牧野千穂のレビュー一覧

  • 海に向かう足あと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    船と海に魅了された男たちと、世界情勢。

    ヨットレース出場に向けてそれぞれが日程を調整しながら、日々準備を進めていく6人。

    自営業の村雲、最年長の相原、公務員の三好、研究者の諸橋、IT企業の研人、ヨットニートの洋平。

    それぞれの家族と共に、思い出深いヨットレースになるはずだった離島で知ったのは、
    突然おきた核兵器による攻撃で壊滅的被害を受けた日本、
    混乱する世界と途切れる情報。

    大好きな船と海と、希望を抱えて本土に向かう決意。

    まさか核攻撃受けちゃうとは、平凡なヨットレースの話だと思ってたら、あらまあ。
    危機感の薄い平和ボケしている身としては、
    最後があまりにも唐突に感じたけど、未来は

    0
    2018年02月01日
  • 海に向かう足あと

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    事が起こるまでが長いというか、事が起きてからが短いというか、事が起きそうな部分からがもう少し膨らんでいると、もっとリアリティがあるような気がしました。それでも怖さは伝わりました。

    0
    2017年11月09日
  • 海に向かう足あと

    Posted by ブクログ

    紹介で「デストピア小説」と聞いていたので、分かった上で読み進める。へー、こういうのをデストピア小説というのか。

    風景描写が丁寧で、登場人物の海とヨットへの愛が良く分かる。一人ひとりは、感情移入するほど描かれているわけでもないが、魅力的に書かれており良いチームだな、と思わせる。村雲と女性(名前忘れた)については綺麗過ぎるというかできすぎてるというか、そんな二人なかなかいないでしょう、というかで、なんだか現実味もなく小説の中でのおさまりも悪いのでは?と思ったのは私が意地悪いのでしょうか笑。

    最近書かれた小説だからか、今の日本の状況に合っていてあり得ない事ではない、という点でも興味持って読める。

    0
    2017年08月30日
  • 海に向かう足あと

    Posted by ブクログ

    現実になったらこれほどおそろしいことはないと思った。現実にどこぞの国がミサイル実験何回もしているし。楽しんで読めなかったので☆3にします。

    0
    2017年07月07日
  • 猫の形をした幸福

    Posted by ブクログ

    この作家の表現はいつも関心させられる。表現力が豊さすぎる。
    結婚と猫。猫の一生が家庭での幸福につながっている、単純
    なストーリーなのに。  小手鞠に脱帽である。


    《本文より》
     心地よく私の体に染み通ってくるような、関西の言葉を話す人だった。

     未知男は泣いていた。その泣き声が山を越え海を越え、大陸を越えて、わたしの耳まで響いてきた。

     その瞬間、猫の魂が体から抜けて、どこかに飛んでいくのがわかった。
     それは、助走なしでダイニングテーブルの上に跳ね上がっていた、若か  りし頃の跳躍を思わせる軽やかな旅立ちだった。

    0
    2013年06月14日
  • 猫の形をした幸福

    Posted by ブクログ

    号泣しました。読まなければよかった。
    喪失がどんな感情をもたらすのか。想像すらしたくなかった。
    どんなに愛し合っていても悲しみは共有できない。1人で抱えていくしかない、ということ。

    0
    2013年04月20日
  • 猫の形をした幸福

    Posted by ブクログ

    男と女、そして一匹の猫の、悲しくも心温まるお話しです。
    お見合いをして、互いに一目惚れ、心惹かれあい、すぐに結婚した二人。どちらにも離婚歴があり、とくに夫の方は、孤児として育った、不幸な生立ちをもつ日系アメリカ人です。いまは弁護士として、それなりに豊かな暮らしをしていますが、胸の中には誰にも埋められない空洞があります。また、妻は事情があって、子供を産むことができません。これまで生きてきて、けっして無傷ではいられなかった二人でした。
    新婚早々アメリカで暮らし始めた二人は、猫を飼い始めます。ペットショップで手に入れたのではなく、捨て猫を保護する施設から貰い受けてきた仔猫でした。運よく新しい飼い主が

    0
    2012年08月30日
  • 猫の形をした幸福

    Posted by ブクログ

    そうですね、猫を愛するというか、犬でもことりでも同じことです。命の終わりはかならずやってきます。悲しみは忘れることができないし、わすれてはいけない。

    0
    2012年02月12日