ジョセフ・E・スティグリッツのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主に自由と言う観点から現在の新自由主義的資本主義を批判する。
ある人の自由は他の誰かの自由とトレードオフであり、一方の自由の拡大はもう一方の自由の縮小になるとして問題点を指摘する。
資本主義を自由と言う概念から解説するのは個人的に面白かった。
誰かがお金を集める自由を行使すれば誰かのお金を使う自由を制約する。
いわゆる搾取。
自由な市場は効率的であり、効率的な社会は自浄作用のように行き過ぎた問題を解決するため、政府による働きかけを否定する。
いわゆる見えざる手。
ケインズ主義の否定と氷河期世代の誕生。
こういった自由と権利を主張する旧経済学の間違い、修正点を事例を挙げながら批判している。
このあたりはとても納得感があり首肯することも多い。
しかしながら、ではどうすれば良いのかという方法として進歩的資本主義への移行を奨励しているが、政府の適切な介入、公共財(コモン)の共有、協調行動、道徳的知見など、人間の善性、道徳、教養に拠りすぎている気がする。
再生された社会的民主主義を目指す道のりは遠く険しい。