何ぼだ