ヘンリー・マーシュのレビュー一覧

  • 医師が死を語るとき――脳外科医マーシュの自省

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    医者は大抵、心のなかに患者の墓標をいくつか立てているものだ
    この本は、年老いた一人の医者がその一つひとつの墓標を振り返るような自叙伝で、最後に述べられている『良き死』は、いずれ死ぬ僕らにとって道標のようだった

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    2024年12月07日
  • 医師が死を語るとき――脳外科医マーシュの自省

    Posted by ブクログ

     両親を看取り、また自分自身、これまで生きてきた人生より、これから生きられるであろう人生が短いことが確実になったころから、医学・医療関係の本を少しずつ読むようになった。

     本書の著者は、イギリスの著名な脳神経外科医だそうだ。手術室の息詰まるような描写、患者やその家族との苦しいやり取り、専門医としてのプライドの一方、判断ミスその他の過ちから患者を死に至らしめ、あるいは重大な後遺症を与えてしまった悔恨も率直に述べつつ、自らの半生を振り返っていく。
     また、どんどん官僚主義的になっていくイギリスの医療改革に対する著者の失望が率直に語られるほか、関係のあった医師への支援として訪れたネパールやウクライ

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    2021年11月08日
  • 医師が死を語るとき――脳外科医マーシュの自省

    Posted by ブクログ

    イギリスで大英帝国勲章をもらうような著名なお医者様が「死」について語っているもの。死は不可避、これは分かっている。ただ、人生最後の数日〜数週間を、少ない人数の人々が、病院で、チューブに繋がり、尊厳も本人の意思もなく「生かされている」。その結果、本人も家族も苦しい時間を過ごし、やがて死にいたる。死が不可避である以上、延命措置で得られるメリットと、そのせいで避けられない苦痛などのデメリットを測り、メリットが大きければ延命すべきだが、そうでなければ意味がないのではないか。このような考え方は、著者の担当が脳神経外科であり、手術によって命は長らえても失明や障害が残ることが多いということも一因だろうから、

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    2021年05月12日
  • 残された時間――脳外科医マーシュ、がんと生きる

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    前著『医師が死を語るとき』では、脳外科医としての日々の医療や、友人医師を助けるためのネパールでの奮闘やウクライナにおける活動といった、医師としての著者がどのようなことを感じ、考え、治療に当たってきたかが第一の読みどころであったが、気に入って購入したオックスフォード運河沿いのコテージのリフォーム作業に勤しむ愉しさを語るマーシュ先生の姿も微笑ましかった。

     そんなマーシュ先生が前立腺がんの診断を受けてしまう。医師として多くの患者に対してきたマーシュ先生であったが、今回は自らが治療を受ける老いた患者の立場になった。”死”を身近に感じるようになってからの死への恐怖が率直に語られるほか、死について著者

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    2024年04月23日