R・L・グリーンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
英語は「リターン」だから『シャーロック・ホームズの帰還』でいいのだが、死にかかったんじゃないかというと『生還』と言って喜びたいし、いやいったんは完全に殺されてしまったんだから『復活』というのもむべなるかな。ウルトラマン派なら『帰ってきたシャーロック・ホームズ』、ゴジラ派なら『シャーロック・ホームズの逆襲』、なんとでも訳すべし。
たといホームズがモリアーティ教授とともにライヘンバッハの滝に落ちようとも、その場を目撃する者とてなく、死体も確認されていないとあっては「復活」、いやさ「帰還」させるのは簡単と「空き家の冒険」。かくて、ドイルのシャーロック・ホームズ謀殺の嫌疑は晴れたが、そのかわりに彼 -
Posted by ブクログ
コナン・ドイルは自身の本領を歴史小説とみて、ホームズ譚が受けるのを嫌がったというのは有名な話だ。『緋色の習作』も『四つのサイン』も犯人が復讐を誓う動機となった昔話が長々と語られるが、それが歴史小説家の矜恃なのであろう。しかしシャーロック・ホームズというキャラクターが生きるのはもっと直截なストーリーテリングなのであって、2つの長編のあと、ドイルがホームズもの短編を連載したのが、ホームズ人気に火をつけたのは当然のことと言える。
そうしてまとめられたのが『シャーロック・ホームズの冒険』である。「ボヘミアの醜聞」「赤毛連盟」「まだらの紐」「ぶな屋敷」など名高い作品が並ぶ1ダース。日本語の「冒険」は -
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「空家の冒険」
「ノーウッドの建築士」
ワトソンがベイカー街に戻ってきた。小さな医院を高値で買い取ってくれた若い医師ーー実は金を払ったのはホームズだったらしい。ホームズ……orz
「孤独な自転車乗り」
ヴァイオレット・スミス嬢がピアノの家庭教師をしている家から最寄駅まで自転車で走っていると、後から一定区間を自転車でついてくる男がいる。その正体を突き止めてくれという依頼。
「踊る人形」
「プライオリ学校」
閣僚の息子が寄宿学校から姿を消した。同時にドイツ人教師も自転車ごと姿を消した。寄宿学校の校長に依頼され、ホームズは調査を始める。
だが、閣僚とその秘書はあまり乗り気ではなかった。
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Posted by ブクログ
珠玉の短編集、でも思い出せない作品だけ読んでみると
ホームズもの書籍、数あるなかで、評判のよい本作を手に取りました。
シャーロキアンの手による比較的新しく読みやすい翻訳、解説がそれだけで本になるボリュームです。
小学生の頃二回位読んだはずの本作。
著名な作品はさすがにプロットもトリックも覚えています。
(赤髪組合、まだらの紐、ぶな屋敷)
しかし、忘れてしまっているものも少なくありません。
それだけをピックアップして読んでみました。
微妙な読後感。ひねり過ぎた状況と人間関係を説明して終わっているという凡作パターン。
(オレンジの種五つ、花嫁失踪事件、技師の親指、ボスコム谷の惨劇)
必然的に映像