海上知明のレビュー一覧

  • 孫子の盲点 ~信玄はなぜ敗れたか?~

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    武田信玄の戦いの生涯に、「孫子」の引用をしつつ、解説を試み、謙信との戦いでは、「孫子」的行動をする信玄が翻弄されるのを描く。
    章末に、古代ギリシャのエパミノンドス、カルタゴのハンニバル、フランスのナポレオンの戦略についても記載。
    「孫子」の成立は、古代中国の春秋戦国時代に生き残ることを主眼にした。一方で、「君主論」は、群雄割拠するイタリア半島統一を主眼にした。
    「孫子」は負けないことを主眼にし、「君主論」はスピードが重視される。
    すなわち、「孫子」には、着実さを重視するあまり、「時の概念」が欠如している。

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    2025年03月08日
  • 「義経」愚将論 源平合戦に見る失敗の本質

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    平清盛が好きで、呆気ない平家の滅亡がとてもやるせなかったんです。
    ですが、本書と出会い長年の疑問の平家滅亡までのことが、事細かに解説されており、長年のモヤが解けて大変嬉しく思いました。
    素晴らしい本をありがとうございます。感謝てす。

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    2024年07月07日
  • 「義経」愚将論 源平合戦に見る失敗の本質

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    面白かった。義経が愚将だってのはタイトルを見れば分かるけど、想像以上に作者の平家愛が強くて、つられてwikiとかで調べながら読んでいくうちに、平家一門の知識が大幅に増えてしまった笑。
    義経は作者の指摘するように、大将の器ではなかった。目的と手段を履き違えてしまった人なのだと思った。
    私も義経のようにならないように気を付けたい。
    また、勝てるはずの戦いで滅んでしまった平家も反面教師にしたいと思った。

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    2022年05月14日
  • 孫子の盲点 ~信玄はなぜ敗れたか?~

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    孫子の教えが骨の髄まで染み込んでる信玄のその強さと、染み込んでるからこその欠点が書かれていた。
    また、信玄と比較しての謙信の強さ、信長の強さ、が面白かった。
    特に謙信、凄すぎるだろ。

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    2020年01月01日
  • 戦略で読み解く日本合戦史

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    愚策でも勝ったら成功策とされる結果論の罠を戒める。兵農分離神話の否定。戦略の芸術としての川中島合戦。信長の偉大さは軍事的な凡才を自覚して相手より大きな兵力を整えるのを待つことができた点。義経愚将説。その他にも兵站や国民軍についての記述。
    評価は分かれるかもしれないが名著。ただ急に近しい人しかわからない私事を混ぜてくるのはなんなのだろう。

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    2019年07月07日
  • 戦略で読み解く日本合戦史

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    文字通り、戦略という視点で日本合戦について解説した一冊。

    従来の歴史観とはかなり相違があり、その点が難しかったものの、その言説には説得力があった。

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    2022年12月11日
  • 地政学で読み解く日本合戦史

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    日本の合戦の歴史本だけど、人物とか歴史を知らないとついていくのは難しいと思った。
    「目的が明確になっている」「その目的を達成するための目標が明確になっている」「その目標を達成するための具体的な骨子がある」
    ・歴史はなぜ学ばれるのだろうか。現代を生きる、そして未来を生きる人のために歴史は学ばれなければならない。今日においても知っておかなければならない教訓を示してくれるのが歴史だからである、という言葉はその通りだと思った。
    現代の日本でも、もし内戦やゲリラ戦のような戦闘行為が発生したら、この本で出てきた地域って今も重要な地域になったりするんだろうか?と少し思った。

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    2022年10月02日
  • 戦略で読み解く日本合戦史

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    元寇のくだりは読んでいてこれぞ新説、と感じたが、最終的にはいくつか一般的には広まっていない情報があったのみで認識を変えなければならないほどではなかった。
    書名の通り戦略に焦点をあてた本だが、合戦素人の自分には同じように見える源義経と楠木正成も、著者によるとその戦略眼の点で全く違う、とのこと。では戦略眼の違いは何かというと、そこは保元・平治の乱における平氏と源氏の違いでよりわかりやすく際立って説明されていた。
    ・要は戦い方のうまいヘタでは勝者になれない、ということ
    ・そして、再現性の希薄な偶然が多分にある勝利は、それとして評価しなければならないこと
    ・並行して読んでいた司馬遼太郎の『新史太閤記』

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    2021年04月15日
  • 本当は誤解だらけの戦国合戦史 信長・秀吉・家康は凡将だった

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    信長が想っていた以上に戦が下手でびっくりした。
    最後の方に、秀吉の人身掌握の話が書かれてあったけど、そっちの話ももっと読みたかった~。
    欠点を知り長所を伸ばすっていうのは名言だなと思った。

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    2020年12月26日
  • 戦略で読み解く日本合戦史

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    合戦の歴史と内容を評価した本。合戦に私自身がそれほど詳しくないためか、あまり頭に入ってこなかった。残念…。ただ、勝った合戦が必ずしも作戦的にすぐれていたわけではなく、たまたま勝った作戦なのか、それとも練り上げられた作戦なのかを検証することが大事なのだということは学べた。

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    2020年10月18日
  • 戦略で読み解く日本合戦史

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    本題とはあまり関係ないけど、「後白河法皇はサイコパス」という言葉が一番インパクトあった。
    源義経って結果的には勝ったけど、その戦略戦術はあんまり評価していなかった。自分には軍事の知識がなくてそれが妥当かどうかの判断がつかなかったので、勉強していきたい。この作者ぐらい軍事の知識があれば日本史がもっと面白く読めると思った。

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    2020年01月04日
  • 地政学で読み解く日本合戦史

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    文字通り、地政学で日本合戦士を紐解くもの。

    地政学という観点で前作以上に日本の合戦を分析しており、多少わかりにくい個所もあるものの、勉強になった。

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    2022年12月18日
  • 孫子の盲点 ~信玄はなぜ敗れたか?~

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    ◦ 信玄の戦略と『孫氏』の関係、川中島の戦い、信長との比較、と盛りだくさんの内容。『孫氏』という軸があるものの、少しぼやけてしまっているような印象を受けた。とはいえ、孫氏の体現者だからこそ信玄は勝てなかった、という主張は明確で、その根拠も明確。史料と史料の間を想像で補うのではなく、社会学的な手法で補完する手法は歴史の専門家にはウケが悪いだろうが、そうでない人にとってはある意味当たり前のやり方なので、著者の手法の方に説得力を感じる。それにしても『孫氏』には”時間の概念がない”というのは確かに盲点だった。しっかりと準備し、戦いが始まれば素早く動くことを勧めているが、その準備については、勝てると確信

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    2015年11月08日