上條淳士のレビュー一覧
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短い作品だけどなかなか読み進まない。
平易で読みやすいストーリーなのに一語一語に込められた思いが濃厚で、自ずと時間が掛かってしまう。「僕はかぐや姫」はそんな作品。
残りわずかな17歳の物語は、高校時代の自分と激しく共鳴する。濃厚なのは作者の思いではなく、呼び覚まされた17歳の頃の自分の思いかもしれな...続きを読むPosted by ブクログ -
表紙も扉絵もいい。『僕はかぐや姫』は高校生の話で、『至高聖所』は大学生の話だった。前者には、高校生は高校生らしい痛々しさのようなもどかしさのようなものが詰まっていて、後者には大学生時代に感じたような空気感をびしびしと感じた。この本に出会えたので、『僕はかぐや姫』をセンター試験の問題で読めてよかった。Posted by ブクログ
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センターの過去問でその一部を読んで衝撃喰らった思い出。ひりつくけれども甘い感傷を舌の上で転がし味わうように読みたい一作。
ライ麦論争で引き下がるくだりはそれとなく裕生の行く末を現している。詳細は省かれているが、ライ麦畑に向ける彼女の感情はおそらく同族嫌悪。
男でも女でもいたくない、何にも規定され...続きを読むPosted by ブクログ -
完結。ラストのセリフ「ねえ、とおい、うたってる?」に対して
帯に書かれた「ああ…うたってるよ」のひとことが泣けます(T_T)。
あの当時も、何だか切なく力が抜けるラストだったんだけど、
今回それをより強く感じたのは、やはり年齢が上がったからかなぁ。
上條さんの作品って、実はまともに読んだのこれだけな...続きを読むPosted by ブクログ -
今から26年前の私が当時中学生だったころであった作品。上條敦士氏の表紙に惹かれ読んで衝撃を受けたことを思い出した。自分のことを「僕」と名乗る主人公に共感。表紙カバーが二重になっておりめくると色違いのイラストが現れる。長年絶版だったが復刊してくれて嬉しい。Posted by ブクログ
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とにかく絵がうますぎ!単行本は一巻めが出た後ずっと続きがでなかったけど何年かしてようやく全作発表されて即購入。持っているのは文庫版だけど、このバージョンもほしい!Posted by ブクログ