角田史雄のレビュー一覧

  • 南海トラフ M9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

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    南海トラフ地震が懸念されている地域に暮らす私は、小学校のころから避難訓練や防災訓練をやってきた。
    自治体全体で取り組んできたため、地震に対する意識が他県の人に比べると高いと思うし、体に染み付いていると言った感じ。
    地震予知も不可能であると言った説の本は読んだことはあるが、本書ではそれとはまた違った視点で南海トラフに地震について書かれている。
    3.11の悲劇を目の当たりにして、実際に起きてみないとわからない「想定外」のことは起きると思い、『備えあれば憂いなし』と日々生活している。

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    2025年05月28日
  • 南海トラフ M9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

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    熊本、北海道胆振東部、能登半島。東日本大震災以降も予知できなかった地震の数々。都度設定される境界面。形や数が確定しない。動く理由もしっくりこない。疑問が噴出するプレート説。引導を渡したマントルトモグラフィー。冷たく固い岩石層はとびとびにしか存在していない。ぶつかりあいは起こらない。変わって浮上してくるのは熱伝導説。多くの疑問を解消する。…予算獲得手段として、利権化する南海トラフ地震予測。原理はまだまだ藪の中。仮説は否定しないが、妄信もしない。無知の知を知り、恐れ過ぎず、油断せず、憂うだけでなく備えておく。

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    2025年09月30日
  • 南海トラフ M9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

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    地震など地殻変動の仕組みとしてほぼ定説となったプレートテクトニクス説(プレート説)を「キリスト教との親和性が高く、地動説に等しいイデオロギー」と切って捨てる筆者が代わりに唱える「熱移送説」。

    中国四川の地震など、プレート界面から遠く離れた場所で発生する地震はプレート説ではうまく説明できないが、熱移送説では整然と説明できる。

    プレート説では想定外の場所に地震が起きるとそれに整合するようにマイクロプレートを追加して説明するが、筆者はそれを「目的と手段が逆転している」と批判する。

    プレート論の紹介書の著者中島淳一氏も著書に書いていたマントルトモグラフィという、MRIの技術を応用し地震波により地

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    2024年11月21日
  • 南海トラフ M9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

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    著者角田史雄氏は、「プレートテクトニクス」説が誤りであり、それが地震予測・防災政策を誤らせてきたと主張している。著者は「熱移送説」を主張しているが、学術的に受け入れられているものではないと思われる。南海トラフ偏重の防災政策に対する批判は首肯できる点も多いが、理論については注意して読む必要があると思う。

    【目次】
    はじめに
    「プレート説」は真理なのか
    1億2000万人の信者を擁するプレート説は現代の「天動説」
    50年を無駄にした日本の地震学

    第1章 プレート説は「現代の天動説」

    プレート説とは何か
    米ソの冷戦中に誕生したプレート説
    プレート説の誕生
    プレート説の骨格
    宗教色が強いプレート説

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    2025年10月12日
  • 南海トラフ M9地震は起きない 「想定外逃れ」でつくられた超巨大地震の真実

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    地震発生メカニズムとして主流のプレートテクトニクスを全否定、地震の原因は地球内部からのマグマ熱昇流《マントルプリューム》の流れであるとします。確かにプレートテクトニクスは疑問が指摘されているなか、プリュームテクトニクスから導いていく興味深い考え方です。地下で見えないエネルギーの話なので、なかなか理解が追い付きませんでした。本文中の個別地震との関係性の説明は、紙幅の関係からか、やや牽強付会な印象を受けましたが、熱伝導の理屈を火山と地震の関連性に適用し、エビデンスを補強して立証していけば、あるいは、この考えが正しいのかも知れないと思いました。

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    2024年10月20日
  • 次の「震度7」はどこか! 熊本地震の真相は「熱移送」

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    今年発生した熊本群発地震など、プレート理論では説明できない。

    著者はそれに代わる熱移送理論を提唱する。
    プレート理論がでてくる前、我が国で主流だった熱機関説に近いものだ。

    火山活動と地震とが密接に関連しているというのは、直感的にもしっくり来る。

    来年から再来年(2017-18)にMJルート上にある伊豆・相模地域に震度7クラスの地震が来るとの予測が正しいのか、注目される。

    著者の理論が正しければ、現在ではほぼ不可能と思われる地震予知への道が開ける可能性がある。

    ただ図表と本文はうまく噛み合っていないなど、本書の説明がわかりやすいとは言えない。
    最終章の地震対策も総花的で散漫な印象を受け

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    2016年11月06日