宇都宮直子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いまいちな評価も多いので期待せずに読んだが、個人的には珍しく残りのページが少なくなると悲しくなるくらいハマって読んでしまった。予想だけど、普段あまりノンフィクションを読まない人はもっと大きな展開や暴露話を期待してつまらないと感じたのかもしれない。あと著者がどことなくりりちゃんの味方をしているように見えるのが人道的にどうなんだという意見も多いぽい。
普段ノンフィクションが大好きな自分としては、著者がいつのまにかりりちゃんに魅かれていく過程を赤裸々に描いているのはリアルで好印象だった。また、いつもホス狂いの女の子たちを取材している著者がどちらかといえばりりちゃん側に感情移入してしまうのは仕方ないと思ったし、それでも何とか被害者側の心境も理解しようと取材を重ねていった著者はできることはしたのではないか?と思った。
自殺も考えたという善良な被害者には確かに同情するし、罪をまったく理解していないりりちゃんには確かに少し苛ついた。でも本書で公開されているりりちゃんとおぢとのLINEのやり取りを読むと、年下女子にどこか上から目線で、会ってまだ数回なのに結婚を決めた男性に対する違和感と、気持ち悪さのようなものは正直自分も感じた、、
YouTubeで少しだけりりちゃんの姿を見たが、不思議な魅力がある方で、本書を楽しめるかは、著者が犯罪者に魅かれていくけど葛藤を感じるという部分に共感できるか、というのは大きそう。
なぜりりちゃんがこのようになったかという鍵?を握る母親に、むしろ自分はりりちゃんに対してよりも苛立ちとモヤモヤを感じた。娘の今後の支援のことも考えると仕事を辞めるわけにはいかないから、という言い訳?で裁判には出廷しなかったのに、娘の気持ちを理解したいから、、という理由でりりちゃん関連のイベントに行ったりホストに行ってみたりする母親に大きな違和感を感じた。著者も多分取材協力してもらった手前あまり悪くは書けなかったのだろうけど、違和感を感じていることが隅々から読んで取れた。酒鬼薔薇聖斗の母親もそうだけど、犯罪者の親だけど虐待をしていたわけではないという人は、一見良い親なんだけどどこかズレてるというパターンが多い気がする。
罪を理解できない上にその日によってテンションが変わるりりちゃんと、なんとかその思考を理解しようとするがいつも振り回されてしまう著者の描写もリアルで読み応えがあった。著者の他の本も是非読んでみたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレまず、これがノンフィクションであることにズーンと落ちてしまう。
多分女性は(というと主語が大きいが)、りりちゃんに対してのある程度の理解や同情をもっていると思う。
私もこの本を読むまではりりちゃんの罪があまりわかっていなかった。
なぜ懲役がこんなに長いのか。これまで搾取されてたんだからある程度はしかたないのでは。
はじめは『りりちゃん賛歌』の本なのかな、と思って読み始めた。だが、事件の概要や被害者の想いも描かれていて、少しはりりちゃんの罪をわかることができたと思う。
筆者もはじめは『りりちゃんの罪が分からない』とあり、名古屋に賃貸を借りたりなどの入れ込みようもすごかった。さらっと書かれているが、周囲からもとがめられている描写もあり、それは相当だったのだろう。
だからこそ、なぜ被害者に話を聞きに行こうと思えたのか?ということが気になった。
りりちゃんの母親がずれている感じや、父親の暴力の話もあり(包丁を持ち出してくるとか)、本当に居場所がなかったんだ、受け皿がなかったんだと感じた。
一般論にはなってしまうが、やっぱり家庭環境が悪いと犯罪をしてしまう・巻き込まれてしまうのは多いのだろう。そしてずっと善悪が分からないままなのだ。
最後はりりちゃんの刑期も確定し、りりちゃんから支援者を拒むかたちで幕を閉じる。ただその後ろには獄中結婚をする相手の存在も感じるし、また搾取されてしまうのではないか、という思いにもなる。
りりちゃんはこれまでずっと流されてきたのだろう。
刑期を全うしているうちに、自分の意志を持てるといいなと思った。 -
Posted by ブクログ
読みながら可哀想って思ったり自業自得って思ったり。こういう子にありがちなんだけど根本の自己愛がないから相手を思いやることもできなくて、どっかでぷっつり切れてしまったり自分の都合のいいことを言う相手へ逃げて行ったりしてしまう。言ってることがコロコロ変わるからまともに取り合わないのが吉。結局いいことを言い寄ってくる人と獄中結婚したのかな、教育の大切さを感じるけど、家庭環境としてはこれより酷いのもゴロゴロいるだろうに、こうならない子も多くいる。親ガチャとは言うけど結局情緒にしろ感性にしろ、本人の要素なところがあるから人生ガチャとしか言いようがないよなあ。
普通に生きている身としては、こんな女に騙されるモテないおじさんもホストに良いようにされて時間と金を上納し続ける女も同様のアホだと思うし、そういうアホ達から上手く税金を回収できるようになれば国益に繋がるなあなんて感じた。反社にいくよりはいいんじゃないかな。犯罪者の更生って望み薄なんだろうなあと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレセンセーショナルに報道されていたりりちゃんの内面を真摯に見つめたルポで読み応えがあった。
正直な話、最後まで読んでも尚私は彼女の罪が今いちわからない。というか、彼女を断罪することはしたくないと思う。
それは彼女の孤独や苦しみに少しだが覚えがあるからで、彼女が渇望していた絶対的な愛情や承認と年上の男性への憎悪に近い感情は、程度の差はあるだろうが私の中にもある。
中学生という未熟で多感な時期の彼女を何か救えるものがあれば、燻り続けた母親や世界への不信感を癒してくれる何かが彼女にあればあるいは、と思わずにはいられない。
おぢの心の隙間に入り込んで大金を頂き、歌舞伎町で自分の居場所を作ろうとしたりりちゃん。
そして今度はそんな彼女の心の隙間に反社会的な第三者が入り込み、彼女を利用しようとしている現状に心が重くなる。
>>>メモ
ホストクラブって、コミュニケーションの〝省略〟ができる場所なんじゃないかと思うんですよね。褒めてもらえるとか持ち上げてもらえるとかって、本来はコミュニケーションを丁寧に重ねた上で得られる〝成果報酬〟だと思うんですけれども、ホストクラブではお金を出せばそれをすっ飛ばして〝成果〟がもらえる。被害者がりりちゃんに求めたものも、コミュニケーションの努力を飛ばして手に入る恋愛という成果です。 -
Posted by ブクログ
以前、テレビ番組で特集していたのを視た。
東京オリンピックでの5輪マーク、
とても感動的だった!
どのようにして、訓練をしているのか、
開会式当日でのエピソードなど、
舞台裏を細かく書かれている。
また、東日本大震災で、地元に残っている家族の安否にハラハラしたりした。
有事の時には、自衛隊がいかに頼りになるか、
震災の時の活躍を視れば、頭が下がる。
空自の中で、限られた期間の中での厳しい訓練。
失敗を許されない過酷な状況でのメンタルの強さと、
チームワークのすばらしさ!
仲間内で常に笑いが絶えない、とある。
写真のページがあるが、
できたら、もっと載せてほしかった。
朝ご飯がパンと牛乳だけ・・・はちょっと気の毒におもった。 -
Posted by ブクログ
ペットショップでペルシャのシュガーと出会い、共に暮らし始めてからの日常のあれこれを綴ったエッセイ。“猫”がタイトルに入っていたので何の前知識もなく即買いしてしまった本だったのですが、著者がシュガーと暮らす上で困った事、悩んだ事、また嬉しかった事や幸せだった事など、何から何まで私が感じた事と酷似していて、本当に驚きました。これを私があやめと出会った頃に読んでいたら、同じように悩む人がいる事に安心したり、対応の方法などを参考にしたりもできただろうなあ。著者がその当時の気持ちを懐かしんで文章を綴っているように、私もあやめと暮らし始めた頃を懐かしみながら読みました。避妊手術に対しても再び考えさせられました。
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Posted by ブクログ
ほんとにどちらの気持ちも分かりすぎて辛いです本書は…
被害者側の男性はりりちゃんの為に保険を解約してしまったので病気した時にお金がおりないだけでなく現在の生活にも困窮している状況。追い詰められて遺書まで書いて…家族とは同じ墓に入れないから散骨してくれと…ネットには「おっさんが若い子と付き合えるわけねぇだろ」「高い授業料だと思え」などなぜか被害者側を責めるようなコメントばかりが溢れ詐欺にあわれた男性が本当に可哀想でなりません。
一方でりりちゃんの境遇にも同情せずにはいられないんですよね。父親からのDV、母親の子への無関心、保健室登校、ホスト狂い、中学生から大人の男性への性接待等…
いやりりちゃんもなかなかの辛い思いをして生きてきたんだなと…
私も幼い頃から父が単身赴任という環境下で育ってきたので父親がわりの愛を異性に求めている側面があり…りりちゃんほどではないけれど気持ちが分かる気がします。
りりちゃんよくやってくれたという気持ちも分からない訳ではないんです。男性であれたらと願うりりちゃんの思いはホストに対する憧憬のようなものだったとおもうのですが本当にそれだけなのかと考えてしまいます。女性という性を利用し悪用する人が世の中沢山いる。心までもを見失い病んでしまうそういう人を沢山見てきたりりちゃんだからこそ「おぢ」への詐欺行為を思いついたのではないかと思ってしまいます。詐欺行為を肯定する訳ではありませんが…
私も女性であり嫌なことを嫌だといえない障害を持っているが故に思わぬ形でトラブルに巻き込まれた経験があるので気持ちは分かります…
ホストという仕事は女性に対して対等に接することができる。そういう意味でりりちゃんは男性に対して憧れを抱いてたのだとも思うんですけどね…
ホストへ貢ぐ事を通して誰かに必要とされたいと願うりりちゃん自身の欲求が叶いそのための詐欺行為であったとも捉えることができるんですよね
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Posted by ブクログ
ターゲットの「おぢ」から高額を詐取し、金をホストに貢ぐ一方、そのノウハウのマニュアルを売って稼いでいた「頂き女子りりちゃん」
それ以上のことは知らなかった。本書を読み終えた今もわからない。彼女は何を考え、何を望んでいたのか。獄中で何を後悔し、何を反省しているのか。
彼女には人を惹きつける何かがあるのだろう。著者はインタビューを重ねるうち、彼女に寄り添いすぎて、自覚もないまま被害者のことを考えられなくなってしまう。すっかり彼女に取り込まれていた著者は、被害者に会ってようやく公平な視点を取り戻す。その経過をきちんと描いていることに関しては、著者を評価したい。
彼女はおぢと呼ぶ年上のターゲットに対しては、気持ち悪いと言う以外、全く何の感情も抱かないらしい。おぢの生活が破綻していても、自分が悪いという意識はない。謝罪しないし、賠償もしない。そんな気持ちはどこにもない。それがどういうことなのか、私には今も理解できない。支援者からのサポートも結局は自ら断ち切ってしまう。利己的ということでもなく。ただわからない。
彼女には他者の気持ちを想像する能力が欠落しているのだろうか。それはこの先何かに取り組むことでどうにかなることなのだろうか。この先の彼女の歩む道が全くイメージできない。
ドキュメンタリーを読み終えて、読む前よりさらに不可解になってしまったのは初めてかもしれない。 -
Posted by ブクログ
面白かった、、、
なんとなくニュースで事件があったことは知っていて(詳しい内容はまったく知らなかった)、そのキャッチーな名前からなんか面白そう、みたいな印象は抱いてた
こんな人だったのか
本の中で彼女を知るほど不憫だな、可哀想だと思ってしまう
他人に可哀想と思われることが1番可哀想か、
マニュアルの内容は普通に感心してしまった
理にかなってる…
りりちゃんの被害者に対しては、被害者のこれまで歩んできた背景や人生、今後の生活を知っても、「いや自業自得じゃん…」と思ってしまうなあ
30も歳下の女の子と付き合えるとか、そんな上手い話があるわけない
それに気付けないのは愚か
そういう感覚を養えなかった背景があったとしても、私は女の子の味方をしちゃう
でもそれは傷と傷を抱えたもの同士のマッチングというか、惹かれ合うものがあるのかなとも思った
りりちゃんが8年の刑期を終えて社会に戻ってくる時 ちゃんと生活を送れるのか、それが気がかり -
Posted by ブクログ
世の中を騒がせていた詐欺事件のノンフィクション。
この事件自体は有名なものだが、自分としては当時から興味を持てなかった。たいして特異な事件とも思えなかったからだ。この事件で目新しかったのは詐欺マニュアルを広範に売っていた程度で、それさえも情報教材やホストクラブの営業方法を範にして作られたものである以上、さほど注目するようなものでもないだろう。
ではなぜこの事件がここまで注目されたかといえば頂き女子を称する渡邊被告のキャラクターでしかない。(ただこの注目のされ方も、恋愛感情を利用した詐欺事件ではよくあることではある。木嶋佳苗とか)
自分は報道を見ても渡邊という人間になにか斬新なものがあるとは思えなかったが、この本でなにか目新しいことが知れるかと思いながら読んだ。だけど、結果としてはやはり渡邊は凡庸だと思う。
たとえば渡邊本人は虐待も含めた家庭環境の悪さを言うが、客観的に見ると信用しづらい。両親がいて、実家では一軒家に住んでおり、チワワを飼い、経済的にも困っていたわけでもなく、学校にも通っていた。
そしていま現在、渡邊の母親は獄中の娘をサポートしているようだし、やはり納得はむずかしい。
ただ、父親との関係は少なからず不穏なものはあったのだろうと思う。渡邊の行動に影響を与える程度には。
渡邊の行動や証言を読むと、被害者を人間とは思っていないようである。実際に「(被害者を)人間として接していたつもりはない」と話すし、最後まで謝罪らしい謝罪もしなかった。著者は、渡邊なりの正義なのだと言うが、それは違うと思う。単に被害者=中年男性を同じ人間だと思っていないだけだろう。モノに対して謝る人間はいない。
そのような年上の男に対する憎悪に近いような心性に至ったのは、本書を読む限り父親との関係性が強く影響していると思われる。それだけに本書で父親への取材はもちろん、言及自体もほとんどなかったのは残念。(母親へはインタビューもできているし、割いている文量自体が多い)この事件のキーになるとすれば母親より父親のほうだと思う。