ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
1pt
僕は、「佐藤さん」が怖い。ナイフを持っているわけではないし、不良でもない。ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼女に憑いているアレのせい――。気弱な高校生の僕と、佐藤さんの不思議な関係は幽霊から始まった。青春時代のみずみずしさがあふれる第44回講談社児童文学新人賞入選作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
すんごいおもしろかったです。 なんか、ラストはありきたりな感じがしないでもない…というか、ものすごくオーソドックスな青春小説、って感じなんだけど。 でも、すんごいおもしろかったです。 なんか、きれいな感じだし(スレてないって言うか…こういうのを「みずみずしい」?)。 些細なこと(←今思うと)でへこ...続きを読むんだり、悩んだりした中学・高校のときが思い出されたり。 てか、この小説は、作者が中学3年生のときに書いたものだそうで…。 すげー…。 ぶっちゃけ、あたしより年上(あるいは同年代)なのに「子どもの作文かよっ!」っていうような作家もいるのに(そしてそんな作家がなぜか売れてたりもするけど)。 情報化は文章力の格差も拡大するのかしら…と考えてみたり。 …とまぁ、そんなことはどうでもよくて。 片川優子は、飛び抜けて文章力があるけど、その中でもとくに、どこか冷めた感じ…というか、冷静に物事を書ききるところがすごいな、と。 あたしが中学生や高校生、ましてや小学生のときには、たぶん、てか絶対、そんなオトナな部分なかったよ。 そして、そういう部分があるからこそ、大人でも抵抗なく読める、というか、抵抗がないどころか、むしろ好感をもって読めるんだろうなぁと。 前に読んだhanaeの『小学生日記』のときも思ったけど。 片川優子にしろ、hanaeにしろ、その他の作家にしろ、若い作家の今後に期待大です☆
なんともまあ、くすぐったい心地良さ。こんなにも体をくねらせながら、むずむずとする感触を楽しみながら読んだのはいつ以来でしょうか。とれたての果物に皮ごと勢いよくかぶりついた感覚です。甘くてすっぱくてみずみずしくて、ちょっと苦味もあって。食べ終わって満足して元気になって、残った種に気がついて、それををみ...続きを読むつめて、よしっ、これを育てよう。がんばろう。という気持ちになる小説でした。
高校生の佐伯くんは、隣の席の佐藤さんが大の苦手。 その理由は、佐藤さんに憑いている幽霊のせい。 臆病で、人付き合いが下手で、幽霊が見えてしまう佐伯くんと、 強気で言いたいことをはっきり言うくせに、学校では大人しくしていて、幽霊に憑かれやすい佐藤さんは、皮肉なことに幽霊をきっかけに親しくなり、幽霊のお...続きを読むかげで心の距離を縮めていく。 私の読解力不足なのかもしれませんが、時々分からない描写が…。 全体的にはすごく読みやすかったです。 人の心って、人生って、綺麗なだけじゃない。汚れもあるし、苦かったり酸っぱかったりする。いろいろな経験をして成長していく佐伯くんと佐藤さんにほっこりしました。
オビのアオリから連想するのは、ホラーかラヴコメ。 でも、実際は思春期の少年が、友情を支えにトラウマを克服し、恋愛を通して他者の支えになれる存在へと成長する過程を描いた佳作。 初稿は作者が中学生のときに書いたという、瑞々しい文体が、同じ年頃の子どもを持つ私には少し面映い。 しかし、一気に読ませるスト...続きを読むーリーテリングは素晴らしい。 思春期の子どもを持つお父さん・お母さんにオススメです。
なんという、みずみずしくて淡い感じの小説なんでしょう?まさに青春でした。あぁ、私の青春はどこにあったのでしょう? 幽霊を見ることができる主人公と幽霊に取り憑かれやすい佐藤さん。この2人が一歩ずつ近づき、一歩ずつ壁を乗り越えていく青春ストーリーです。
【本の内容】 僕は、「佐藤さん」が怖い。 ナイフを持っているわけではないし、不良でもない。 ごく普通のクラスメイトの女の子を僕が怖がる理由は、彼女に憑いているアレのせい-。 気弱な高校生の僕と、佐藤さんの不思議な関係は幽霊から始まった。 青春時代のみずみずしさがあふれる第44回講談社児童文学...続きを読む新人賞入選作。 [ 目次 ] [ POP ] 「佐藤さん」は、どこにでもいる。 私の友人でも2人いるし、この読書面を編集する文化部にも2人の「佐藤さん」がいる。 それをタイトルにするなんて面白い人だなと思って略歴を見たら、これは著者が中学3年の時に書いた小説で、4年前の講談社児童文学新人賞の佳作作品とあった。 む、む。 わが愚息と同世代ではないか。 直木賞作家の森絵都さんが〈至極ノリのいい筆致と、漲る生命力〉があると解説で書いていたことにも背中を押され、本文を開いた。 実にさわやかで、みずみずしい青春小説だった。 幽霊に取りつかれやすい佐藤さんと、幽霊が見えてしまう気弱な「僕」が主人公。 高校を舞台に、戸惑い、揺れ動く若者たちの姿をくっきりと描き出す。 いじめ、家庭内暴力などの問題を登場人物たちは抱えているが、落ち込む一歩手前で踏ん張り、大切な人たちを思いやる姿はすがすがしい。 今どきの若者は……なかなか、どうして、とっても素敵だ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
章ごとにエピソードが完結してサクサク読める。 幽霊に取り付かれている女子高生と、幽霊が見えてしまう男子高校生というちょっと変わったところからスタートする話で、最初から最後まで面白かった。 内容は高校生の友情と恋愛といったオーソドックスな感じ。
ずっと気になっていた片川さん。 今日ようやく手にとり読みました 期待以上。 かわいい、ふわふわしててみずみずしい。 幽霊に憑かれる佐藤さんとそれが見える僕の青春ストーリィ。 安心して読めるのがいい 中三でこんなんかけるなんてすばらしい
“僕はやっと声の主がわかった。……佐藤さんの後ろの幽霊がすごい勢いでしゃべっていた。 「どうしたの?」 「え、いや、それが」 ≪お前聞こえてんだろ?ちょっとは反応してくれよ、俺に同情したりとかしてくれないわけ?ずっとしゃべれなかったんだよ?寂しいよー、思った以上に≫ 僕はしばらく固まっていた。僕の中...続きを読むの処理能力を軽く超えた現実が目の前に広がっている。佐藤さんは僕には幽霊が見えることに気づいていた。佐藤さんの性格は激しかった。幽霊がしゃべった。幽霊が異常におしゃべりだった。 「ちょっと、どうしたのよ?黙ってちゃわかんないじゃん」 「ちょっと待って、考えさせて」 大体、幽霊ってこんなに明るくていいのだろうか。幽霊っていうのは、陰気で、白い着物なんかを着ていて、三角形のものを頭に巻きつつ、墓地にいるものであって、決して目の前にいるようなちゃらちゃらしたおしゃべりの日焼けした男ではないはずだ。 佐藤さんは僕を見ている。幽霊はしゃべり続けている。とりあえず僕は佐藤さんに状況説明をすることにした。 「幽霊が、しゃべりました」 「へえ?よかったじゃない」 僕がものすごく省略してかなり端的に状況を説明すると、佐藤さんはあっさりとそう言った。幽霊はいったんしゃべるのをやめ、佐藤さんはにんまりと笑い、僕はいやな予感がして身構えた。 「じゃあさ、成仏の手がかりができたってことだよね」” これはすごく好み。 ぽつぽつと暖かい。 “「……なんで引いてもいないのにそんなに自信にあふれてるんだよ?」 このまま志村をシカトするのはかわいそうだったから僕は言った。僕も志村ぐらい肝試しが楽しめるほど度胸をつけたいなあと思った。 「今日は星占いが最高なんだ。こんな降ってくるんじゃないかと思えるほどたくさんの星の下、その星占いはきっと当たる」 ≪こいつ結構馬鹿だな≫ 「僕もそう思う」 やばいものを見る目で志村を見て言った安土さんの言葉に、僕は心の底から同意をした。すると志村がそれを聞きつけ、ぐるっと振り返った。 「なんか言ったか?」 「なんでもないよ。ほら、くじ引き男子の番だ」 霊感はゼロのくせにやけに勘が鋭い志村に内心どきどきしながら、僕は高村に向かって歩き出した。安土さんはにやっと笑い、僕はその笑顔に一抹の不安を覚えた。そして、よけいなことはしなくていいから、と言う暇は僕に残されていなかった。 「やっぱり……」 僕の目の前で志村がぐおっと叫んだとき、僕は数秒後に引いているだろう自分のくじの番号が正確にわかった。そして引いた番号は予想どおり十七番。佐藤さんとペアである。 「十八か……星占い当てになんねーし」 「それ以前に、星占いなんて見たんだ……」 「馬鹿か。持ってる奴に読みあげられただけだよ。つーかお前十七番かよ!……何座」 「牡牛」 「一緒じゃねーか!」 また志村はぐおっと叫んだ。黙って志村とくじを取り替えようと思ったとき、佐藤さんと目が合った。 「私も十七番なんだ」 (ばれてるし) 佐藤さんの言葉に僕が曖昧に笑うと、安土さんは佐藤さんの後ろで笑った。 「なんかすごい出そうなペアだよね」 佐藤さんは何か、とは言わなかった。僕は心の中でつっこむ。それってもしかしなくても佐藤さんの背中でものすごく楽しそうに笑ってる人と同じ系の人ですか?”
中3で書いたというからスゴい! 「僕は佐藤さんが怖い。」 その出だしに、何で?と読みすすめてしまう。(理由は読んでね) ちょっと弱気な男の子。 もっと自信持ちなよと言われても、いじめられた過去がある人は、なかなか自信持てないもの。 勇気を出して、ちょっとずつ自信を取り戻せばいい。そう思える本でし...続きを読むた。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
佐藤さん
新刊情報をお知らせします。
片川優子
フォロー機能について
「講談社文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
明日の朝、観覧車で
おはなしSDGs 産業と技術革新の基盤をつくろう おいしいごはんとあまいコーヒー
ジョナさん
ただいまラボ
チロル、プリーズ
ぼくとニケ
YA! アンソロジー 初恋リアル
YA! アンソロジー ハピネス
「片川優子」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲佐藤さん ページトップヘ