荒巻豊志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
紛争の定義から始まり、なぜ戦争は起きるのか、なぜ国家は争うのか、というところがわかる。基本的には国民国家が成立する近現代から今現在が対象。
そして歴史認識の違いは日韓、日中だけでなく世界中のあらゆる場所で起きる事象であり、何も日本が特別なわけじゃないということも、大変よくわかる。もうお隣さん同士での戦争はやめようね、ってなっているみたいに見えるヨーロッパ圏でさえ色々あるという。
あの紛争はXXX、この紛争はYYYが原因、というようなことがある程度一般化できるという著者の主張のもと、あらゆる地域のあらゆる紛争について言及されている。マスメディアの報道ではおよそ知ることのないことについてもページが割かれている。
よく言われるような紛争の原因はこれまで主流だった富の分配から価値の分配に移行しつつあるという、実感にも合致するまとめは頭に残る。
引用文献も多く、より深く知りたい人のための参考文献の紹介もしっかりしている。いくつか読みたい。
著者の本業は予備校講師ということで、高校生にもわかるくらい、なんなら世界史や地理が好きだったり新聞の国際面をよく読むような中学生ならわかるように書かれている。教科書や資料集の年表や地図帳と見比べながら読むとより頭に入る。
なぜ戦争は無くならないのか、というような本を読んだことがないのだが、どんなふうに記述されているのだろうか、ちょっと気になった。 -
Posted by ブクログ
さすが人気の実力派受験講師。一気に読ませる引力のある文章です。
知らないことの方が多かった世界の様々な紛争の歴史。習わなかった歴史。語られない歴史。安全な日本の中から外を眺めているだけだったこと…
興味が湧けば各所に挙げられている書籍が参考になりそう。(現在、手に入りにくいものもあるが)
ヨーロッパの紛争を扱っている辺りからは歴史そのものへの見方の話も取り入れてあり興味深く読ませて貰いました。
歴史とは動かぬ過去の事実を並べただけの物ではない。「今」に合わせて作られていく物。現実を生きる人の捉え方で変わるのだという事を改めて実感を伴って知らされた気がします。
ネトウヨへの厳し目の視線。少し著者の主観が混ざる部分があるのが逆に面白かった。 -
Posted by ブクログ
2020年の9月に第二刷が発行されたけど、その間にもいろいろ変化があって世の中は目まぐるしく変化していってると感じる。
バイデン大統領になったりとか岸田総理になったりとか。
地球で起こっている今を知るには新聞がやはりいちばんいいツールかもしれない。
第一章の経済とテクノロジーをめぐる問題が働く人としては面白かった。
インドとアメリカの時差が12時間なので24時間ソフトウェアを開発できるってのはすごい。
昼勤と夜勤みたい。
クイズ形式で残しておく笑
Q1. 冷蔵庫の世界シェアNo.1(2017)は?
Q2. 薄型テレビの世界シェアNo.1(2017)は?
Q3. ロケット打ち上げ回数No.1(2018)は?
Q4. 世界電子政府進捗度No.1(2018)は?
Q5. 温室効果ガス排出量シェアNo.1(2016)は?
解答
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
A1. ハイアール(中国)17.1%
日本はランク外
A2. サムスン(韓国)27.9%
ソニーは3位8.1%
A3. 中国35回
A4. デンマーク
A5. 中国23.2%
日本は八番目に多い2.7% -
Posted by ブクログ
ネタバレ確かに図が多くてわかりやすかったけれど、これは地政学というよりは、世界史。
地理や地形が、どう、政治や歴史に関わったのかの説明が弱い。
中高生を対象にしているのなら、余計にそこを丁寧に説明しないと、なぜそうなったのかが分かりにくいのではないかと思いました。
ただ歴史といっても、年号を覚えるのではなく流れを説明しているので、世界史が苦手な私でもついて行くことはできました。
第二次大戦後のアジアやアフリカの独立について、詳しく説明されていてよかった。
やっぱり多くの世界紛争の発端は、イギリスのワガママと二枚舌なんだな。
なるほど。 -
Posted by ブクログ
地政学という言葉を知ってからかなりの時間が経ちますが、いまだに本屋さんで「地政学」というタイトルを持つ本を見ると興味が湧いてしまい、読むことになりました。地政学を学ぶと、過去であれ現在であれ、戦争がなぜ起きてしまうのかが理解できるように思います。戦争にはどちらが良いか悪いかではく、お互いの言い分もあると感じています。
以下は気になったポイントです。
・インドでIT産業が急速に発展したのは、カースト制度が廃止された後に新たに生まれたIT産業であり、制度の名残がある中でも影響をあまり受けなかったと言われている、カースト制度で一番下位のシュードラの中にもIT産業で働く人はいて、まさに国内の社会構造に変化を与えたと言われている(p30)
・日本が核兵器禁止条約に参加していないのは、日本が提出してきた核廃絶議案が盛り込まれていなかったことが大きな理由である。核保有国が欠席のままでの話し合いで核廃絶を進めるのは難しいという考えである。日本としては、核保有・非核保有の両者が参加するG7や、核拡散防止条約、包括的核実験禁止条約を通じて、核廃絶を訴えていくという考えを示している(p42)
・日本の移民は世界第4位(39万人@2015)である、一位から、ドイツ(201)、アメリカ(105)、イギリス(47)である(p49)
・日本の法律では、両親の国籍が違う多重国籍者には満22歳の誕生日までにいずれかの国籍を選択するように定めている、日本は血統主義なので、いずれかが日本人の場合には日本国籍が得られるようになっている、血統主義を採用している国は、中国・韓国・イギリス・イタリアなど、対して出生主義を採用しているのは、アメリカ・カナダ・メキシコなど。日本の場合は、日本国籍を選んだも外国国籍を離脱するのは努力義務(p56)
・国境は北米大陸を横断する形で約3200キロにも及ぶ、そして国境の多くを占めるテキサ州の用地の95%は私有地である、国境全域に壁を立てるには、地権者から土地を買わなくてはならず、用地買収にあたって様々な対立があった、トランプ氏は壁の建設費用をメキシコに負担させると主張したが、メキシコは反発(p68)
・イギリスのEU離脱の引き金になったのは、移民問題がある。2004年に東欧諸国(キプロス、マルタ、スロベニア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、リトアニア、エストニア、ラトビア)をEUに加盟させたことに伴う欧州内移民を指す(p72)
・竹島が日本、韓国のどちらの領土か決着させるためには国際機関に判断を委ねるという考え方もある、日本は1954,1962,2012年と過去3回、国際司法裁判所に共同付託に合意して共同提訴していることをしているが、韓国は拒否している。当事者同士が紛争解決に合意していないと審議できない(p96)
・尖閣諸島には、1969年の調査では1095億バレル(イラク、クウェートで取れる原油量に相当)あるとされた、1994年の調査では32億バレルと減ったが金額では22兆円となる、その他には、金・銀・レアメタルが埋蔵されている(p98)
2025年4月15日読破
2025年4月16日作成 -
Posted by ブクログ
最近「地政学」ってよく目にするような気がして流し目で。じっくり読めば、つながりが把握できて面白いんだろうなと思う。シベリア鉄道が通っている位置が何となく思っていたより南寄りだったことを知る(バイカル湖より南側とか)。シベリア鉄道の意義を考えるとそりゃそうか。ウラジオストクの重要性を認識した。各国の国境線の主張を見ると南沙諸島をみんな欲しがるのも頷ける。距離的には中国が一番不利に見えるけれど。中国の自治区で内モンゴル自治区、新疆ウイグル自治区、チベット自治区以外にも自治区があることを知る。普段よく目にする地図がメルカトル図法ではなくミラー図法だと知る。