祐木亜子のレビュー一覧
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ネタバレ論語をイマドキっぽく説明しています。
ちょっと意訳っぽいかなぁ。
苦手意識のある方の入門書としてはいいと思います。
p.19
己れの欲せざる所は人に施すこと勿かれ。
・まごころで人と接する
p.20
顔色を正しては斯に信に近づく。
・顔に心が映る
p.25
旧悪を念わず。怨み是を用って希なり。
・過去を蒸し返さない
p.29
言これに及びて言わざる、これを隠と謂う。
・言うべきときは言う
p.38
中庸の徳たるや、それ至れるかな。
・極端に走らない
p.43
意なく、必なく、固なく、我なし。
意・必・固・我を絶つ
p.44
郷人の善き者はこれを好し、其の善からざる者はこれを悪まんには如かざるなり。
・本当の善人
p.65
君子は周して比せず
・公平に、裏表なく
p.67
義を見て為ざるは、勇なきなり。
・勇気を出して声にする
p.82
小、忍びざれば、則ち大謀を乱る。
・小さいことに我慢できるか
p.99
下問を恥じず。
・後輩にも頭を下げる
p.125
諾を宿むること無し。
・二言しない男
p.128
言必らず信、行必らず果
・禁煙宣言を撤回する男
p.132
令を慢くして期を致す、これを賊と謂う。
・オレ様主義の男
p.141
容貌を動かしては斯に暴慢を遠ざく。
・美しい所作
p.145
四体勤めず、五穀分かたず、孰をか夫子と為さん。
・「口先オンナ」にならない
p.172
久しくしてこれを敬す。
・友を敬う
p.195
古者、言をこれ出ださざるは、躬の逮ばざるを恥じてなり。
・言行一致
p.200
一隅を挙げてこれに示し、三隅を以て反えらざれば、則ち復たせざるなり。
・頭を働かす
p.266
我れ仁を欲すれば、斯に仁至る。
・心から望む
p.235
往く者は諫むべからず、来たる者は猶お追うべし。
・未来志向で歩こう -
Posted by ブクログ
名前だけは知っていた本作ですが、400年前くらいの処世訓なのだと今更ながら知りました。
処世訓、と書くと堅苦しい感じがしますが、私が手に取った現代日本語訳の本書はまったくそういったことはなくて、これは本書が「エッセンシャル版」だからというのもあるのでしょうが、原作者の洪自誠が非常に博識な人で、儒教・仏教・道教の幅広い知識から本作を結晶化させたところが大きいのではないかなと思います。
苦労をしておこう、といったことを書いたかと思えば、
ゆとりをもとう、といったことも書いている。
非常にバランスが良い人だったのだろうと思いました。
それは、「極端に走らない」という文言(前集八一)にも言える話で、
ここでは、<理想ー現実><潜考-浅慮><巨視的ー微視的>な対比が利いた話が挟まれています。
極端に走らない、そりゃあそうだよ!と思ったりもするのですが、苦境に立たされていたりすると私自身はそれが分からなくなってしまっているようなことが多々あります。
そういったときに、処方される本としてベストなのではないでしょうか。
(私は自分自身に処方でしたが・・・。)
400年読まれ続ける理由もそこにあるのだろうなあと。
まずは一周したレビューになりますが、それこそ苦境や逆境にあって手に取りたい本となりました。 -
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ネタバレ今回もaudio bookの聴読。
「菜根譚」の著者は洪応明。字の自誠をとって洪自誠と呼ばれる。明代末期、万暦年間(1573-1620)の人であったと考えられている。
「菜根」とは、宋の汪信民の次の言葉にちなむようだ。
「人、常に菜根を咬み得ば、則ち百事を做すべし」
(人は常に菜根をよく咬んでいれば、あらゆる事はなしとげられる)
全体は、前集222条、後集135条、合計357条から構成されており、前集は俗世の人々とのかかわりを中心に語られ、後集は俗世を超えた深淵な境地が説かれている。その内容は、儒教、仏教、道教を背景としているところが最大の特徴である。
役人であった洪自誠が、引退後にその人生を通じて得られた処世術を集大成したものがこの「菜根譚」だろう。
本書は、この357条の中から220条が抽出されているという。「菜根譚」原文では、タイトルなどないそうだが、本書では8つの章立てに再構成されている。本書の編集者の意図で、各条が分類されている。
以下、その220条の中から、自分自身が気に留めたいくつかをさらに抽出し、メモ代わりに記しておきたい。
1.生き方について
・自分で運命を切り拓く
・晩年こそ気力を充実させる
・主体的に生きる(他人任せ、環境依存はダメ)
・苦労もし、ゆとりも持つ
2.心の持ち方について
・包容力を持つ
・物事にとらわれない
3.自分を律することについて
・成功をしても気を抜かない、失敗をしても諦めない
・我をはらない
・自分の心に勝つ(誘惑に負けない)
・自分の心を観察する
・すべてを自分の責任と考える
・他人からの評価に一喜一憂しない
・使命を自覚して正しく行動する
4.人とのかかわりについて
・一歩譲ることで一歩進む
・友人の過ちを見過ごさず適切な忠告をする
・家族の間で恩を着せない
・人を信じる
・リーダーは、①発言は公明正大に、態度は公平公正を貫く、②常に心を穏やかに保ち笑顔で部下と接する、②権力や利益にばかり執着している輩に近づかない、④極端なことをしてつまらぬ恨みをかわない
5.物の見方について
・自分の心を見つめる
・利己的にならず大局的に判断する
・世間の評判を鵜呑みにせず自分の目で確かめる
・立場を変えて物事を見る
・視点を変えて物事を見る
6.日々の行動について
・初心に帰る、行く末を見極める
・正しい行いから逃げない
・高い目標を持つ、目標に集中する
・本来の目的を見失わない
・社会のために尽くす
・常に学び続ける、成果が見えなくても続ける
・本質に迫るまで深く学ぶ
7.人間について
・逆境にあって自分を磨く
・若者をしっかりと教育する
8.幸福について
・苦労の中に喜びを見出す
・心の持ち方を変えて幸福になる
・自然の美しさに目を向ける -
Posted by ブクログ
『菜根譚』は明の時代洪自誠によって書かれた処世訓である。本書は、原文・書き下し文の記載はなく、現代風にかなり意訳されている。一文を味わうというより、折に触れて読み現況を点検するような読み方がよいと感じた。儒教・仏教・道教の3つの考え方がバランスよく配合された本書は、日本の風土に合わせられ、違和感のない生き方の指針になっているのだと思う。今日のビジネス書のエッセンスのほとんどは、本書で網羅できるだろう。ビジネス書と宗教書に親和性があると感じることが多いが、『菜根譚』のような本が古より存在している事実でその理由を説明できよう。
『菜根譚』という書名自体は、宋の頃の「人よく菜根を咬みえば、すなわち百事なすべし」(堅い菜根をかみしめるように、苦しい境遇に耐えることができれば、人は多くのことを成し遂げることができる)という言葉に由来するとのこと。