エイミー・ベンダーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ローズは、9歳のときレモンケーキを食べた瞬間奇妙な感じを覚えた。それは、ケーキを作った母親の内側にあるもの。空しさや不安だった。それ以来ローズは食べたものから作り手の感情や素材の生産過程などが分かるようになる。
母は兄のジョゼフを溺愛している。どのジョゼフは、科学において天才的な才能を持ちながらも、他人と打ち解けることがなく、自分の世界に生きている、ただ一人の親友ジョージを除いては。
ローズは、自分の特殊な才能を誰にも打ち明けられずにいるが、兄とジョージにだけは伝える。兄は、無関心だがジョージはすぐに信じてくれて理解もしてくれる。
ローズはその才能ゆえに母親の浮気をしってしまう。そして、兄の失 -
Posted by ブクログ
9歳のお誕生日に、お母さんが焼いてくれたレモンケーキを食べた時に、少女は奇妙な味を感じた。
彼女は食べ物を通じて...というちょっと変わった設定から始まる物語。
彼女はその感覚を除けば、ちょっと感受性豊かな、でも普通の女の子。
そして、彼女には兄とその友人がいる。
彼女の不思議な感覚、そして繊細な兄、優しい兄の友人。
それぞれの登場人物がおそらく何かの意図を持っているのだろうけど、私はアメリカのこの手の文学作品は、苦手分野。
でも、読んでおいて頭の中にしまっておくと、ふとなにか思いつくことがあって、そして読み返すと、その文章の持つ意味がわかったような気がすることがある。
きっとそんな作品