辺見庸のレビュー一覧

  • 沖縄と国家

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    20170926 同じ年代の作者なのに同じ国の話に感じない。この歳で初めて知る事も多かった。沖縄問題と言うのは米軍基地だけの話では無く、日本としての民俗問題でもあったのですね。恥ずかしいです。

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    2017年09月26日
  • 自動起床装置

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    睡眠にも人間性が現れるものですな。起こされると殴る人とか勘弁してほしい。起こし屋の聡が囁くように呼びかけるシーンは何か異常な世界を垣間見てしまったような背徳感があった。聡の彼女が入眠を誘う側だったり、いかにも芥川賞らしい作品だった。私はもう長い事iPhoneのアラーム音で起きているが問題なし。

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    2017年02月27日
  • 自動起床装置

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    人を起こすバイトという着眼点が面白い。そしてその役を装置に取って代わられたら?つきつめて考えると、これって最近世間を賑わせてる「AIが進化したら人間の出番は?」の問題と同じではないか?なんとも著者は20年以上も前に問題を予言していたというのか?っという深さを考えながら読むとなお面白い。

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    2016年11月27日
  • 反逆する風景

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    長らく読みさしていたものを、ようやく気分が乗ってきて読み終えることができた。筆者の場合は世界を見て回りながらの経験だが、私にも時々、見慣れたはずの光景が、出来事の中で全く違った意味を持って反逆してくるように感じることがある。そういうのを捕まえるには晴耕雨読か昼耕夜読か知らないけれど、たくさん読んで、たくさん自分の身体で経験して生きること。考えたことを文字にすること。その他特記事項としては石巻高校→早大卒っていう経歴が「あぁいかにもそんな感じね」って妙に納得してしまうバンカラさを漂わす本でしたw

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    2016年09月30日
  • 自動起床装置

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    よく、小説では、人間的根源の要素をテーマにする、といった事が多いが、その大概は、性欲であったり、広大な煩悩に対する欲望に焦点が当てられており、他が蔑ろにされている気がしていた。その点では、表題作は、人間の三大欲求に分類される、「睡眠」という分野の荒野をただ突き詰めた、という斬新さを得た。まだ未読だが、作者は他にも「食」について注目した、「もの食う人びと」という作品もあり、いずれ読んでみようと思う。
    さて、本書についての感想だが、現代社会の睡眠に対する意識の低さというのが、注目されるべきだと主張だと思われたのだが、私生活を覗いて見ると、社会人であれば、時間に余裕が無い場合、その余裕をどこから作り出すかという点に対し、まず睡眠時間というのもが出てくる。そのことについて、疑問を呈した一冊では無いだろうかと感じた。人が人を起こすことと、時代に合わせ、機械が人を起こすこと。起きていることと、寝ることは、同じくらい注意するべきなのではないか、という本書の言葉は、とても自然的であると同時に、現代では生物として最も欠落した意識の要素だと思われた。そういう点を踏まえての、この物語の結末というのは、ある意味、それでも人間は愚かにもその自然を打破しようと、そうする意図を感じとてるものとなっているのは、面白い。

    同時に収録されている「迷い旅」は、海外の戦場の、ジャーナリストとしての日常の一瞬を切り取った様な、ルポルタージュの雰囲気も持つ短編だった。

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    2015年11月05日
  • 反逆する風景

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    ネタバレ

    出だしの表題作は良かったが、ほとんど駄文が多い。
    再読したくない。

    複数の週刊誌に書いているせいか、似たようなネタを使い回しているのも散見される。
    話題になった『もの食う人々』の裏バージョンというべきで、あちらは新聞記者として肩の凝った書き方にしてあるが、こちらは週刊誌だからだろうか、かなり下策というか下世話な話が多い。

    エッセイを買う時に、どこで発表されたのかを参考にせねばならないと勉強させられた一冊。いまさらだが。

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    2014年05月10日
  • 自動起床装置

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    併録されている「迷い旅」という作品に心を動かされた。
    味気ないスルメが結論めいた味という表現。
    グッドスメル。

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    2013年12月20日
  • 自動起床装置

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    ネタバレ

    通信社で『起こし屋』として働く主人公と、聡。
    仕事柄ある時間に起きなくてはいけない人々を、眠りを妨げることなく快適な目覚めと共に覚醒の世界に呼び戻すアルバイトに従事する2人。
    眠りということに並々ならぬ哲学を持つ聡。その哲学に頷きながらも、どこか適当で迎合的なところがある主人公。
    聡の並々ならぬ起こし技術と眠りへの哲学に影響されて、主人公と、もちろん聡は「起こし屋」としてのプライドを持ち、淡々と、しかし確実に仕事をこなしていく。
    しかし、「自動起床装置」と呼ばれる定刻にゴム袋が膨らんだりしぼんだりすることで寝ている人を自動的に起こす装置の導入により、ささやかな抵抗を試みるも2人は起こし屋としての仕事を終える。


    聡が現代社会に警鐘を鳴らす筆者であり、
    主人公が少数の声に耳を傾けながらも、結局は時代の流れに無自覚的に乗っていく、私たち大衆なのかもしれない。
    新しいコンビニのバイトに誘おうとする主人公に対して、どこかに消えてしまった聡の姿が対照的だ。こんな風に、”少数”は静かに消えてくかと思うと非常に現実的。きっと、主人公は聡のことを心のどこかに留めつつも、日常をこなしていくはずだ。

    ”現代人は睡眠時間を削って、さも覚醒している時間(起きている時間)こそが大事で、起きている時間こそに優位性があると考えている。でもそれは違う。睡眠も覚醒も同じようにデリケートであり、その境となる就寝とそして起床・目覚めには細心の注意を払わなければいけない。”
    こんなようなことを聡が言っていたのが印象的。

    作者の辺見庸を好きだと言っていた友人が、彼の作品が好きな理由を「動物を人間と対等な視線で扱うからだ」と話していた。

    まさにそんな風に、私たちがおろそかにしている、眠りや目覚めというものを大切に扱っている。
    そこにこの小説の新しさというか、読むおもしろさ、ひいては読む価値があるんだと思いますよ~

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    2013年05月25日
  • 反逆する風景

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    作家のオリジナリティはどのように主張するのか。題材の選択、筆致に加えて、事件に遭遇する”ツキ”もあるか。”事実とは、限りなく無意味に近い”という言葉を換言すると、世の事象は各自がてんでバラバラに存在し、統一的な意思を欠くという事だろう。実存主義、だったか。

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    2013年08月02日
  • 反逆する風景

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    ネタバレ

    共同通信の記者でもある著者の体験、感情、ジャーナリズムに対する考えが垣間見える一冊。

    記者だけあって、文章の書き方は流石に巧い。また、論理的な志向分析みたいな個所もあり、読みがいがある。やはり自身の体験に基づく情景、心情描写が圧巻だった。特に死にゆく2人の女性の顔なんかは印象深い。

    いい文章を読んだという気になった。

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    2010年12月11日
  • 反逆する風景

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    風景が言葉を決めることってありますよね?下町での会話と山の頂で語るのとは、まったく言葉が変わります。

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    2010年01月20日
  • 反逆する風景

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    この本を(そしてこの方を)ジャーナリズムと定義するには少し文章がくどいかも知れない。
    でも、多分本人でも止められていないんだろう(と推測する)筆力がビシバシ伝わってきって、とても憎めはしない。

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    2009年10月04日