祐木亜子のレビュー一覧
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悩んだり困ったりした時には誰かに相談出来ると一番良いと思われますが、本書は相談相手かのように様々な答えを備えているようです。
古典とはいえ非常に読みやすい現代語で、教えは幅広く儒教に留まらずバランス感覚の良さを感じます。例えば、多感な頃に何事にも一つの解答を求めがちでした、しかし解答だけでは解決出来ないことも多いと本書はあらゆる言葉を駆使して教えてくれるようです。結論などなく、永遠に学びなのだと実感しました。
困難に直面した場合、平常時など、生活の状況の変化に応じてページをめくり安心出来る言葉を都度見つければ深く理解に繋がることでしょう。貴重な文庫本として長く読みたいです。 -
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中国に住んでいた間に教えてもらった本。道徳のようなイメージだが、実際には自分を中心に考えたとき、幸福になるにはどうすればいいか、または幸福とは何かに気がつくためにはというテーマの、自己啓発本または心を落ち着かせる本のようなイメージ。最近流行りのマインドフルネスにも通じる考え方だ。あまり欲にばかり気がいくと疲れるよ、そうではなくてもっと穏やかに世の中を見てみなさいよ。幸せってのは、お金とか地位とかではなく、ただゆっくりと日々を過ごせることなんだと思うよという感じ。
「耳に痛い忠告や小言を常に聞き、心の中に思い通りにならない物事が常にあってこそ、自分を磨き、大きく成長できるのだ」
質素で、苦労を -
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ネタバレ菜根譚
人間の一生は、後半の人生をどう生きるかで決まるのだ。
天が幸福を授けてくれないなら、自分を磨いて幸福を得よう。
天が肉体を苦しめるなら、精神を楽にして苦しみを減らそう。
恩返しなど期待できない相手のためにこそ、恩を施すべきだ。
大切なのは、耐える力を身に付け、辛抱強く生きていくことだ。
太陽が地平線に沈んだ後でも、空は夕焼けで美しく輝く。晩年になっても、気力を充実させれば、さらなる飛躍を遂げることができる。
早熟は晩成にはかなわない。
常に死を意識し、病気になったときのことを考えながら暮らしていけば、色欲や物欲、名誉欲といったものに惑わされることなく、人としての正しい生き方 -
Posted by ブクログ
菜根譚を読んでみたいなーと思いつつ、書店でいくつかの菜根譚を見比べた結果、購入したのがコレ。なにはともあれ読みやすいです。他の菜根譚の本は大抵が原文と訳文がセットで同ページに掲載されていますが、正直原文読んだってさっぱり訳が分からないし眠くなるので、本書のように原文は後ろのページに付録的な感じで載ってるぐらいでちょうど良いかと。
各ページに人生の訓が1つずつ掲載されています。女性の方が訳されているせいか、言い回しや表現がやさしく、なんとなく気軽な気持ちで読めます。内容的にはまぁ当然と言えば当然なことだけれども、今一度気付かされるというか、あえてそれを無視して行っている自分を反省させられるという -
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欲望に振り回されるな、隠れて悪さをするな、才能をひけらかしてはいけない、死を思って日々を充実させよ・・・と、まるでおじいちゃんの説教みたいだが、ただそんな自分の違和感に着目すると、昔の東洋人が培ってきた道徳心というものに思いを致すことができる。
自分を含めて、現代人は良くも悪くも功利的。金を稼ぎたい、会社では出世したい、金持ちや権力者が羨ましい・・・と、そんな資本主義のパワーの中で生きている。昔も同じような商人や官僚は沢山いたのだろうが、一方で儒教や道教や仏教を学んだ人々は「欲を抑えて倫理観を持てば、むしろ心自由に爽やかに生きられる」と、道徳を堂々と説いていた訳だ。我々には「道徳」というと煙 -
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●まっとうに生きる
⇒まっとうに生きていると不遇な生活を送るはめになったりすることもあるだろう。一方で権力者にこびへつらったりするような生き方をしている者が優遇されたりすることもあるだろう。しかしそれは一時的なものであって、決して長続きしない。
●人徳を磨く
⇒人徳によって得られた財産や名誉は、ひとりでに枝葉が生い茂る野の花のように、大きくなり続ける。
●自分で運命を切り開く
⇒天が幸福を授けてくれないなら、自分を磨いて幸福を得よう。こうすれば、天といえども、どうすることもできないだろう。
●人目につかない場所で徳を積む
⇒恩返しなど期待できない相手のためにこそ、恩を施すべきだ。
●一生の短さ