無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
鋭い眼が「風景」の叫び声を捉えた。『もの食う人びと』と風景は、解釈や意味を超える、腸のよじれるほどのおもしろさを秘めている。ベトナム、ブータン、中国、ウガンダ、ロシア……、世界を旅した気鋭ジャーナリストが見た、かくも狂気じみた風景の数々。前著と表裏なす傑作。
北京でチェルノブイリでウガンダで……世界のいたる所を旅した著書が見たものは、風景そのものこそ真実を語っている現実だった。『もの食う人びと』が陽当たりのいい地表部分なら、本書は湿った地下茎だ。その地下茎が異議を申し立て、抑制と我慢から解放された、新しいノンフィクションが生まれた、話題の好著。
Posted by ブクログ 2013年03月27日
文体が好みなのですごく読みやすかった。
「もの食う人々」には書かれなかった、泥の中に埋もれていた著者の本音が見える。
ドラマの途中に突然脈絡のないシーンが挿入されるような、突然風景のフォーカスが外されたような、それまで積み重ねられた意味が、突然差し込まれた無意味によって中断される。嘲笑うみたいに。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月26日
辺見庸(1944年~)氏は、宮城県石巻市生まれ、早大第二文学部卒、共同通信社の北京やハノイの特派員を務めた。外信部のエース記者として知られ、1979年に日本新聞協会賞を受賞(共同受賞)、1987年、胡耀邦総書記辞任に関するスクープにより、中国当局から国外追放処分を受けた(国外追放処分を受けるのは、ジ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月09日
目を覆いたくなる現実を前にしても、決して目を背けない。そして、数字や文字で片付けられてしまいそうな事象を、そこにいる人の生きる姿や息づかい、感性としてとらえようとする真摯さ。そんな辺見先生が、世界で見たひとの暮らし。地位とか、思想とか、障がいとか、ひとはなにかとレッテルをつけ、意味合いを付けたがるけ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年09月30日
長らく読みさしていたものを、ようやく気分が乗ってきて読み終えることができた。筆者の場合は世界を見て回りながらの経験だが、私にも時々、見慣れたはずの光景が、出来事の中で全く違った意味を持って反逆してくるように感じることがある。そういうのを捕まえるには晴耕雨読か昼耕夜読か知らないけれど、たくさん読んで、...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月25日
本著の作者辺見庸が世界中を旅しながら”いまこの世界で人は何をくっているのか”をテーマに書いた「もの食う人びと」。
「反逆する風景」は、その「もの食う人びと」と表裏一体をなす作品。「もの食う人びと」が善なるもの、新聞的なもの、自己規制されたものであれば、対して「反逆する風景」は、悪なるもの、新聞には...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月10日
出だしの表題作は良かったが、ほとんど駄文が多い。
再読したくない。
複数の週刊誌に書いているせいか、似たようなネタを使い回しているのも散見される。
話題になった『もの食う人々』の裏バージョンというべきで、あちらは新聞記者として肩の凝った書き方にしてあるが、こちらは週刊誌だからだろうか、かなり下策と...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。