ラドヤード・キプリングのレビュー一覧

  • ジャングル・ブック 新訳

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    児童書レーベル青い鳥文庫が新訳で出しました。
    表紙や挿絵が可愛いので容赦なく動物が死ぬ内容とむしろギャップが出てしまっているような(^o^; 

    原作ではジャングルでの出来事がエピソードごとに集められているのですが、この本ではモーグリに関する章だけ収録されています。時系列とは違った順番で収録されているので(原作通りですが)、子供たちはちょっと混乱するかもしれない。

    時代柄仕方ないのですが、著者キプリングの動物やインド人に対するナチュラルな差別意識も感じなくもない(^o^; のですが、全体的な物語はかなり好きです。私は子供の頃は冒険物とか、軍略物とか、自然や動物の話が大好きだったので、子供の頃

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    2024年11月21日
  • 少年キム

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    少年キム。インド生まれの英国孤児キムとチベットの高僧の魂の探求の物語。と同時に、英露のグレートゲームが絡み合う不思議さ。

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    2023年09月24日
  • ジャングル・ブック

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    児童文学とは言いながら、人間の醜な部分、違う種族との戦いが生々しく、小学校高学年用って感じはした。

    『ジャングル・ブック』『ドラキュラ』『フランケンシュタイン』など、ヴィクトリア朝イギリスでは、現実に即しながらもファンタジー要素の強い物語が流行っていた。

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    2022年10月23日
  • 少年キム 下

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    ネタバレ

    19世紀の英領インドで育ったイギリス人孤児キム。チベットからやって来たラマと知り合い、弟子として矢の川を探す旅に出る。
    途中で英国エリートとして学校に通うが、クレイトン大佐や馬商人でスパイのマハブーブ・アリからスパイとしての才能を見いだされ、ラマとの旅を再開しながら、イギリスとロシアの覇権争いの中でのスパイ活動にも身を投じる。
    スケールの大きな冒険譚&少年の成長物語。
    壮大な自然やさまざまな人種や宗教が交わるインドの描き方も素晴らしいが、大国同士の思惑や人々の欲などがドロドロと描かれるなか、心美しいラマとのキムとの師弟愛の物語が際立つ。

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    2021年01月25日
  • ジャングル・ブック

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    オオカミに拾われ、ジャングルの一員となった少年モウグリの冒険と成長。
    まずキャラクターたちがみんな魅力的(モウグリがとにかく強い!)。そして迸るような詩情とメッセージが、じんわり胸を熱くする。五感で味わうような、豊かな物語世界は素晴らしいの一言に尽きます。
    ジャングルの掟に親しんだあとで、読者の目に文明はどう映るだろうか......。ラストに痺れました。

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    2017年11月03日
  • ジャングル・ブック

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    ネタバレ

    本書のテーマはかなり広範に及ぶ。時間の経過から浮かび上がる世代。動物社会の内外で起こる衝突から見える社会性や歴史。小さな社会と大きな社会の軋轢。そして差別や出自。
     そうした諸所の問題を乗り越えて他者とつながることは可能なのか、如何に自分が過ごしてきた時間と向き合うべきかをこの本は教えてくれる。
     文章も平易だし、誰にでも薦めることが出来る。でも子供のときに読めたなら、恐らくはもっと大切な本になっただろう。
     数々の童話から手塚治虫の諸作、ズートピアまでを結ぶことが出来る作品。1894年作。

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    2016年08月04日
  • ジャングル・ブック

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    ターザン、ライオンキング、ジャングル大帝、もののけ姫、どうぶつの国とかの源流はここ。野生と文明という永遠のテーマ。
    なにかのジャンルを作ったものの常として、こちらも最初にして最高傑作。

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    2016年08月03日
  • ジャングル・ブック

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     ジャングル・ブック、モーグリ編を集めた書籍です。最近複数の出版社からジャングルブックが出ていますが、モーグリの物語を読むのであれば、実質的後日談の番外編である「ラクの物語」が入ったこの文春文庫版が良いのではないかと思います。

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    2016年08月02日
  • ジャングル・ブック

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    自分がジャングルにいるみたい。動物が魅力的!狩りをするものは命を無駄にしない。自然の掟は容赦ない。謳歌することもできるし、厳しいときは容赦ない。誰にでも公平という意味で最もやさしいのかもしれない。

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    2015年09月27日
  • ジャングル・ブック

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    福音館書店古典シリーズの木島始訳(1979年)で読み継がれてきたキプリングの『ジャングル・ブック』がこの度新しい翻訳で岩波少年文庫になって出版されました。ジャングルで狼に助けられ育てられた人間の子、モウグリと、ジャングルの掟を教えるヒグマのバルーと黒豹のバギーラの物語は、今も読む者を引きつけていきます。キプリングが『ジャングル・ブック』と『続ジャングル・ブック』を著したのは1894年と1895年のこと。舞台となったインドのジャングルは大英帝国の植民地でした。そうした時代背景は今の子どもたちにはあまり意味をもたず、さまざまな解釈ができるファンタジーとして読んでもよいと翻訳者の三辺さんが訳者あとが

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    2015年07月28日
  • ジャングル・ブック

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    児童文学の「名作」というものを
    ほとんど読まずに
    大人になってしまった

    名前だけは知っているけれど
    どのような物語であるのかは
    ほとんど知らない

    知人と話していて
    その会話の中に
    ひょいと その「名作」が
    入ってくることがある
    今さら それは知らないとも
    言えず
    その知人と別れてから
    妙に印象に残ってしまう作品名が
    ある

    この「ジャングル・ブック」もその一冊
    いゃあ これは堪能させてもらえました

    よいものは やはり よい
    と素直に思いました

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    2022年03月20日
  • ジャングル・ブック

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    面白い!多分大人になってからの方が楽しめる。エコクリティシズムとかと関連づけながら読めるようになりたいなぁ。

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    2021年09月06日
  • 少年キム 下

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    ネタバレ

    キムは学校の休暇の際にスパイとして必要となる技術を学び、仲間の何人かとも顔を合わせる。3年間で学業を終了し、ラマと再び矢の川を探す旅に出る。ラマが故郷の高地の話をたびたび持ち出すので、キムは高地への旅を提案する。元気のなかったラマが高地ではキムよりも早く歩くのが面白かった。実は高地へ向かったのはスパイ活動のためでもあった。旅の途中で初めて会った仲間を助けたキムの評価は高く、それを聞いたハリィが高地に一緒に行って欲しいと頼み込んできたのだ。やがて、ラマを巻き込む事件が起こり、キムもラマもフラフラで高地を後にする。
    キムの自分は何者なのか、という問いは世界中の人々の悩みだろうと思う。キムは周りの人

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    2021年01月26日
  • 少年キム 上

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    ネタバレ

    英国人の孤児キムはインドで育ち、貧しいながら楽しく暮らしていた。その頭の回転の速さや感の鋭さが買われて、金持ちの馬商人の秘密の任務を手伝うことになる。それはスパイとしての適性をはかることでもあった。馬商人は英国のスパイだった。
    ある日、チベットからやってきたラマ(僧侶)を助けたキム。ラマが嘘をつかない信じられる人だ、聖なる人なんだ、と思う。そして何故かラマはキムのことを弟子と呼ぶ。キムは自分の目的のため、ラマの聖なる矢の川探しを手伝う事にする。
    キムが口から出まかせを次々と繰り出すのが面白く、ラマは、キムのにじみ出る人の良さに、いつしかキムを息子のように愛するようになる。
    その旅の途中で偶然キ

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    2021年01月26日
  • 少年キム 下

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    ネタバレ

    読みやすくて物語に入り込めた。壮大な大地で繰り広げられる冒険が終わった。宗教・人種・身分、登場人物がなんとも多様な世界観が一つの物語になって進んでいくのは見事。いつの日かインドに行き、自分の足でキムとラマの歩いた道を少しだけでも歩いてみたくなる。インドがイギリスの植民地だった時代背景で物語が冷遇されることがないように願いたい。この時代を生きた作者にしか書けない物語があるし、それを味わいたいとも思うし。

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    2020年10月15日
  • ジャングル・ブック

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    過去の訳書同様、狼に育てられた少年モウグリが登場する短編のみで構成。巧みな情景描写、魅力的なキャラもそのままに、自然との共生、異文化理解...生き方そのものを考えさせられる。原著の挿絵を収録している点で過去の訳書に比べて〇。

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    2020年09月19日
  • 少年キム 上

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    晶文社のキムは文章がとても綺麗だったけれど物語に入れず岩波少年文庫で再読。カーストやイスラム・ヒンドゥ・ジャイナとよくわかっていない中、文章中にきめ細やかな説明が入っていてわかりやすかった分、物語に没入できた。若さゆえの無謀さの中で賢く純粋なキム。中学生向けとあるけれど、この時期に出会っていたら世界に対するあこがれがふくらんだだろうなぁ。若い子に薦めたい本。

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    2020年09月18日
  • ジャングル・ブック

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    小学生で読んで以来手にした。もちろんその頃は児童向けの本だったが。ただ挿絵は同じだったようで懐かしい。物語の内容は忘れていたが、登場人物(?)の名はモーグリをはじめバギーラやカーは懐かしい。自我に芽生え、人間の血が騒いでも愛情はすべての動物に共有するものと感じさせてくれる。2018.3.23

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    2018年03月23日
  • ジャングル・ブック

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    子どもの頃に読んだ「ジャングルブック」を思いだし、何とも懐かしかった。

    当時読んだのは小学生向け(たぶん)のヤツだったが、主人公なんかも正義感あふれる少年に描かれていた(たぶん)気がする。

    今回の訳では、登場人物(多くは動物)の感情の機微なんかがリアルに描かれていて、大人版として、とても楽しめた。

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    2016年07月01日
  • ジャングル・ブック

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    赤ん坊の頃にジャングルに迷い込んだ人間が獣たちとともに獣たちの世界で育ち生き抜くという物語。
    であると同時に、インドで生まれ幼少期を過ごしたイギリス人がインドのジャングルを舞台に1894年頃に出版した小説である。
    これだけでもいろいろ対比が感じられて興味深い。

    と言いつつ、物語からはインドとイギリスとか帝国主義みたいな香りはほとんど感じられない。(もしかしたらこの岩波少年文庫版がたまたまそういうエピソードだけになっているのかもしれない。)
    獣たちの種ごとの個性とか獣社会の規範とか、その中で人間の子モウグリが獣(狼やヒグマや黒豹など)に育てられ徐々に師を超える存在感を身につける様子、モウグリ自

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    2024年09月14日