片川優子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ受験生のチャコ。
友達のトキコが、突然結婚すると言い出して、複雑な気持ちでいっぱいになりながらも
大学受験という不安も抱えながら、予備校に通う日々。
予備校仲間のポンちゃんとお菓子を食べながら、愚痴を聞いてもらうのが、安心するひととき。
美人で成績も優秀で、自分のことはあまり話してくれないトキコが言い出した結婚という言葉について考える日々。
チャコがちょっと前に失恋した相手、ジョナサン。
私、ジョナサンを何年か前に読んだことある、と、思い出した。
ポンちゃんみたいなキャラの人、私の友達にいて、すごいリアルで親近感。
チャコの幼くて奔放なところ、魅力。 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
僕は、「佐藤さん」が怖い。
ナイフを持っているわけではないし、不良でもない。
ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼女に憑いているアレのせい-。
気弱な高校生の僕と、佐藤さんの不思議な関係は幽霊から始まった。
青春時代のみずみずしさがあふれる第44回講談社児童文学新人賞入選作。
[ 目次 ]
[ POP ]
「佐藤さん」は、どこにでもいる。
私の友人でも2人いるし、この読書面を編集する文化部にも2人の「佐藤さん」がいる。
それをタイトルにするなんて面白い人だなと思って略歴を見たら、これは著者が中学3年の時に書いた小説で、4年前の講談社児童文学新人賞 -
Posted by ブクログ
“僕はやっと声の主がわかった。……佐藤さんの後ろの幽霊がすごい勢いでしゃべっていた。
「どうしたの?」
「え、いや、それが」
≪お前聞こえてんだろ?ちょっとは反応してくれよ、俺に同情したりとかしてくれないわけ?ずっとしゃべれなかったんだよ?寂しいよー、思った以上に≫
僕はしばらく固まっていた。僕の中の処理能力を軽く超えた現実が目の前に広がっている。佐藤さんは僕には幽霊が見えることに気づいていた。佐藤さんの性格は激しかった。幽霊がしゃべった。幽霊が異常におしゃべりだった。
「ちょっと、どうしたのよ?黙ってちゃわかんないじゃん」
「ちょっと待って、考えさせて」
大体、幽霊ってこんなに明るくていいの -
Posted by ブクログ
獣医学科で動物たちの生命と向き合う学生たち5編の短編集。5人の視点で展開されます。
「分子生物学」DNA やRNA 、分子標的薬など聞き慣れない言葉の数々が興味深かったです。
動物の死に立ち会い、無力感に苛まれ自分の選択が本当にこれで良かったのか悩む学生。実験の失敗、文系彼女とのすれ違いなど悩みはさまざま。
仕事の将来性と自分の本当にやりたいことで悩む気持ちわかるなぁ。
動物病院や保険のこと。そういえば…と思うものから心に響くことも色々ありました。
『たとえば分子生物学みたいな基礎的な学問がなければ、今日治せない病気は明日になっても治せないだろ。でもね、今日治せる病気を外科や内科で治しても