エイミー・ベンダーのレビュー一覧

  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    最初の3分の1くらいは、どうしたものかと思いながら読んでいたけれど、真ん中過ぎからは止まらず、一気読み。

    翻訳にクセがあるのは、詩人の方が訳しているからか。
    びっくりするような誤植がいくつかあったのは残念。
    不思議で、予定調和のない世界観、どのキャラも痛烈な個性を持っていることが魅力。

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    2021年09月20日
  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    靄に包まれるような気分でした。現実的でそれでいて非現実的だと思いました。短い文を重ねることからたくさんのこころを感じました。

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    2021年08月08日
  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    子供の頃の私は、用水路に落ちた汚い葉っぱのようなもので、生きてるのか死んでるのかわからず、むしろ自ら仮死状態を装っていました。

    時々まれに覚醒することがありました。その1つに、自宅にて、ロッテから発売していた「ジャフィ」というオレンジジャム入りのチョコレートビスケットを見つけた時です。後からなんと言われようが、とにかく限界まで味わいたい、とリミッターが外れる美味しさでした。エイミーベンダーはもう読まないつもりでしたが、表紙のずるさに負けました。また余計なことを書いて感想は書かないというね。。。

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    2019年02月10日
  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    食べ物に敏感でその産地から作り手の気持ちまで感じてしまうローズ,その生きにくさを思うと怖くなるほどだ.9歳からその能力?に目覚め,ただ生きるためにあるいは食べるために払う努力工夫に圧倒される.そしてその兄のジョーのまた変わった性質,違う物の世界へと侵食される様な形に,ローズだけは気がつく.ただ生きて行く事の大変さにおずおずと手探りしているかの様な,そんなローズの人生に幸せが訪れそうな予感で物語が終わって,ほっとした.ところで,お父さんの能力ってなんだったんだろう.それがとても気になる.

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    2018年07月01日
  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    ローズは、9歳のときレモンケーキを食べた瞬間奇妙な感じを覚えた。それは、ケーキを作った母親の内側にあるもの。空しさや不安だった。それ以来ローズは食べたものから作り手の感情や素材の生産過程などが分かるようになる。
    母は兄のジョゼフを溺愛している。どのジョゼフは、科学において天才的な才能を持ちながらも、他人と打ち解けることがなく、自分の世界に生きている、ただ一人の親友ジョージを除いては。
    ローズは、自分の特殊な才能を誰にも打ち明けられずにいるが、兄とジョージにだけは伝える。兄は、無関心だがジョージはすぐに信じてくれて理解もしてくれる。
    ローズはその才能ゆえに母親の浮気をしってしまう。そして、兄の失

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    2017年03月23日
  • レモンケーキの独特なさびしさ

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    9歳のお誕生日に、お母さんが焼いてくれたレモンケーキを食べた時に、少女は奇妙な味を感じた。
    彼女は食べ物を通じて...というちょっと変わった設定から始まる物語。

    彼女はその感覚を除けば、ちょっと感受性豊かな、でも普通の女の子。
    そして、彼女には兄とその友人がいる。
    彼女の不思議な感覚、そして繊細な兄、優しい兄の友人。

    それぞれの登場人物がおそらく何かの意図を持っているのだろうけど、私はアメリカのこの手の文学作品は、苦手分野。

    でも、読んでおいて頭の中にしまっておくと、ふとなにか思いつくことがあって、そして読み返すと、その文章の持つ意味がわかったような気がすることがある。
    きっとそんな作品

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    2016年08月10日