人事評価はもういらない 成果主義人事の限界

人事評価はもういらない 成果主義人事の限界

1,650円 (税込)

8pt

GE、マイクロソフト、アクセンチュア、ギャップ、アドビシステム、メドトロニックなど、名だたる企業が年次評価の廃止に踏み切っている。
その理由は、年次評価が個人と組織のパフォーマンス(業績)向上に役立っていないと判断されたからだ。

年次評価を廃止した企業では、新たなパフォーマンスマネジメントの導入のために多大な投資が行われている。
年次で社員にA・B・Cとレーティングするのに時間をかけるのではなく、リアルタイム、未来指向、個人起点、強み重視、コラボレーション促進といった原則に基づくパフォーマンスマネジメントを実現することで、
より多様な人材を活かし、より変化に機敏な組織の構築を目指しているのだ。
それは、さらなる成長に照準を合わせた人材・組織戦略なのである。

翻って日本企業の現状を見ると、20年前に導入された成果主義人事の仕組みが制度疲労を起こしている。

・年次評価が社員の動機付けや成長につながっていない。
・目標設定や評価の面談が形骸化し、年中行事のような儀式になっている。
・上司が率直にフィードバックできず、評価結果が上振れする傾向にある。
・面談では評価の理由説明に終始し、前向きな話題がほとんどない。
・評価の内容が業績中心で、人材開発の要素が乏しい。
・会社の目標を個人にまで割り振ると全体の目標が達成できると信じられている(もはや幻想であるにもかかわらず)。
・評価制度を精緻化しようと工夫し続けた結果、複雑になりすぎて現場で運用できない。
・多様な専門性や価値観をもった人材を、画一的な尺度で評価すること自体が難しくなってきている。
・社員が個人主義的になり、コラボレーション力が低下している。
・成果主義人事がマネジャーの裁量の幅を狭め、ミドルアップダウンと言われたかつての日本企業の強みが失われている。

人事評価はあって当たり前という固定観念を、そろそろ払しょくすべき時期である。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

人事評価はもういらない 成果主義人事の限界 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    どんな評価をしようとも,高く評価された人はやる気を増し,低く評価された人はやる気を落とす.チームとして最高のパフォーマンスを得るにはどうすれば良いか?少しはヒントが得られそうである.

    0
    2018年10月26日

    Posted by ブクログ

    年次評価をやめると言う驚くべき制度の紹介もさることながら、いつの間にウチの会社見に来たの?と言いたくなるほど現状の評価制度の問題点を正確に記述している。形骸化した目標管理と面談、徒らに複雑化する評価基準と報酬の算出式、差をつける事が目的化した考課、競争のパラダイム支配による協働意欲の低下など、ひどい

    0
    2017年07月14日

    Posted by ブクログ

    タイトルはやや釣り気味だが、内容は納得で面白かった。
    ITでいえば開発現場がアジャイルで回しているのだから、評価(この本的には評価と言ってはいけないのかもだが)もアジャイルに、というのは納得。
    あと、この本でも「心理的安全」に言及されていて、チームがパフォーマンスを発揮するために重要なファクターだと

    0
    2017年02月26日

    Posted by ブクログ

    タイトルは過激。しかし読めば納得。いかに自分が固定観念に囚われていたかを思い知らされてしまった。
    本書の発行は2016年である。
    果たして2016年を振り返ると、この時点で自分がこの発想に至っただろうか。
    当然著者自身の発想というよりも、アメリカの流れなどを事例に沿って説明をしてくれているものだ。

    0
    2022年03月09日

    Posted by ブクログ

    印象に残ったポイントは以下の3つ。
    ・パフォーマンスマネジメントは、ウォーターフォールではなくアジャイルにすべき
    ・アジャイルにするためのツールを導入すべき
    ・心理的安全を確保すべき
    心理的安全と、甘やかしの間のバランスが難しいのですが、一回読んだだけでは理解出来なかったので、もう一回読みます。

    0
    2017年01月23日

    Posted by ブクログ

    評価制度の問題について指摘した本であるが、まさにそのとおりだと思う。自分の経験からもやはり実績評価とピープルマネジメントを切り離さないといけないと思う。いまは本当に人を育成する観点で時間をさけていない。

    0
    2020年08月10日

    Posted by ブクログ

    成果主義、年次の目標、評価制度に疑問を呈していふ書。
    海外は人をレイティングすることに限界を既に感じているらしいとは
    知らなかった。形骸化しつつ、部下との対話のタイミングになっているのは確か。
    評価制度がなくなったら、マネージャーの部下との対話力がより一層求められる
    という点は強く同意

    0
    2019年06月12日

    Posted by ブクログ

    今、アメリカい企業は人事の年次評価を廃止することで、高い生産性と競争力を実現しようと方向へ転換している。従来のやり方が個人や組織のパフォーマンスの向上につながっていないとみなされ始めたからである。

    背景には、以下の要因がある。
    − 環境変化のスピード: 1年先の目標設定では時間軸が長過ぎる。

    0
    2018年10月08日

    Posted by ブクログ

    集団の年次的管理やMBOなどの人事管理から、社員個人を対話的にみるピープルマネジメントへの移行を訴えており共感する面が多々あった。

    0
    2017年11月14日

人事評価はもういらない 成果主義人事の限界 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める ビジネス・経済

ビジネス・経済 ランキング

松丘啓司 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す