ラドヤード・キプリングのレビュー一覧
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児童書レーベル青い鳥文庫が新訳で出しました。
表紙や挿絵が可愛いので容赦なく動物が死ぬ内容とむしろギャップが出てしまっているような(^o^;
原作ではジャングルでの出来事がエピソードごとに集められているのですが、この本ではモーグリに関する章だけ収録されています。時系列とは違った順番で収録されているので(原作通りですが)、子供たちはちょっと混乱するかもしれない。
時代柄仕方ないのですが、著者キプリングの動物やインド人に対するナチュラルな差別意識も感じなくもない(^o^; のですが、全体的な物語はかなり好きです。私は子供の頃は冒険物とか、軍略物とか、自然や動物の話が大好きだったので、子供の頃 -
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ネタバレ19世紀の英領インドで育ったイギリス人孤児キム。チベットからやって来たラマと知り合い、弟子として矢の川を探す旅に出る。
途中で英国エリートとして学校に通うが、クレイトン大佐や馬商人でスパイのマハブーブ・アリからスパイとしての才能を見いだされ、ラマとの旅を再開しながら、イギリスとロシアの覇権争いの中でのスパイ活動にも身を投じる。
スケールの大きな冒険譚&少年の成長物語。
壮大な自然やさまざまな人種や宗教が交わるインドの描き方も素晴らしいが、大国同士の思惑や人々の欲などがドロドロと描かれるなか、心美しいラマとのキムとの師弟愛の物語が際立つ。
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福音館書店古典シリーズの木島始訳(1979年)で読み継がれてきたキプリングの『ジャングル・ブック』がこの度新しい翻訳で岩波少年文庫になって出版されました。ジャングルで狼に助けられ育てられた人間の子、モウグリと、ジャングルの掟を教えるヒグマのバルーと黒豹のバギーラの物語は、今も読む者を引きつけていきます。キプリングが『ジャングル・ブック』と『続ジャングル・ブック』を著したのは1894年と1895年のこと。舞台となったインドのジャングルは大英帝国の植民地でした。そうした時代背景は今の子どもたちにはあまり意味をもたず、さまざまな解釈ができるファンタジーとして読んでもよいと翻訳者の三辺さんが訳者あとが
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ネタバレキムは学校の休暇の際にスパイとして必要となる技術を学び、仲間の何人かとも顔を合わせる。3年間で学業を終了し、ラマと再び矢の川を探す旅に出る。ラマが故郷の高地の話をたびたび持ち出すので、キムは高地への旅を提案する。元気のなかったラマが高地ではキムよりも早く歩くのが面白かった。実は高地へ向かったのはスパイ活動のためでもあった。旅の途中で初めて会った仲間を助けたキムの評価は高く、それを聞いたハリィが高地に一緒に行って欲しいと頼み込んできたのだ。やがて、ラマを巻き込む事件が起こり、キムもラマもフラフラで高地を後にする。
キムの自分は何者なのか、という問いは世界中の人々の悩みだろうと思う。キムは周りの人 -
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ネタバレ英国人の孤児キムはインドで育ち、貧しいながら楽しく暮らしていた。その頭の回転の速さや感の鋭さが買われて、金持ちの馬商人の秘密の任務を手伝うことになる。それはスパイとしての適性をはかることでもあった。馬商人は英国のスパイだった。
ある日、チベットからやってきたラマ(僧侶)を助けたキム。ラマが嘘をつかない信じられる人だ、聖なる人なんだ、と思う。そして何故かラマはキムのことを弟子と呼ぶ。キムは自分の目的のため、ラマの聖なる矢の川探しを手伝う事にする。
キムが口から出まかせを次々と繰り出すのが面白く、ラマは、キムのにじみ出る人の良さに、いつしかキムを息子のように愛するようになる。
その旅の途中で偶然キ -
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赤ん坊の頃にジャングルに迷い込んだ人間が獣たちとともに獣たちの世界で育ち生き抜くという物語。
であると同時に、インドで生まれ幼少期を過ごしたイギリス人がインドのジャングルを舞台に1894年頃に出版した小説である。
これだけでもいろいろ対比が感じられて興味深い。
と言いつつ、物語からはインドとイギリスとか帝国主義みたいな香りはほとんど感じられない。(もしかしたらこの岩波少年文庫版がたまたまそういうエピソードだけになっているのかもしれない。)
獣たちの種ごとの個性とか獣社会の規範とか、その中で人間の子モウグリが獣(狼やヒグマや黒豹など)に育てられ徐々に師を超える存在感を身につける様子、モウグリ自