松丘啓司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
年次評価をやめると言う驚くべき制度の紹介もさることながら、いつの間にウチの会社見に来たの?と言いたくなるほど現状の評価制度の問題点を正確に記述している。形骸化した目標管理と面談、徒らに複雑化する評価基準と報酬の算出式、差をつける事が目的化した考課、競争のパラダイム支配による協働意欲の低下など、ひどい有り様だ。MBOはそもそも労働コストを下げるために導入されたもので、その意味では効果を上げたのだろうが、最近は会社の成長を阻害する本質的なデメリットだけが表出しているように思える。
ここに来てNo Ratingが現実的な選択肢として北米で運用されていることに衝撃を受けた。こりゃダメだ。日本企業は絶対 -
Posted by ブクログ
タイトルは過激。しかし読めば納得。いかに自分が固定観念に囚われていたかを思い知らされてしまった。
本書の発行は2016年である。
果たして2016年を振り返ると、この時点で自分がこの発想に至っただろうか。
当然著者自身の発想というよりも、アメリカの流れなどを事例に沿って説明をしてくれているものだ。
つまり2016年以前、もっと前にアメリカの有名企業はMBOからとっくに転換していたのである。
そんなことも知らずに、今までの目標管理制度(MBO)を全く疑いもなく実施していた自分が恥ずかしい限りだ。
毎年毎年目標設定する時は「こんなものに意味はない」と思いながら、いざ設定したらMBOの存在自体も忘れ -
Posted by ブクログ
今、アメリカい企業は人事の年次評価を廃止することで、高い生産性と競争力を実現しようと方向へ転換している。従来のやり方が個人や組織のパフォーマンスの向上につながっていないとみなされ始めたからである。
背景には、以下の要因がある。
− 環境変化のスピード: 1年先の目標設定では時間軸が長過ぎる。
− メンバー同士のコラボレーション: 社員のランク付けはその阻害要因となる
効果が無い割には、評価のために大量の書類を作成し、長時間の会議を行うなど、時間とコストがかかる。
新たなパフォーマンスマネジメントは以下の5つの原則である。
1.リアルタイム :年次を廃止し、必要なときに機敏に目標設定とフィ