杉野幹人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
会社を変える会議の力
2013/12/18 著:杉野 幹人
リーダーを待望するより本当の会議をしよう。
リーダーと言うと、思考停止して礼讃して待望し、会議と言うと、同じく思考停止してダメ出しして悪者にする。そしてその待望されるリーダー像を解き明かせば、ナポレオンや織田信長でも敵わないような人物だったりする。それは、幻を追い求めて現実逃避しているようにしか思えない。
会議から逃げるのではなく、会議と向き合い、会議にダメなところがあるのであれば、それを「本当の会議」に直すことが必要である。
本書の構成は以下の7章から成る。
①なぜ会議はダメなのか
②会議と会議モドキ
③会議の目的を考える
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Posted by ブクログ
アカデミックな世界における経営学者としての顔と、実務の世界における経営コンサルタントとしての顔を併せ持つ著者が、一般に「実務では使えない」とされる経営学の理論について、既存のフレームや世界観に囚われることなく、新たな観点から問題を深く考えることができる「アンラーニング」という効果こそが、実務における経営学のメリットであるということを提示する。
著者によれば、実務における経営学の利用方法としては、新しい問題を解決する側面において、大きく3つの手法が存在するとされる。
①既存の問題解決方法が有効でない場合、経営学の理論が新たな問題解決の仮説の一部やその仮説構築の観点を提供してくれる
②既存の問 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初はロジカルシンキングの一部を言い換えただけのものかと思ったが,
・コンテキスト:背景,前後関係,文脈等の物理的に認識できないもの
コンテンツ:物理的に(というよりは数値的に?)認識できるもの
→コンテンツ思考では誰でも同じ結果にしかたどり着けない.また,物事の本質が見えない.
・コンテキストの3S
-sorroundings(関係性):相関・対立関係を目印にする,観察する,トレードオフを考える
-soil(価値観):二元論で考える(物質に対する価値観と精神に対する価値観両面から考える),極論で考える
-sun(目的):(コンテンツ的な)目標ではなく(コンテキスト的な)目的を持つ -
Posted by ブクログ
コンテンツ思考の限界 cf. MBA、ロジカルシンキング
コンテンツは普遍的で、客観的なものであるためいつ誰が見ても解釈は似たようなものになる。このため、コンテンツをベースにして発想すると、誰もが同じようなアイデアを出すことになり、結果として周りとは異なるおもしろい成果の起点はいつまで経っても生まれない=ありきたりの壁
企業や人は必ずしも、論理的な説明だけで動くわけではなく、感情に従って動くときがある。もう少し言うと、論理的に分かるだけではなく、感情的にも胸が躍ったときの方がモチベーションを高めて行動できる。このため、コンテンツに依存し、それを支える論理を重視して実行しようとすると、自分だけは -
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丸の内オアゾでは、ベストセラーのコーナーで第5位にランキングされていた。
売れているようなので買ってみた。
とにかくコンサルタントっぽい内容なのだが、買って正解だった。
なにが良いかというと、コンテキストという新しい視点を提示している点でおもしろかった。
こういう本のように、新しい視点を投げかけられると、こっちもちゃんと考えなくてはいけない。
それによって、こちらの考え方が揺さぶられ、新しい気付きがある。
こういう著者と読者の間での、ああでもない、こうでもないというキャッチボールが読書の楽しみであろう。
7割で賛同、3割で違和感。そういう本が良書なのだが、この本はまさにそういう本。
英語の